1. Never Let Me Down Again
2. Things You Said
3. Strangelove
4. Sacred
5. Little 15
6. Behind the Wheel
7. I Want You Now
8. To Have and to Hold
9. Nothing
10. Pimpf
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ニューウェイヴが、ついに最終コーナーを回り、終焉しようとしていた1987年1月1日の発売のDepeche Modeのアルバムが、「music for the masses」であります。
「Black Celebration」で、漆黒の闇の揺らぐ風景を見事に描写しえたDepeche Modeだが、ここでは、また逆走して、昔のエレポップの頃のような、簡素な音に戻っています。
ここでは、きちんと、いつもの美しいハーモニーと安定したメロディアスな曲構成を進めてはいきますが、
しかし、ここには、何か空虚で淡々としたそっけなさも含まれています。
それは、時代との繋がりが宙に浮いてしまった1987年らしいものです。
次の時代がどのような時代かもわからない、時代の谷間で、たゆたって、鳴っていたからなのかもしれません。
「music for the masses」=大衆のための音楽、というのは、そうなりえる訳が無い中での、Depeche Modeなりの「皮肉」です。
つまり、このときは、まさか数年後に、全米&全英No1という孤高の位置に行ってしまうとは、彼ら自身も思いもしかなったことなのでしょう。
聴くたびに良くなっていくという「スルメ」のようなDepeche Modeサウンドは、ここでも健在です。
懐かしいですね。
まだ、アナログのころでしたかね?
Never Let Me Down Ageinが、暗くて好きでした。
こんな暗い曲があるのか、と当時思いましたよ。
でも、不思議と暗いわりに気分のいい曲でした。そこが魅力だと思います。
全部、イイ曲ですよ。
DepecheModeは、まあ、名曲の多いバンドです。
このNever Let Me Down Ageinから、Things You Said に繋がる繋がり方が好きです。
ヒューって風が吹く中、2曲目に移行していくのが、とてもイイですね。
自分は、2枚目の「A Broken Flame」が初めて出会ったアルバムだったので、思い入れが強いです。
好みのアルバムはいろいろかと思いますが、常に真摯で、常にハーモニーとメロディの美しさは、その底に流れています。
こんなにも長く、バンドとして維持し、常に名曲を生み出してきたニューウェイヴのバンドは、ほかにないですね。