゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

唾液検査でがん発見

2010-06-29 17:55:04 | 健康・病気

慶大が技術開発 制度80~99%

慶応大先端生命科学研究所(山形県鶴岡市)は28日、唾液検査で口腔がんや乳がん、膵臓がんを高精度で発見する技術を開発したと発表した。米カリフォルニア大との共同研究。唾液は血液などと違い、体に負担をかけずに採取できるのが利点で、今後は実用化に向けて、より安価で簡便に検査できる機器の開発に取り組むとしている。慶応大の杉本昌弘特別研究講師(計算生物学)らは、がん細胞が正常な細胞に比べて速く増殖する影響で、唾液中の物質が変化することに注目。比較的早期のがんと診断された患者と健常者ら計215人の唾液を採取し、唾液中の約500種類の物質から、患者と健常者で濃度に大きな違いが出る物質としてアミノ酸など54種類を特定した。これらを組み合わせた分析で、口腔がんは80%、乳がんは95%、膵臓がんは99%の高精度で患者を見分けられたという。

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いもち病感染仕組み解明

2010-06-26 17:24:55 | 学問

イネ枯らすカビの一種 菌表面に「バリア-」、免疫すり抜け

100_7543 イネを枯らし大きな農業被害をもたらす「ひもち病菌」は、特有の物質でバリア-をつくり、イネが持つ侵入防御システムの攻撃をすーかいくぐって感染していることが分かった。なぜ攻撃をかわせるのかは長年、謎だった。解明した農業生物資源研究所(茨城県つくば市)などのグル-プは、新たな防除法の開発につながる成果としている。

いもち病は、カビの一種のいもち病菌が原因で、もみや葉、穂などさまざまな部位に発生する。急激に広がり、葉や穂には茶色や白色の病変が現れる。感染したいもち病菌は、イネの細胞の中に微小な菌糸を多数伸ばし、栄養分を吸収してしまう。イネが枯れ、稲穂に実ができなくなるため、農家にとって厄介な敵だ。低温で多雨、日照りが少ないと多発する傾向があり、同研究所によると、冷夏の年に起きやすく、5~10年ほどの間隔で大発生している。こうした病原菌に備え、イネなどの植物は、一般的に、感染を防ぐ免疫システムを持つ。カビが侵入しようとする場合、すべての種類のカビの細胞壁に共通して含まれる成分が植物の細胞表面にあるセンサ-で感知され、植物はカビの細胞壁を分解し壊す物質を分泌して撃退する。

100_7542 特有の多糖類

いもち病菌も攻撃の標的となる細胞壁の成分を持つが、なぜかイネの免疫システムをすり抜けて感染しており、その理由は不明だった。東北大、立命館大、広島大と共同で解析したところ、イネに感染したいもち病菌ではこの細胞壁成分がほとんど見つからず、代わりに、特有の多糖類が表面に蓄積していた。多糖類を取り除くと、本来の細胞壁成分が検出された。さらに実験で、雨水などをはじくためにイネ表面に存在するワックス成分を加えたガラス版の上でいもち病菌を育てると、多糖類ができることも分かった。階イネはこの多糖類を分解できないため、同研究所の西村麻理江主任研究員(応用微生物学)は「いもち病菌は侵入の際、イネのワックスを認識すると多糖類を出して自己を覆い、身を守っている」とみる。

新たな防除法

同研究所によると、いもち病菌はイネに取りついた後、不着器と呼ばれる器官から菌糸を出すが、現行の防除法は、不着器の機能を妨げる殺菌剤や防除剤が主流。だが、これらが効きにくくなる耐性菌の出現も報告されているという。グル-プは、いもち病菌がワックスを認識し、多糖類を合成する遺伝子の働きを活発にするメカニズムについてもほぼ明らかにした。今後、この多糖類を分解する物質を出すイネを作ったり、多糖類が作られないようにする物質をイネの根や葉から吸収するなどして、イネが本来持つ攻撃力を高める防除法の開発を目指している。西村研究員は「新たな防除法はいもち病菌の感染戦略の中核部分をたたくので、感染は難しくなるはす゛。耐性菌も出にくいと考えられる」と期待している。

