゛まるかん人゛プラトーク

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生きるしくみ<鼓動の始まり>

2008-10-09 16:00:00 | 健康・病気

受精後23日ごろから=當瀬規嗣解説

心臓の鼓動が生きている証しであるというと、どんたでも同意してい                             ただけると思います。生きている間じゅう心臓は休みなく鼓動を繰り                             返し、鼓動が途切れるときには人は終焉を迎えます。では、心臓の                             鼓動はいつ始まるのでしょうか。それはお母さんのおなかの中にい                              るころであることは、皆さんご存じだと思います。でも、正確にはいつ                             なのか、ご存じないと思います。赤ちゃんはお母さんのおなかの中                              で生きてゆくための体のしくみのほとんどを整えます。心臓し血管が                             できて、全身に血液が流れるようになり、これによって他の臓器の形                            成が促される、と考えられています。つまり、心臓の拍動が始まる時                            期は、とても早い時期なのです。これまでの研究で、その時期は受                             精後23日ごろと考えられています。つまり妊娠5週の半ばごろでしょ                             うか。このときは、お母さんはまだ妊娠に気づいていないことがほとん                            どでしょう。この時期の心臓は、まだとても心臓と分かるような形をし                             ていなくて、ただの筒のようにみえる時期です。そんな早い時期から                             心臓は休みなく確実に鼓動し続けているのです。その後、成長して                             次第に大きくなる心臓の鼓動は、エコ-診断器などを使ってお母さん                            のおなかの上から聞くことができます。産科でお子さんの心臓の鼓                             動を聞かれたお母さんも多いと思います。わが子が出来たことを実                              感して、喜びがこみ上げる瞬間ですね。私は、この生きている証しで                             ある鼓動に魅せられて、研究の道に入ったのです。                                      (とうせ・のりつぐ=札医大医学部長)

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