今年も家紋入提灯のご注文をたくさんいただいています。
その家紋ですが、代々「うちの家紋はこれこれ」と伝わっている家や、
既にお墓などがあって家紋がはっきりしている
場合は話が早くて助かります。
意見が分かれるのが、いわゆる「分家」にあたる家の場合。
(「分家」という言葉は好きではないけれど
他に的を射た言葉が見つからないので便宜上使います。)
この場合、自宅の家紋を決めるのにいくつかのパターンがあります。
*「本家の紋は○○だから」とストレートに本家の紋と同じにする場合。
*本家の紋から少しアレンジする場合。
丸をつける、とか図案を少しずらして一部しか見せない、とか
白黒を逆転させていわゆる「陰なんとか」というカタチにする、など。
これは昔の分家のの紋に多かったパターンだそうです。
*あるいは家系や血筋に関係なく、紋見本の中から自分の好きな紋を
「我が家の家紋はコレでいく!!」と決めてしまう方法。
*そして、紋見本にもない、まったく新しい家紋を「我が家の家紋」
としてデザインしてしまう、という場合もあります。
弊社のお客様でも数件、「新しい家紋」を創作された事例がありました。
地方によって、しきたりとか約束事はあると思いますが
「菊の御紋」みたいに明らかにタブーのものでなければ、
いずれの方法で決められてもよいと思います。
家紋って、造るにしても、受け継ぐにしても
長い歴史の何処かの時点で、あなたに縁のある人が
それなりの思いを持って決めたもの。
たまにはじっくり眺めて、ご先祖様に思いをはせるのもいいかもしれません。