この小品もずいぶん前のものです。
ただ、紙版画の実験をしていた時の作品で、よく憶えています。
厚紙に、甲骨文字を刻みつけようとしました。
(甲骨文字というのは、中国殷時代の文字で漢字の最も古い形を亀の甲羅や獣の骨に刻んだものです)
字は「得」
甲骨文字では、貝と手の象形を合わせた、いわゆる会意。
金文では、行人偏がついて、道で貝(貨幣)を拾って、手に入れる、という意味になります。
(金文というのは、殷や周の頃の青銅器に鋳込まれた文字です。)
小さいものですが、切れ味が出たと思い、額に入れたのです。
この額も、あり合わせの角材で簡単に作っています。
ハガキ大より少し小さい
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