小部屋日記

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おろち

2008-09-21 | ア行の映画

(2008/日本)【劇場公開】
監督: 鶴田法男
出演:木村佳乃/中越典子/谷村美月/山本太郎/嶋田久作

美の崩壊は、女の最期。
呪われた女たちの運命を見つめ続ける、私はおろち―


ホラー漫画の巨匠、楳図かずおの同名怪奇ミステリーを映画化。
29歳を過ぎると、その美しさが崩壊し始めるという美人姉妹の悲しい運命。
意外に悪くなかったな。
絵のインパクトが大きい楳図かずおの世界を、うまく映像化してると思います。

story
人の世をさまよい、人間の心の闇を見つめてきたおろち(谷村美月)が家政婦として潜り込んだ門前家には、二人の美しい姉妹がいた。当家の女性は29歳を過ぎるころには突然、その美ぼうが崩れ、果ては化け物のように醜く死んでいくという。ある日、妹の理紗(中越典子)は死にゆく母親の口から、もう一つの門前家の秘密を打ち明けられる。(シネマトゥディ)



これから見る人は“おろち”が何者なのか、知っておいた方がいいかも。
説明不足で、腑に落ちないところがあってそこが残念。
原作漫画は昔読んだ気がするけど、あまりよく覚えてない・・
不思議な能力を持ち、歳をとることのない謎の美少女「おろち」は、人々の人生を見つめてきた。彼女が語り部となり、ドラマははじまる。


昭和25年、銀幕のスター女優、門前葵が突然顔が醜くなる。代々、門前家の女は、29歳になると美しい顔が醜く崩れ落ちるという。ごう慢な女優葵のファッションや洋館などレトロな雰囲気がミステリアスでいい。
開かずの間があるのは昔のホラーテイストでもあるね。


その後、葵の血を受け継いだ美人姉妹が大人になった頃、おろちは家政婦として門前家へ入り込む。
あるきっかけから姉妹のバトルがはじまるんですが、はり倒す、殴る・・容赦ない暴行。姉の罵声がひびき渡り、妹はただ耐えるのみ。
姉役木村佳乃と妹役の中越典子、ふたりの演技はよかったです。

妹がやられっぱなしなのは、実は意味がある。
ネタばれ厳禁なんで、あまり書けないです。笑
ラストはまさかの大どんでん返し。
人間の愚かさ、醜さはほんとに恐ろしいし、悲しい・・・。
屋敷の階段の聖母の肖像が全てを物語っていたね。

無表情のおろち役の谷村美月はいいと思う。嶋田久作の執事役は似合い過ぎ。
最初、主要3人のキャストを知った時、楳図かずおの漫画にでてくる女性、少女に似てる気がして期待したんですが、まずまずだったんじゃないかな。
結局、門前家の女たちがなぜ醜くなるのか、謎が残ったままなのはモヤモヤ^^;

主題歌の柴田淳の「愛をする人」は、美しい曲でストーリーにはまってて、耳に残りました。



木村佳乃というと、アメリカでは今月公開、日本では11月公開のハリウッド作品「ブラインドネス」公式サイトが待機中。ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、ダニー・グローバー、ガエル・ガルシア・ベルナルと豪華な顔ぶれ。

★★★☆(5段階☆は0.5)

「おろち」公式サイト

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