仏壇販売人、ぶつぶつ日記

山口県の隅っこから
仏壇販売人のたわ言、繰言、独り言。
ほぼワタクシごと、たまにお仕事。

古い提灯の困りごと

2006-08-10 17:00:39 | 商品のこと

8月7日を過ぎると、初盆でなくてもお盆提灯を出すお宅が多くなります。

この時期特有のご相談が、

「提灯の電球が切れた

「組み立てていたら壊してしまった

「組み立て方がわからない」・・という以前からある提灯を出したときに

発生するトラブルに関すること。

前年にしまう時、

ナフタリンを入れすぎて部品のプラスチックが溶けていた、

なんていうこともありました。

こんなときのために、予備の部品や電球のストックは欠かせません。

 

今日のお客様は

「廻転灯(いわゆる走馬灯。絵柄が火袋の中で回るもの)の廻転が早すぎる

 見ていたら、目が回りそう。何とかならないか?」

ということでした。

廻転灯はセルロイドの円筒形の部品をやじろべえよろしく、

球に固定した針金でバランスよくささえ、

電球の熱で温められた空気の対流によって回るもの

この針金のバランスが崩れやすく、ちょっとゆがんでも

回らなくなってしまうことが多くあります。

今までも、「回らなくなった。壊れたのでは?」というお問い合わせは

たくさんありました。

しかし、「廻転を遅くして欲しい」というご要望はさすがに珍しい。

結局、セルロイドの上についている金属の羽の角度を

ゆるくすることで何とか対応しました。

・・・・と、書くとなんだかスマートだけど、

実際は部品をつかんで、(分解できないタイプだった)

ドライバーやらキリのお尻やらでゴツゴツ、コンコン突っついて

やっと角度を変えたのでした。

やれやれ。

 

 

 


お仏壇の手入れ

2006-08-08 15:55:42 | 本音

本日お仏壇を見に来られたお客様。

「引越しのついでに古い仏壇を引っ張り出して、

 あんまり汚かったから、洗車ブラシでこすったら

 金箔がすっかりはげて、

 ついでに水をまいたら、中の飾りがぼろぼろ落ちてしまった」

とのこと。

あまりの大胆さに思わず爆笑してしまいました。

ほぼ常識になっていますが、金仏壇(いわゆる、漆塗りで金箔張のお仏壇)の

金箔部分は特に、水気は厳禁。軽く拭いても金箔がはがれてしまいます。

逆に、拭いてもはげない、というのは特殊加工をしてある証拠。

便利なようですが、お仏壇のためにはあまりお勧めできません。

 

基本は毛ばたきで軽くはたいてほこりを払い、漆部分のみ優しく

からぶきしていただくこと。

こびりついた花の蜜などは硬く絞ったやわらかい布で

少しずつ丁寧に拭きとってください。

金箔部分はアンタッチャブル、と思っていただいたほうがいいようです。

線香によるくすみとかも気になるでしょうが、

我が家の歴史、と思っていただいたほうが無難です。

お仏壇も女性の肌と同じで、日々の手入れが肝心。

傷んでしまったものを急に若返らせるには無理がかかりますし、

あとでひずみが出るものです。

どうしても気になる場合は、仏壇店に金箔をきれいにする

洗い」を依頼されるとよいでしょう。

そこそこの金額にはなりますが、ぼろぼろになってから修理に出すよりは

はるかにお得です。

 

 


安心のローソク

2006-08-07 14:58:40 | 商品のこと

商品名は「安心のローソク」。

電池式で頭の部分を指でタッチして点灯・消灯します。

拍子抜けするほど軽いタッチで点灯できることと、

60時間という持続時間がウケて、火の始末に気を使うお客様に好評です。

写真のタイプは家庭のローソク立てにさして使えるタイプ。

この他に、ローソク立てと一体になったタイプもあります。

 

で、この「安心のローソク」がにわかに脚光を浴びるのがこの時期。

わが社の商圏でもある周防大島町ではお盆の期間中、

夜通しお墓に明かりをともしておく習慣があるそうなのです。

(残念ながら不勉強にして実際に目にしたことはないのですが)

で、その「夜通しのあかり」としてランタン等が使われるらしい。

毎年、この時期になると「ランタンありますか?」という問い合わせが増えます。

「お墓に置くもの=仏壇屋」という発想らしいのですが、

残念ながら置いてません。

せっかく期待してこられたお客様に手ぶらで帰っていただくのもちょっと・・・・という

わけで、お客様ともあれこれ相談した結果、この「安心ローソク」なら

持続時間も長いし、それほど熱も持たないので、何かのカバーを

しておけば夜露も大丈夫なのではないか???ということになりました。

初めてお勧めしたのが2年前の夏。以来、この時期になると

コンスタントに売れていますが、今のところクレームはなし。

何とかお盆の期間を乗り切っているようです。

 

それにしても同じ柳井市近辺でも「お墓にランタン」というのは周防大島のみ。

別の地域では「お墓にお盆提灯」というところもあります。

広島あたりでは「お墓にキラキラした精霊船みたいな飾り」が

ポピュラーなようです。

方言が淘汰されつつある昨今、

こういう「地域性」というのは大事にして欲しいですね。

 

 

 

 

 


進物商品のベスト3?

2006-08-03 15:37:39 | 商品のこと

現金なもので、8月に入った途端に計ったように進物線香の注文が増えてきました。

この時期の特徴は一人で4、5個とかお店や企業で数十個まとめて、とかの

大量買いが増えること。

今年の進物線香の傾向と対策は・・・・・

年配層や男性のお客様はオーソドックスなお香らしい香りのものを

好む傾向にあり、若い方や女性は煙少なめでお花の香り、などを好まれる方が

多いようです。

さて、今年よく動いているのが写真の3点。

左のコース、「光陰」紙箱\1,000  無難な香りとお手ごろな値段で

まとめ買い1番人気の定番商品です。

真ん中のコース「花琳」桐箱\3000 華やかさのある濃厚な香りで

固定ファンの多い商品です。厚みのある桐箱も見栄えを気にする

進物商品のの大事なポイント。

右のコース「淡墨の桜」桐箱\3000  煙も香りも控えめでお線香臭さを

嫌う方にもお勧めの品。

ポイントは何といっても宇野千代さんの「淡墨の桜」の柄のパッケージ。

女性の人気№1です。宇野千代さんの出身、岩国に近い土地柄も

勝因かも。

店では「ご当地商品」として錦帯橋の写真も添えて並べています。