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中心市街地どう活性化

2010-06-26 15:53:52 | 環境問題

プロ招き地権者説得

100_7708 まちの「顔」とも言える駅前などの中心市街地が、全国各地で衰退の一途をたどっている。最近は人口190万人を抱える札幌でさえ百貨店が撤退したり、売上高が激減する状況にある。復興の手だてはあるのか。日本政策投資銀行の藻谷浩介氏に聞いた。

-中心市街地はなぜ衰退したのですか。

「最大の原因は、行政が各地で沼地を埋めるなどして土地区画整備を行い、中心市街地に住んでいた人を郊外に流出させたことです。1960年代に始まった動きで、80年代には市街地の住民を相手にしていた商店がつぶれ始めた。パブル崩壊後は大型ス-パ-や百貨店も閉鎖し、2000年以降にはオフィスビルも空き、空き地や駐車場が目立つようになりました」

-大型店の郊外進出が要因だという指摘が多いですよね。

「郊外店が直接の原因という例もありますが、郊外店も決して調子は良くない。苫小牧のように、イオンができる前に中心部の鶴丸百貨店が閉店した例もあります。問題なのは人口が広く分散し、そのどこでも密度が低くなっていることです」

-どうすれば復興しますか。

「郊外に流出した人を中心市街地に戻し、コンパクトシティ-化することです。人口密度が高まれば活力を維持できる。例えば、夕張は人口が分散しすぎて商業施設が成り立ちにくい状況ですが、隣の(空知管内)栗山町は、夕張と人口規模は同じぐらいなのに、一ヵ所にある程度集中しているため、大手ス-パ-などがある」

-人を中心市街地に移すのは簡単ではありません。

「まず行政が郊外開発をやめないと。そのためには、まだどこも行っていないのですが、各自治体が道路や上下水道、除雪開連のコストと、固定資産税収を、町丁目ごとに計算して公表することです。すでにインフラが整った中心市街地は黒字で、いまもインフラ整備中の郊外は赤字になるはず。それを見れば、これ以上の郊外開発はできなくなります。その上で、中心市街地に住めば在宅介護が安く受けられるなど、何十年もかけて人を誘導するのです。ただ実際は膨大な作業となるので、町丁目ごとのコストを出すのは難しい」

-中心市街地は空き店補や空き地の地権者がそれらを有効活用しないのも衰退の原因とされます。

「地権者は後継者の代になって、地元にいない場合が多い。処分に困っている後継者もいるのですが、不動産活用の素人なので何もできない。そんな地権者を探し出して説得、調整し、地権者の代わりにマンションなどを建設、運営するプロが必要です。意識の高い地元の商店主権地権者が、そういう人を外から連れてくる。香川県高松市の丸亀町商店街などは、そうやって活性化しました」

-そもそもなぜ中心市街地を活性化するべきなのですか。

「住民生活に支障が出るからです。いまは全国的に高齢者が増え、活発に消費する現役世代の人口が減っている。それなのに郊外開発を続けると、上下水道の改修や除雪などのインフラを税金で支えられなくなり、まち全体が機能を維持できなくなる。江別のような大都市近郊でも、コンビニエンスストアすら維持できない地域が出ています。商店街(振興組合)のためというような限られた話ではないのです」

100_7709 コンパクトシティ- 上下水道や道路など、生活に必要な社会基盤が整備された中心市街地などに人口を集中させ、効率的、持続的な都市運営を目指す政策。新規の郊外開発が進んだことで自治体の行政コストが膨らみ、高齢者などの交通弱者が住みにくくなったことに対し、1990年ごろに米国で議論が活発化し、90年代後半から日本ても提唱されるようになった。

