1979年、洋楽ベスト10にて聴いた「セント・ジョージ&ザ・ドラゴン」や、ウエストコーストの風の中で都会的な匂いを漂わせた名曲「99」で知ったTOTO。
当時、オーディオ機器のCMで、白いセットの中、白い服で「99」を演奏していたTOTOのイメージが、自分には焼き付いている。
そのTOTOが、1981年・次に出した新譜は、白いジャケットに筆を走らせたデザインが印象的だった「ターン・バック」。
このアルバムのファースト・シングルカット「グッドバイ・エリノア」のかっこよさには、進化した新しいTOTOの姿を感じた。
実にロック的ではあったが、中学生にはちょうど良い抑制の利いた曲で、それぞれのセクションが絡み合いながら、曲のグルーヴ感を産み出している様は、当時は官能的だった。
「ハイドラ」「ターン・バック」の二枚でポピュラーな人気を獲得したTOTOは、1982年に「TOTO Ⅳ」を発表する。
そこからのファーストカットは、アルバムA面一曲目に入っている「ロザーナ」。
ここで自分は、そこに予定調和的でヒットを出そうという「あざとさ」を感じ、TOTOへの疑いの目を向け始める。一定の距離を置くようになる。
この後、TOTOは良い曲は何度も何度も聴くが、アルバム全体を通して聴く、ということが無くなった。
しかし、その一方では、毎週土曜日の夜・小林克也さんがDJをしていた「ベストヒットUSA」で、MTVを見て聴いた曲「アフリカ」の優しさに心惹かれてやまなかった。
「アフリカ」も「TOTO Ⅳ」収録曲だが、全くあざとさが無かった。
目立った派手な曲では無かったので、当時は大きな話題にはならなかったが、当時も今も色褪せず、TOTOの中で好きな一曲である。
今夜は、TOTOの日本公演。
今朝、実家に居る83歳のお袋さんと電話で話すと、先日のディープ・パープルに続いて「今夜は、TOTOのライヴに行くんだよ。」と嬉しそうに話していた。
「それはそれは、楽しみだね。楽しんで来てくださいな。」
さてさて、今夜はどんなライヴだったやら。。。
■TOTO 「アフリカ」1982■