゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

気になるほん「うつ病関連3題」 !?

2007-07-12 15:07:00 | 本と雑誌

自殺予防 (岩波新書) 自殺予防 (岩波新書)
価格:¥ 777(税込)
発売日:2006-07

わが国の自殺者は年間三万人を超える。1998年から始まり、                             一向に減少しない。2005年交通事故死は6、871人、自殺者は                             32、552人、何と4・7倍。自殺の原因は不況やいじめにあると単                            純には割り切れない。大半がうつ病と関連があるとされているが、                            原因には複雑な問題が絡み合っている。高橋祥友の「自殺予防」は                           自殺を自由意志に基づいて選択された死ではなく、「強制された死」                           としてとらえ、自殺予防の十箇条を提案している。

  1. うつ病の症状が出る
  2. 原因不明の身体の不調が長引く
  3. 酒量が増す
  4. 安全や健康が保てない
  5. 仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、職を失う
  6. 職場や家庭でサポ-トが得られない
  7. 本人にとって価値あるものを失う
  8. 重症の身体の病気にかかる
  9. 自殺を口にする
  10. 自殺未遂におよぶ

自殺予防の取り組みは、国内外の例が紹介されている。うつ病の早                          期発見には内科医の役割も大きい。不況、過重労働などの労働条                           件も問題になる。しかし、一番大きいのは家族の協力であろう。自殺                          者の遺族のケアも不可欠である。それにしても、なぜ豊かであるはず                          の社会にうつ病が増えているのであろうか。

「日本型うつ病社会」の構造―心理学者から見た停滞する日本の現状と未来 「日本型うつ病社会」の構造―心理学者から見た停滞                             する日本の現状と未来
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2003-04

人間関係が本質問題で、きっかけが生活問題であると見るのは、                             心理学者加藤諦三である。うつ病増加の原因はバブル経済崩壊                            後の不況ではなく、戦後静かに進行してきた家族、職場、学校で                            の人間関係の希薄化が主たるものであると述べている。経済成長                            がこころの病を生み出した。そして今や、グロ-バリズムという魔                             物が、日本的文化を飲みほす。情報化、特にIT化がそれを増長す                           る。日本人の心のバランスをかろうじて保ってきた年功序列、終身                            雇用、運命共同体的企業が失われつつある。経済成長万能、経                             済最優先の考え方を改めなければ日本に未来はないと力説する。

薬でうつは治るのか? (新書y) 薬でうつは治るのか? (新書y)
価格:¥ 819(税込)
発売日:2006-09

     
現実のうつ病診療では、人間関係にその原因を求めることは少なく、                          副作用の少ない新薬が繁用されている。薬優先の治療に疑問を投                           げかけるのは片田珠美「薬でうつは治るのか?」である。片田もうつ                           病増加の原因は日本人が外部の規範から開放され、本来得意では                           ない「自発性」「自己主張」「自己責任」に疲れてきたためと述べてい                          る。真面目で几帳面、責任感の強い人は他人から与えられた役割を                          忠実に果たすことに存在基盤があるからだ。変化のスピ-ドや格差                           の質も問われなければならない。うつ病増加は先進国に共通した悩                           みである。自殺率が高いのは日本や東欧諸国の特徴である。薬で                            うつ病が治る人も多い。一部の人は治らない。生き方を見直すことや                          社会の病根を見つめなおすことは市民すべての課題である。                               北大大学院教授前沢正次解説

コメント (1)    この記事についてブログを書く
« ボケない80代の習慣 | トップ | こどものほん「福田洋子・こ... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
最近読んだ「なぜうつ病の人が増えたのか」という... (とおりすがり)
2009-07-26 11:41:40
最近読んだ「なぜうつ病の人が増えたのか」という本によると、うつ病受診者が増えたのは案外単純な理由だそうです。

SSRIが発売されると、どの先進国でも5-6年でうつ病が倍増、10年で3-5倍に増えるということらしいです。
返信する

コメントを投稿

本と雑誌」カテゴリの最新記事