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更年期に多い “尿失禁”

2010-06-23 16:48:35 | 健康・病気

中高年の女性に多い更年期障害。生理不順や疲労感、不眠など、さまざま体や心の不調をきたすが、加齢とともに尿漏れなどの悩みを抱える女性も多い。専門家は骨盤の筋肉を鍛える体操など「運動で予防を心掛けて」と呼び掛けている。

骨盤底筋体操 予防に効果的

100_7713 札幌市豊平区の40代の女性は3年ほど前、引っ越しで重い荷物を運んだのがきっかけで尿漏れがひどくなった。29歳で2人目の子供を出産後、子宮の位置が下がっていると言われていたが、気になるほどではなかった。だが3年前からは尿漏れの量や回数が増えた。当初は市販の尿漏れパットを使っていたが、30~40個を約2週間で使い切ってしまうようになり病院を受診。骨盤内の膀胱などが下がる骨盤臓器脱と診断され、メッシュシ-トを体内に入れて臓器を支える手術を受けた。手術後の経過は良好で、現在は再発予防のため骨盤の筋肉の体操も続けている。女性は「手術しなくても体操で治せることもあるので、悪くなる前になるべく早く診察を受けては」と話す。更年期障害は加齢とともに卵巣の働きか゛衰え、エストロゲンという女性ホルモンが不足して起こる。40代後半から50代前半の女性が中心で、エストロゲン不足が長期間続くと動脈硬化や骨粗しょう症の原因となる場合もある。勤医協札幌病院産婦人科の長島香医師によると、症状の一つとして尿失禁に悩む女性も多いという。

成人女性の3人に1人は尿失禁を経験しているといわれ、とくに更年期に症状が出ることが多い。長島医師によると、せきやくしゃみをしたり重い荷物を持ったときなどに起こりやすい。加齢や出産経験、肥満などに伴い、骨盤内にある子宮や膀胱などの臓器の位置が下がって排尿障害を起こすこともある。尿漏れが週2回以上あったり下着を替えるほどの場合は、婦人科や泌尿器科などを受診するのが望ましい。

肛門を引き締め、緩めて

予防には、骨盤の底て゛膀胱や子宮などを支えている筋肉を鍛える骨盤底筋体操=イラスト=が有効だ。肛門を引き締めたり緩めたりする簡単な運動で、これを1日3回する。まだ尿漏れが起きていない20代のころから行うとより効果的という。排尿障害は誰にも相談できずに悩む女性が多く、引きこもりがちになることもある。ただでさえ更年期は気分が憂うつになりやすい。長島医師によると、更年期症状で苦しむ女性には、きちょうめんで無理な仕事を引き受けてしまうなどストレスをためやすい性格が多いので、映画やドラマを見て涙を流すなど、感情を抑えすぎないことも大切という。長島医師は「更年期は生き方のギアチェンジを考える時期。尿失禁は誰にでも起こりうるので、あまり恥ずかしがらず、つらい時は婦人科を受診してほしい」と話している。

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水で育てて再収穫 “野菜やハ-フ゛”

2010-06-22 17:28:39 | ガ-デニング

いつもは捨ててしまう野菜の根の部分や購入しても使いきれないハ-ブなどで、水で育てて土に植えれば再収穫できるものがある。ハ-ブコ-ディネ-タ-、伴良美さんによると、万能ネギなどの根の部分は、根から3、4㌢で切って根がつかる程度に水に浸す。1日1回水を換えながら数日つけると緑の部分がのびて再生する。土に植えると長く収穫を楽しむことができる。豆苗の根も、同様に水を換え、根がつかる程度に水につけておくと約1週間後に再収穫できる。水栽培で2回ほど収穫が楽しめる。バジル、クレソン、ミント、タイムなどのハ-ブも、茎を水に挿しておくと、約1週間で茎から白い根が生えてくる。そのまましばらく育て、根がたくさん出たら土に植える。「野菜の状態や保存状態によって根づきにくい場合もあるが、気軽に試してみては」と勧めている。

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スリムドカンの新たな展開!?

