工房八重の部屋

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積翠園(東山武田病院庭園)の自然に満ち歴史ある庭園が外資系ホテルに?

2011年11月15日 | Weblog
妙法院の北隣に 東山武田病院(旧:京都専売病院)の敷地内に 

敷地面積約2万平方メートルの積翠園(しゃくすいえん)という庭園があることを聞いて

いましたので、「妙法院」の拝観への帰りに寄ってみました。

病院というのに、数人のスタッフを見受けられるだけで、深閑として静かです。

外の入口に「12月20日で東山武田病院は、閉院」という貼紙が貼ってありました。

旧:京都専売病院から、引き継いだ病院とのことで、築55年の建物も老朽化し、

人手不足も原因と、記されていました。

積翠園は、平安時代末期の治承年中、平清盛の長男 内大臣重盛の山荘庭園「小松邸」と

して作庭され、後に江戸時代元禄に改修が施されたとされています。

秀吉時代からは、妙法院の境内地でしたが、昭和29年(1954)、日本専売公社が土地を

買収し、京都専売病院の庭園となり、現在は東山武田病院の所有の庭園となって

いますが、12月に閉院となったら、この庭園はどうなるのでしょうか?

積翠園には、東西に伸びた大きな池があり、池中には大島、小島ふたつの島があります。

大島のそばには「夜泊石(よどまりいし)」と呼ばれる5つの石が配置されています。

これは蓬莱山から、宝物を積んで帰った宝船が、港に停泊している姿を現したものと

いうことです。  庭園は誰も散策する人がいなくて、静まりかえっていました。

池を1周して、ロビーを抜けて、廃院という貼紙を、又しげしげと眺め、閉院後は歴史

ある名園の、積翠園庭園はどうなるのでしょう? 

この歴史ある庭園が潰されることは無いと思いますが、

この庭園を活用して、武田病院が、補助を受けて、病院跡に、特別養護老人ホームや、

又は、老人保健施設を建設し、この庭を残すことが出来たら、利用者は庭を眺められ

ますし、老人の多い京都市には足りない施設なので、良いのではないかと思いました。

あとで、東山武田病院を検索したら、新聞記事に売却も予定で、五つ星クラスとして

世界的に有名な「フォーシーズンズ・ホテルズ&リゾーツ」が交渉先に挙がっている。

とのことでした。歴史ある京都のホテルが次々と、外資系ホテルに買しゅうされて

いる現状に、また京都市に外資系のホテルか! と、残念です!


東山武田病院


遊歩道


石橋


静寂な池


池中には大島、小島ふたつの島があります


島には鷺がいました


東西に伸びた大きな池です。周遊出来る歩道がありました。


病院の入口に閉院という貼紙が貼ってありました。