小部屋日記

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ラストキング・オブ・スコットランド

2007-10-11 | ラ行の映画

The Last King of Scotland(2006/アメリカ=イギリス)【DVD】

監督:ケヴィン・マクドナルド
出演:フォレスト・ウィッテカー/ジェームズ・マカヴォイ/ケリー・ワシントン/ジリアン・アンダーソン/サイモン・マクバーニー/デヴィッド・オイェロウォ

何よりも恐ろしいのは、人間の本性

30万人以上の国民を虐殺したというウガンダの独裁者アミン大統領を基にしたドラマ。
原作はジャイルズ・フォーデンの『スコットランドの黒い王様』
社会派というよりも、サスペンスタッチの娯楽もので観やすく面白かった。
アミンに関わるスコットランド人の若者(架空の人物)の目を通した大統領の実像、アフリカと西欧諸国のつながりもみえてきます。
威圧感あふれるアミンを演じたフォレスト・ウィッテカーは本年度アカデミー賞主演男優賞受賞!

1971年、スコットランドの医学校を卒業したニコラス(ジェームズ・マカヴォイ)は、診療所で働くためにウガンダにやって来る。
ある日、彼はアミン新大統領(フォレスト・ウィッテカー)の演説を聞きに行った帰り道で、偶然にも大統領の捻挫の治療をすることになる。
大統領から気に入られたニコラスは、アミン一家の主治医になるが……。



アミンはカリスマ性があり、人をひきつけるものがある。
ただ内面は孤独であって人を信用しないし、自意識過剰ぎみ。
独裁者の素顔はみなこんなものだろうな。
無邪気なところもある。


そのアミン以上に無邪気なのがスコットランドの新人医者ニコラス。
冒険気分でウガンダにやってきた彼。
好奇心旺盛、根は正直なんだけど、薄っぺらい若者なんだよね^^;
アミンに気にいられ、アドヴァイザーとなるが「なにか変?」と思いながらも深みにはまっていくんだね。
気がついた時には抜けられない。
富と権力の魅力に負けたニコラス。自業自得、同情はできなかった・・・


終盤、瀕死のニコラスが逃げるところはハラハラドキドキ。
命をかけて助けてくれたアフリカ人の医師は尊敬いたします。
アフリカの現実はアフリカ人しかわからない。
ニコラスは欧米人の傲慢さの象徴なのかも。彼は一生懺悔することになるでしょう。


ニコラスからみたアミンを描いているので(実質ニコラスが主役)、独裁者の素顔がもう少し見たかった。
イギリス、スコットランドとウガンダの歴史を予習しておけば、より楽しめたかも・・・

フォレスト・ウィッテカーの演技は文句なし。
ニコラス役のジェームズ・マカヴォイも熱演してます。
あっ、「Xファイル」のスカリーが出演してましたね。^^

スコットランドの最後の王は、2003年に亡くなったそうで
つい最近まで生きていたんですねえ。

★★★★(5段階☆は0.5)

「ラストキング・オブ・スコットランド」公式サイト

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