2010-06-15 18:01:36 | ダイエット

ダイエット商品としてのより確実性を・・・

発売以来700万個以上の販売実績をほこる、ダイエット商品の秀逸“スリムドカン”で多数の方たちがダイエットに成功していることは間違いのない事実です。でも、中にはりバンドを繰り返したり、便秘解消に一役かったがダイエットまでは解消しなかった。との事実も現実のことです。人それぞれの利用の方法で千差万別です。統計上も関連書籍の売り上げが話題になる上でも、永遠の追求課題です。そのような様々な思考の中で、煮詰まってきた確かな情報があります。後はどう実践するかです。

※ 抑えるべきポイント

  • ●栄養過多とカロリ-過多とは違う(質と量の違い)。肥満状態を栄養過多との表現をつかう。だが、中にはカロリ-オ-バ-だが栄養失調の人がいます。
  • ●食事後血糖値が急激に上がる。必要部位で使用され下がりはじめるも、基の状態より更に下降する体質の人(低血糖タイプ)。この体質も栄養バランスが悪い。
  • ●肥満細胞の多いタイプは、体が“ため込む”タイプ。体重の約60%は水分。だからといって急激に水分を減らすと体にとって危険な状態になる。できる限りホットに切り替え、自然と水分量を調整する。
  • ●穀類や豆類のタンパク質含有量は多すぎると旨味に欠けるため低く抑えられている。そのためタンパク質の必要量を体が自然と欲する上で量を食してしまう傾向を否定できない。肉類を意識的に食す。
  • ●焼肉などを3日間も続けると、糖尿病体質の脂肪過多状態になる。(短期間での量のオ-バ-)
  • ●タンパク質を食し(肉類か゛多く含む)、アミノ酸へ変換。炭水化物=でんぷん質(ごはんなどの穀類)を食す、エネルギ-源のブドウ糖へ変換。これらの作業にビタミン・ミネラルが必要。
  • ●バランスのよい食事とはたまご・肉類・穀類・豆類・それらを使用した加工食品・野菜類・海藻類・果物など偏らないことを心がける
  • ●絶対量の抑制。特にカロリ-オ-バ-の原因となるごはん類やスイ-ツ・果糖類の果物などの量を抑制する。

※ 血糖値の上昇を抑える

  • ●食べる順番が重要。野菜などの食物繊維をはじめに多く食す。海藻類も同時。その後、汁物。メ-ンの魚肉や肉類へ移行し最後にごはん。過去の習慣のごはんを食べるためのおかず感覚を是正する。
  • ●食事を済ませたら、即行動。後片付けや散歩など動くとインスリンの分泌を抑えられ脂肪へ変換することを抑制する。

※ 食事のはじめに摂取する食物繊維を“スリム・ドカン”の代替が、好き嫌いの食事内容を均一化できる。

※ 女性はご自身の特性を認識する

  • ●生理のメカニズムを無視できない。
  • ●生理時期を挟んで、前後10日間ずつに分かれて分泌するホルモンに違いがあり、前半は排出作用が顕著で後半は蓄える作用が働く。そのために、蓄えることが優先する後半時は増減なしであればベタ-と考える。
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気温を“記憶”し開花

2010-06-12 15:43:31 | ガ-デニング

アブラナ科の植物が一定期間の気温を“記憶”して遺伝子の働きを調整し、決まった季節に花を咲かせていることを京都大や北大のチ-ムが突き止め、7日付けの米科学アカデミ-紀要電子版に発表した。

