いつでも、どこでも手軽にできる運動として、ウォ-キングの人気が 高まっている。さわやかな汗を流した後、温泉につかれば、癒し効 果はさらに高まりそう。道央の温泉地で整備が進むウォ-キングコ -スと合わせて、運動効果を高める歩き方などを紹介する。
ポロト湖一周 モモンガも<白老>
白老観光協会は今夏、JTB北海道に委託して 「白老まちめぐりバス」を作った。町内のアイヌ民 族博物館など観光施設の入場券や温泉入浴券、 特産の白老牛によるご当地グルメ「白老バ-ガ -」の食事券などが付いて、料金は大人1,600円、小学生800 円。「かなり割安になっています」と白老観光協会の田中和朗事務 局長(51)は胸を張る。JR白老駅からポロト周辺、萩の里自然公園 やウヨロ川沿い、虎杖浜-の三地区のウォ-キングのモデルコ-ス を載せた、イラスト入りマップも作製した。各コ-スとも1時間から2時 間で回ることができる。自然ガイドの利用もお薦めだ。町内には5年 前に発足した自然ガイドのグル-プ「一樹会」があり、現在8人がポ ロト湖周辺で活動している。同会を主宰する鈴木克司さん(64)=白 老町在住=は化学メ-カ-の元営業マン。定年退職後、生まれ育っ た白老に戻り、観光協会の役員の勧めで、自然ガイドの資格をとった。 鈴木さんの一押しがエゾモモンガの観察。日没から約2時間、ポロト 湖のビジタ-センタ-周辺を散策し、エゾモモンガを観察する。木々 の葉が落ちる秋から冬にかけての時期は観察に最適という。
遊歩道で渓谷美<定山渓温泉>
札幌の奥座敷、定山渓温泉。 定山渓観光協会は、二見公 園から豊平川の上流に向か う遊歩道を「癒しの回廊コ- ス」と名付け、ウォ-キングを薦める。せせらぎの 聞こえる渓谷沿いの遊歩道は起伏に富み、春は新緑、秋には紅葉が 楽しめる。「地元の人たちに定山渓の自然の美しさを知ってもらうこと で、リピ-タ-の客を増やしたい」と同協会は考えている。
癒しの足湯、森林浴<登別温泉>
白茶けた大地の割れ目から立ち上がる白煙。 ぷくぷくと熱湯がわき出す湯煙地獄-。1日1万 ㌧もの温泉がゆう出する自然の営みを、観光客 に間近に感じてもらおうと、登別観光協会は温泉 街に近い地獄谷から大湯沼、奥の湯、大正地獄 を巡る遊歩道を整備した。温泉が流れる大湯沼 川には足湯が作られ、森林浴をしながら、疲れを 癒すことができる。地獄谷周辺の遊歩道を約1時 間かけて回る、ガイド付きツア-も行われている。 ガイドを務める登別ゲ-トウェイセンタ-の田中八 重子さん(56)は「硫黄のにおいが漂う厳しい環境 で、どんな植物が育つのか。地元ならでは知識を 伝えるだけで、お客さんは登別温泉に愛着を持ってくれる」と話す。
●ウォ-キングのコ-スについての問い合わせは、 ※白老観光協会℡0144・82・2216 ※登別観光協会℡0143・84・3311 ※定山渓観光協会℡011・598・2012へ