こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

U2 「4th of July」 '84.10

2010-10-12 16:19:08 | 音楽帳
最近、10月に入ってから、U2ばかり聴いている。

全然飛んだ話だが、U2の「焔」は当時、輸入盤でお茶の水のシスコで買ったのだが、輸入盤と言えば針飛びや盤へのカスレ傷、ジャケットのテラテラ感(日本のような優秀な印刷技術が米英には無かった)が強いモノが多かったが、この「焔」は紙も良いし・表面のマット処理した感触・仕上がりもキレイで驚いたものである。
大事に大事に扱った。。。

つい、今日も、同じアルバム「焔」からアルバムB面の1曲目に入っている「4th of July」という曲を取り上げたくなった。



「4th of July」とはつまり7月4日。
アメリカ合衆国の独立記念日である。

意味深なタイトルと、実に怪しげなアンビエントな2分程度の暗雲垂れ込めた曲。
僕は、U2のファンであったが、特別、この曲の陰影に刻まれた何らかの刻印のようなものを感じる。

わたし=かたちんば自身が、偶然、7月4日生まれであるのもあるが、コロンブスの大陸発見に始まったアメリカの土地は、インディアン等原住民・黒人他の優れた民族を殺戮・侵略した挙げ句に今の姿になっており、その国になるまでに長い間に流れた「血」が塗り込められたかのような生々しい曲であり、このアルバム「焔」の中では無視出来ない曲である。

***

ここからは、わたしの勝手な思い込みだが、お付き合い願いたい。

この曲は、ブライアン・イーノ自身が創り・アルバムの中の1つの意図的なポイントとして設定した曲なのではないかと思える。
このアルバムには、透かし模様として"アメリカ”という国の事が亡霊のようにサブリミナルに刷り込まれている。

それまでは明らかである。



ここからが、わたしの勝手な想像だが、イーノは、ジ・エッジがギターチューニング・練習をしているスタジオ音を黙ってテープだけ回しておき、それを後で聴き、良いと思える部分だけをチェックし、イーノが創ったアトモスフィアと組み合わせる。
そうやって創られた曲では無いかと思っている。

イーノはよく、こういった「偶発性の中に潜むエネルギー」を引き出す天才であり、アイデア・マンであるから。

さくりんさんのコメントにも書いたが、ユングの功績である「様々な人のスピリチュアルな側面・深層心理に潜む形にならない原型のようなもの」をイーノも、スタジオワークに用いている。

***

かつて、デヴィッド・ボウイとのベルリンで共同作業をした際には、2人で指を「パチンパチン」と鳴らして、それをテープに録音し、その部分・部分を適当にカットしてテープループを作る。
そして、そのパチンに合わせてコードを変えるという規則で循環するコードを作り、その上に、おかずを乗せていくと言う手法を取っていた。

それに拠って出来た曲が名曲『ワルシャワの幻想』である。

果たして、この曲が本当に、わたしの思い込みか?否か?は定かでは無いが、前回も言ったように、自分たちの信念を曲げる事無く走ってきたU2のスピリチュアルな面とイーノの磁力がうまく反応し合う・融合し合う事で、音楽史すらひっくり返る事件が、この後起きる。



この「焔」というのは、「ヨシュア・トゥリー」という音楽史の事件の前兆(まえぶれ)だったのだと想う。

コメント
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