北大など解明

100_7702 チ-ムは、3~5月に咲く同科のハクサンハタザオを2年にわたって自然環境下で観察。1週間おきに葉を採取し、[AhgFLC」という開花を迎えている遺伝子の働き方を調べた。すると、低温状態を十分に経験すると遺伝子の働きが下がり、開花。気温が上がると開花が停止した。遺伝子の働き方を分析すると、過去約6週間の気温をもとに開花を調整していた。気温は一時的に上下することがあるが、チ-ムは短い期間の誤差に惑わされず一定期間の気温を覚え、季節に応答して開花することを明らかにした。開花を決める遺伝子が自然環境下でどのように機能するのか分かっていなかったという。記憶のメカ二ジム未解明だが、京都大の工藤洋教授(植物生態学)は「ほかの植物でもこうした仕組みが分かれば、より制度の高い桜の開花予想や、地球温暖化に備えた農業技術への貢献などが期待できる」と話している。

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脂肪溶かすタンパク質

2010-06-11 17:06:03 | 健康・病気

東大教授ら発表 肥満治療薬の候補に

100_7711 細胞内で脂肪のもととなる物質ができるのを防げたり、脂肪を溶かして減らしたりする作用があるタンパク質を見つけたと、宮崎徹東京大教授(疾患生命科学)らが8日付け米医学誌セルメタポリズムに発表した。宮崎教授は「肥満治療の新薬開発につながる可能性がある」と話している。脂肪細胞には脂肪の貯蔵庫となる「脂肪滴」があり、滴の数が増えたり脂肪を蓄えて大きくなると肥満になる。宮崎教授らは、免疫細胞の一種が分泌する「AIM」というタンパク質が体重の増減に関与することに着目。脂肪のもととなる「脂肪酸」を糖から合成する酵素の働きを、AIMが抑制していることを突き止めた。AIMは脂肪細胞の前段階の前駆細胞が成熟するのを抑制、細胞外から脂肪酸を取り込めないように働いていた。培養した脂肪細胞にAIMを加えると、脂肪滴が溶けて3日後には大きさが約4分の1になった。脂肪酸の不足を補うよう滴の脂肪が分解されるらしい。AIMを分泌しないように遺伝子操作したマウスより体重増加が多かった。

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アレルギ-症状抑制分子を確認

2010-06-08 17:59:19 | 健康・病気

筑波大教授ら 「治療薬に道」

花粉症やぜんそく、アトピ-性皮膚炎などのアレルギ-の発症を抑える分子を突き止めたと、渋谷彰筑波大教授(免疫学)らが6日付けの米科学誌ネイチャ-イムノロジ-電子版に発表した。渋谷教授は「この分子の活動を強める薬を開発すれば、アレルギ-を抑える根本的な治療につながる」と話している。渋谷教授らによると、花粉やダニなどのアレルギ-の原因となる抗原が体内に侵入し、「IgE」という抗体と結び付き、肥満細胞と結合すると、肥満細胞から炎症を引き起こすヒスタミンなどの化学物質か゛放出されてアレルギ-症状が出る。渋谷教授らは、特定のアミノ酸配列を持つ分子が肥満細胞の活性化を抑えると予測し、人間の肥満細胞の細胞膜上で、この配列を含む分子を特定した。この分子に刺激を加えると活性化し、肥満細胞から放出される化学物質は約半分に抑えられた。渋谷教授らはこの分子を「アラジン1」と名付けた。遺伝子操作でアラジン1を持たないマウスを作り、抗原とIgE抗体を投与すると、通常のマウスと比べ激しいアレルギ-反応が出た。

