こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

私のレコード棚から ③ 富沢聖子 「コロニアル・ホテルの出来事」'84.07.20発売

2011-01-26 12:00:00 | 音楽帳
マーブル・ディスクでシングル盤(EPレコード)を探している中で、聴いたことは一切無いが、気になったものがあったので買った。

それが、この曲。
何が、買う要因だったかというと、日本航空のキャンペーンソングだったという点に限る。



聴いてみると、八神純子さんのような声の色・曲調はボサボヴァ風、オーケストリングにつまびくヴァイオリン、刻むサックス。。。

脳裏に浮かんだのは、荒井由美の「青春の後姿を、人はみな忘れてしまう。。。」のあの曲。
とても曲調は似ている。

全体に穏やかでムーディー。



歌詞をじっくりと読みながら聴く。

日本航空のキャンペーンソングということで、夏の避暑地への独り旅の模様。
そのホテルでワインを飲みながら、異国のギャルソンに「身をゆだねたのよ」らしい。

【ここからは、みうらじゅん先生譲りの口調になってしまうが】曲調に乗せてしら~っと聴いているとついうっかりしてしまうが、隠語で語りながらも、かなり過激な内容となっている。
日本航空は、こういう「パラダイスでの誘惑」などと言い換えながらも、異国に脱出することでオープンになってSEXしてしまう女を煽動しているのか?
などと個人的に、ふと想った。



「焼けた肌のコントラストを くちづけでたどる あなたらしい愛し方に 目を閉じた私」
実になまめかしい。

そうして、日本に戻って来ているクセをして、忘れられない・帰りたいと言う。

さかんに「愛」と言葉には出るが、この相手に合う為に帰りたいのではなく、全体としては、そうなってしまう雰囲気をかもし出す「その国」にまた行って同じ目に会いたいという総括となる。

こういう曲が、キャンペーンソングというのも、非常に面白いことである。



このレコードは、1984年7月20日発売とのこと。

私は、夏の暑い盛りを、高校2年生で、御茶ノ水の某予備校の夏期講習に行きたくも無いのに行かせられていた頃となる。
もしくは、右翼高校の排球部の学校での合宿で血を吐く想いでシゴかれていた頃。

既に、生きることの意味に哲学的迷走に入り、抑鬱でもあった。

当時の思い浮かぶシーンは、エアコンを入れた部屋で、土日の休みに、大きな窓のカーテンを全開にして、イスに座って特製のカセットをかけながら、蒼い空を移動していく入道雲を何時間も鑑賞し、心身ともに疲れ切った状態を癒していた。

具体的には、
・マーク・ノップラー(ダイア・ストレイツ)の映画「CAL」のサントラで、牧歌的にギター中心に奏でられたケルト民族色強い「ザ・ロング・ロード」という切なくも美しい曲。
・ドゥルティ・コラムの「キャサリン」「フェイバリット・ペインティング」「フランチェスカ」
・さくりんさんも好きなフェルトの「ニューイングランドの説教師」
・ミカドの「パラザール」

などなどを聴いていたように想う。
この土曜の時間をとても愛し、日没までの自然が織りなすショーを大事にしていた。

***

当時、この曲を聴いていたら、この女への嫉妬から気が狂っていたかもしれない。
(というより、既に、気は狂っていたが)

いかに同時代に共存しながらも、この曲と童貞青年の自分がかけ離れていたかを、26年半後の今、認識した。

■書いているうちに、タイトル・テーマである「レコード」から逸脱してしまった。
まあ、こういうのが、分裂症患者特有の事象で、仕方の無いことだが。。。。


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« U2、ブライアン・イーノ、... | トップ | かたちんば徒然日記 : 脳が... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
思い出せない… (さくりん)
2011-01-26 14:37:26
私の特製カセットには
マーク・ノップラーの後に
Jane and Bartonの「It's a fine day」が入っています。
視界を遮るものがない広い広い草むらで午後を過ごす気持ちよさ、のシーンをイメージして繋げたと記憶しています。

テーマ・テープには曲名を書かずに写真のレーベルのみを入れていることが多かったので、
そのマーク・ノップラーの曲が何だったのか…
「牧歌的にギター中心に奏でられたケルト民族色強い」がとても匂います(笑)
私のレコードは弟に預けてあるので、今度探索に行ってみます。


「コロニアル・ホテルの出来事」
聴いたことはないですが、歌詞から阿川泰子さんを連想しました。
と気になって竜真知子さんの他の詞を調べてみると…有名な曲がたくさんあるのですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

音楽帳」カテゴリの最新記事