イギリスの画家、ルイス・ウェインは、「ネコ」をテーマにした絵で、人気を博した人でした。
人の様を、ネコに見立てて、擬人化した絵が、ユーモラスで、みんなに愛されました。
生涯、ネコを愛し、ネコに何かを見出した人でした。
しかし、晩年、いろいろな不幸も重なって、彼は、次第に精神を病み、精神分裂病に至り、精神病院に収監されます。
その晩年の作品が、下のネコの絵です。
デフォルメという次元を超えた、衝撃的なネコの作品になっています。
今では、多少は理解が深まり、偏見のカベが低くなりつつあるものの、自分が幼少の頃は、精神分裂病は「不治のやまい」であり、その象徴として、ルイス・ウェインのこのネコが掲載されている教科書を見た記憶があります。
その強い印象は、未だに消えていません。
これは良い猫の絵。