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皮膚から肝臓幹細胞

2010-06-07 17:06:52 | 健康・病気

国立がんセンタ- 新薬開発活用に期待

100_7695 人間の皮膚や胃の細胞に特定の3種類の遺伝子を導入し、肝臓の細胞のもととなる幹細胞を作ることに国立がん研究センタ-研究所の石川哲也室長らが成功した。都内で6月に開かれる研究会で発表する。幹細胞から作った肝臓の細胞は、新薬開発の際に毒性確認試験などに使えるのではないかという。人間の肝臓の細胞は体外ではすぐに死ぬが、この幹細胞はいったん凍結保存した後に解凍し、培養することもできた。石川さんは「理論的には幹細胞を無限に増やすことができ、目的の細胞に簡単に分化させることができる。今後は質の良い細胞ができるようにしたい」と話している。石川さんらは、“運び屋”のウイルスを使って遺伝子を導入。培養すると、肝臓の細胞で働く50種類以上の遺伝子が機能していることを確認し、うち数種類はタンパク質もできていた。肝臓の幹細胞に特有の遺伝子も働いており、肝臓の幹細胞と判断した。この幹細胞は200日以上継続して培養でき、凍結、解凍しても増え続けた。新薬開発の際は毒性確認試験のほか、肝臓の細胞に肝炎ウイルスを感染させて薬の効果を確かめるなどの利用が想定されるという。特定の細胞を作る方法としては、新型万能細胞(IPS細胞)などから誘導するほか、今回のように体にある皮膚などの細胞から別の細胞を直接作製する方法があり、最近では神経細胞や軟骨細胞の作製が報告されている。

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コメ収量4割増の遺伝子

2010-06-04 17:10:19 | 社会・経済

名大チ-ム特定 5年後実用化へ

コメの収穫量を大幅に増やすイネの遺伝子を特定したと、名古屋大生物機能開発利用研究センタ-の芦刈基行教授らが米科学誌ネイチャ-ジェネティクス電子版に発表した。

一般には数%上げるのも難しいとされるが、実験では約4割増えたといい、芦刈教授は「病害虫対策などの研究を重ね、約5年後には新品種として農家などに無償配布し、食料危機回避に役立てたい」としている。同じイネ科の穀類で、ゲノム(全遺伝情報)の構造がイネと似たトウモロコシやムギにも応用できるという。研究チ-ムなは、国内で一般的「日本晴」と、コメ収穫量の多い「ST-12」の2種を交配させ約4千本のイネを作製。それぞれの遺伝子配列を調べた結果、12本ある染色体のうち第8染色体に枝の数を増やす遺伝子があることを突き止めた。日本晴の1株当たりのコメ収穫量は約2200粒だったが、この遺伝子を組み込んだ日本晴では枝の数が増え、約3100粒あったという。

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はなし抄「冬眠状態」の子供たち。まずは朝ご飯を食べよう

2010-06-02 19:46:02 | 人物100選

東海大学体育部教授 小沢 治夫さん

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筑波大学付属中・高という学校で、保健体育教員を25年間やっておりました。当時はサッカ-部の監督です。30年前は、授業中に寝ている生徒はゼロでした。先生が授業をやっていれば、生徒たちはみんな聞いていたものです。ところが、20年ぐらい前からなんか駄目なんです。じっとして聞いていられない。怒ると泣いちゃう。男子高校生がですよ。

