管内で広域計画 新年度から始動 農業など4分野 ふん尿活用し森育成、バイオ燃料研究・・・
[釧路]釧路管内町村会(会長・棚野孝夫白糠町長)は、釧路市を含む釧路管内全8市町村が一体となって一次産業振興や環境保全に取り組み広域プロジェクトを策定、新年度から本格始動させる。具体的には、森づくりやコンブの消費拡大などに連携して取り組み、地域全体の発展を目指す。
同町村会は2007年、地方分権や地域間競争に対応するため、管内自治体が連携できる政策課題を網羅した「地域づくりビジョン」を策定。釧路市や釧路支庁とも協力してテ-マを模索し、今回の企画に結実した。その柱は、脳畜産業と環境保全型森づくり、海産物のブランド化、観光振興の4分野。具体的な事業では、釧路産コンブの知名度向上を目指し、新しい活用法や料理を全国から公募する。家畜ふん尿を堆肥に使う循環型の森づくりに取り組み、バイオ燃料にも期待されるヤナギなどを植える。また、道道釧路空港線と8市町村の玄関口の道路に花壇を整備し、地域全体で旅行者へのもてなしを演出する。プロジェクトの取りまとめが各市町村の新年度予算案策定に間に合わなかったために、初年度は町村会がコンブの消費拡大や花の植栽などの費用として計160万円を負担する。釧路支庁によると、一つの支庁管内の全市町村が広域の地域づくり計画をまとめ、実施するのは全道初。棚野会長は「八市町村が力を合わせて活力ある地域づくりを進めたい」と話している。