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音盤日誌:ニューウェイヴ・カセットシリーズ9 A面 1982.6

2021-06-08 20:00:00 | 音楽帳

このカセットA面は、すべてクロスオーバーイレブンからのエアチェックだったと思う。
まさに15(歳)の夜。その夜にヘッドフォンを付けてFMチューニングしては録音していた頃のもの。
A面
1/ヘアカット100「ファンタスティック・デイ」

・1980年がテクノ、1981年はニューロマンティックスの年とすると、1982年はファンカラティーナの年だった。
ニューウェイヴもエスノから南洋の音楽との融合へと向かっていた時期。
この年4月に発表されたヘアカット100の「ペリカン・ウエスト」には、続々とシングル盤としてヒットした曲たちが収まっていた。

当時日本のCM(ホンダの「タクト」)にも「フェイヴァリット・シャツ」が採用される一方で、ヘアカット100は音楽評論家からは「ケーハク」と酷評された。
明るく軽快な類の音楽だから、そう カタイことを言われてもね、、、と思う。
晴れた日にリハビリとして休み休み歩いていると、病人でも陽気な気分になって、1982年初夏に出会ったこれらの曲が脳裏で鳴り出す事がある。
それは決して、単なる個人的な懐古趣味がもたらす作用ではない。

2/フィクス「ザ・フール」
・のちにヒットを飛ばすフィクスのファーストアルバム「密室」(8月21日発売)収録曲。
他の曲を聴くとかなりありきたりな”ロック”的音楽でがっかりするが、「ザ・フール」はルパート・ハインのプロデュース色が濃い名曲。
毎年夏の夜に聴きたくなる1曲。



3/ブロンディ「誘惑の楽園」
・1982年6月発表のアルバム「ザ・ハンター」からのシングルカット曲。
下記はアルバム評の一例。小貫さんも北中さんも、さすが言い得て妙、な言い回しをしている。[(中村)とうようさんのコメントはかなりキツイので割愛。]
「彼らの場合、どんなに流行を安直に取り入れようと、それだけでは切り捨てられない歴史と伝統がある。
やっぱデビーはいい歌手だ。確固たる個性のある人ならたとえどんなデザインの服を着ても自分を失わないかのように、各トラックごとの変化がそのまま彼女を引き立たせる。
昨日2万円落として少し元気のないカルメン・ミランダが腰痛を押して録音したような「誘惑の楽園」が特によく、絵空事、世にはばかる、という感じの原宿キッス。」(小貫信昭)

「やりてばばあ、とまではいかなくても、客あしらいのうまいホステスさんに、何の苦もなくひねられて、遊んだのは遊んだけど、もうひとつ気分がすっきりせんような気がする、などと思ってしまうのは、ぼくが無粋な人間なんだからだろうなあ。ああ、でも、好きだァ。
・・・(中略)・・・アルバムを出すごとにポップポップした軽さにかわって、シリアスな重さが少しずつ増えてきたのは、個人的趣味としては残念。」(北中正和)

1982年春から夏へ向けて、ファンカラティーナ的な南洋のニュアンスをはらんだ音楽が多い中、この曲もトロピカルなムードをたたえていて心地良かった。
ブロンディはこのアルバムを最後に解散する。

4/キャメル「ヒーローズ」
5/キャメル「セルヴァ」

・国内では8月25日発売となったアルバム「シングル・ファクター」の収録曲。「セルヴァ」はこの後、クロスオーバーイレブンで何回も曲と曲を繋ぐブリッジとしてよく使われる1曲となった。
メロディアスで美しいギターとシンセが絡み合うこの曲を、少年はよく夜のしじまに聴いた。



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