やたらと感謝するヒト

Daft Punk Feat Pharrel Williams - Get Lucky (Album Version Video)

ソーシャルディスタンスって　言うの気恥ずかしくないっすか？　ソシアルダンスみたいな　なんかくねくねした外来語ってカンジ。　「そないひっつきなや」　でええやん？

ムスコのピアノのつきそいのあいだ　ずっと見てたコバエの交尾。

　　　いつまでやってんだ、　オメーら。　20分たっても　まだやってました。　見るのに飽きたので　ティッシュでまとめてつぶしました。

オットが　景気停滞や働き方改革、　コロナによる出勤調整などで下がっている部下のモチベーションをあげるためにどうしたらいいか、　管理者で話し合っているというハナシの流れで、　「上司が部下の働きへの感謝を伝えることが　部下のモチベーションになるのではないか」　というようなことを語りだしました。

「オットよ、　それは　死･･」

「し？」

「･････いえ、　なんでもありません･････」

勤続20年を超し、　順当にご出世なさっていらっしゃるジャパニーズサラリーマンに、　転職ばっかしてたダメＯＬのワタクシが語るコトバなどありませんが、　なんで　オットに言えないぶん　ここに書きますが、

オットよ、　それは　上司の死亡フラグだ！

とぼしいワタクシのワーキング経験値に　経営者の死亡フラグなるものが2点ございまして、　従業員に向かって

　1.　「これからは少数精鋭で行こう！」　と宣言する

　2.　やたらとまわりに感謝のコトバを述べ出す。　卑屈なくらい感謝を押し出してくる。

　3.　社長がひとりで走り回っていて　つかまらない

あれ？　3つになっちゃった。　なぜか　経営やリーダーシップの世界では

感謝してくれる上司のために、もっと一生懸命働こう という部下の姿が想定されがちなようですが、　それって　待遇とか報酬とかやりがいとか全部満たされたうえで　上司が感謝もしてくれたら、　偶発的に　そうまでいってくれるなら　がんばろうっておもうこともあるだろうなってハナシですよね。　

感謝のコトバだけもらったところで、　その上司のためにもっとがんばろうっておもうかね？　そりゃ　生活丸抱えしてもらってる奴隷なら　ご主人様のお言葉ひとつのために　がんばるかもしれんけど、　賃金労働者にとっては　上司の感謝はあくまでもプラスアルファの部分ですよね。　あとは、　学校とか上下関係がくっきり隔たってる場合、　先生がありがとうっていってくれた、　つぎもがんばろうって　そういう無償の部分のモチベーションにはなりえるとおもいますが、　あいだに金銭が入った場合　いつもありがとうは　はたして　モチベーションになるものなのか。

わたしの前の職場の経営者も　感謝のコトバを多発する人で、　まあ　それを仕事意欲に転換させようとおもっていってるわけではないので　（たぶん）、　好意だけ受け取っていればいいってのはわかるんですが、　感謝のコトバもね、　最初はやっぱりうれしいんですよ？

それがね、　何度も感謝されているうちに

フツーに働いて　こんなに感謝されるってことは　

ワタシ、　めっちゃ搾取されてる！？

だって、　こんなに感謝されるってことは、　フツーはこんな条件では　はたらくヒトがいないのに　あなたは働いてくれて　ありがとうってことじゃん？？　そういう裏がなきゃ　こんなにしょっちゅう感謝カンシャいわれないよね？？

そんなことをかんがえるじぶんて　ひねくれてるのかもと　同僚に相談すると

「ああ、　それ、　わたしいつも　例の感謝祭がはじまると　『それはもういいです』　って切り上げちゃう。　だって、　お礼いわれたら　それに返すコトバ探さなきゃなんないし、　そういうのって　ぜんぶ時間のムダだもん」

「人が人に感謝するときって、　『おかげで助かりました』　ってときだよね。　つまり　あのヒトは　『わたしを助けてくれてありがとう』　っていってるの。　わたしがはたらく理由は　じぶんだったりお金のためだったりするのに、　そこを　『わたしのためにはたらいてくれてありがとう』　っていわれると、　あなたのためにはたらいてるわけじゃないです　っていいたくなる。　あれって　わたしを　女中よばわりしてるようなもんだよね。　うちのために　じぶんを差し出してくれて、　みたいな。　差し出してないっつーの」

「社長はさ～　『まわりに感謝して生きてる』　じぶんが好きなんだろうけど、　そのアピールのために　時間を奪われるこっちの身になってほしいよね～」

みんなもっとひねていました。　てか、　カンシャのコトバがヒトをひねさせるんです。

　冷蔵庫の野菜室で根がでてしまったえんどうまめ。　水につけたら　芽まででてきて　このあとどうしたらいいんだあ～

ヒトのキモチを一般化するって　案外むずかしいところがあって、　たぶん調査かなんかで　「あなたは　上司に感謝の言葉をかけてもらったら　やる気になりますか？」　っていう質問が来たら、　そりゃ　Ｙｅｓ　のほうにマルをつけるんでしょう。　だからって、　感謝の言葉　イコール　モチベーション、　てことではないよね？

おなじことは　家庭内でも起こっていて、　よく　妻が家事の大半を担っていることについて　オットに何をもとめるか、　みたいなトピックで　「オットからの感謝の言葉」　みたいなのがあがりますが、

あなたはほしいですか？　オットからの感謝のコトバ。

いらんがな、　てゆーか　なんで　そんな他人視線？？　上から目線？？　じぶんちの家事だよ？　ホントはオレもやんなきゃいけないけど　やってくれてありがとうってか？

母の日のメッセージなんかも　「いつもおいしい食事をありがとう」　とかなんとか。　そういうコトバって　ホントに相手にひつようとされてますか？　相手がしてくれていることを　『じぶんのためにありがとう』　と限定していませんか？

まあ、　感謝はないよりあるほうがいいし、　たまーにいってもらうぶんにはうれしいのかもしんないけど、　それで　相手が　つぎもがんばろうとか　もっと一生懸命はたらこうとおもわなかったところで、　感謝の念が足りなかったからだとか　もっと伝わる感謝のコトバを磨こうとか　そっちにころんでいくと、　それがまさに　死亡フラグ。　オマエのリーダーとしての資質は終わっている。

どんどんそだっちゃってるよ～　どうしよう～　(・。・;