◇  ◇  ◇

元気がなくなってしまっているんです。どうしてなのか。体がおかしいのではないのかと考え、生徒の血液検査をやってみたんです。そうしたら(血液中で酸素を運搬する)ヘモグロビンが足りない生徒が42%です。こんなに貧血がいるのかと。脳の温度が下がると眠くなってしまいます。そこで脳に近い場所である鼓膜の温度を測ってみたんです。朝食抜きは、みんな体温が低く、朝食をとっているのは体温が高かったんです。つまり、寝てしまう子供たちには、理由があったんです。貧血になっちゃう、低体温になっちゃう。こうした「冬眠状態」の子供たちは小学校、中学校、高校、大学のどこにでもいるのです。しかも、小学校から大学に進むにつれてどんどん増えていくんです。体温が高いグル-プと低いグル-プに「通学意欲はありますか」とアンケ-トもしてみました。すると、体温が低いグル-プで通学意欲があるのは、わずか4分の1です。体力も学力も朝飯を食べている方が抜群にいい-。次々とそうした研究発表をやっていきました。その結果、文部科学省のワ-キンググル-プのメンバ-に呼ばれました。朝食をたくさん食べている生徒ほど、各教科の点数が高いことが文科省も分かり、「早寝早起き朝ごはん」キャンペ-ンの根拠になっているんです。日本の子供たちに何が起きているのか分からず「起きてろよっ」とついやってしまいがちです。しかし、子供が起きていられない体だとしたら、やるべきことは、怒ることではない。まず体を治すことなんです。朝、強い光を目に入れると、14~16時間後に「メラトニン」が出て、自然に眠くなるんです。メラトニンというのは脳の「松果体」という部分から出る眠りを誘うホルモンなんです。このメラトニンのサイクルは今、世界中で狂っています。原因はテレビの深夜化、携帯、ネットというニュ-メディアです。電子的なツ-ルによって、みんな夜更かしをしてしまう。こうしてメラトニンサイクルが狂ってしまったのです。風車というのは、全体に風が当たっても回りますが、1枚の羽根に息を吹きかけても回るんです。習慣を変えれば行動が変わる。行動が変われば、態度が変わり、豊かさが変わります。風車のようにうまく回っていくのです。なんでもすべてをやろうとするのではなく、まずは朝食を食べれば、力を発揮できる。力を出せば、心地よい疲れで湯船につかって、ぐっすりと眠れる。そうすれば、また朝ご飯を食べる。学力も気力も体力も上がっていくということです。それぞれやることがある。でも、どれかをやれば必ず成功する。これを私は「風車理論」と呼んでいます。

◇  ◇  ◇

今、「日本の若者はダメだ」と言われていますが、それは私たち大人の責任だろうと思います。「それはダメだ」と明確に言わないからです。私たちは子供にモデルを示す大人です。しかし、そうした大人が極めて少なくなったのです。子供の問題は私たち大人の問題です。大人が頑張って、子供にモデルを示して育てていかなければならないのです。

※おざわ・はるお 1949年、静岡市生まれ。75年、東京教育大大学院体育学研究科終了。78年から25年間、筑波大付属駒場中・高で保健体育教諭を務める。2003年から北海道教育大釧路校教授。07年から現職。専門は発育発達学など。

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自殺者6割薬過剰摂取

2010-06-01 16:51:12 | 健康・病気

厚労省調査 精神科治療に課題

精神科治療を受けながら自殺に至った人の6割近くが、処方された薬を過剰に服用していたことが、厚生労働省研究班の調査で分かった。過剰摂取自体の致死性は比較的低いものの、自殺行動を促す恐れがあり、国立精神・神経センタ-精神保健研究所の松本俊彦室長は「特に若い人に目立つ。乱用を防ぐ方策や、精神科医療の質の向上が必要だ」としている。研究班は自殺の実態把握と原因分析を目的に、2007年12月~09年12月、自殺既遂者76人の遺族への面接調査を実施。精神科受診の有無など精神医学的な観点から分析した。自殺直前に何らかの精神疾患にかかっていたと推測される人は66人(86・8%)で、罹患率は国内外の先行研究とほぼ一致していた。死亡前の1年間に精神科・心療内科の受診があった人は半数の38人。30代以下が三分の二を占め、平均年齢は36・8歳で、受診していない人(平均46・3歳)より低かった。自殺時に、処方された睡眠薬や抗うつ薬などの過剰摂取があったのは、はっきり分からない5人を除き33人中19人(57・6%)だった。死ぬつもりでなくても、薬の多量摂取は抑制が外れて自殺衝動を起こすことがある。同室長は「早めの受診は大切だが、一方で薬が行き渡り過ぎるのは悩ましい問題。治療が薬物療法に偏り過ぎて、適切に処方されていない可能性ある」と指摘している。

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