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こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

2011年10月7日 金曜日 細野さん 「ウォーカーズ・ブルース」'11

2011-10-07 23:13:13 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ


さくりんさんへ
おかげさまで、何とか・かんとか・・・今、細野さんの「ホソノヴァ」を聴いています。

まだまだ何度も聴かないと・・・とは思いますが。
「ウォーカーズ・ブルース」の細野さんの歌詞に耳がまずは行きました。

「着の身 着のまま きみは きみのまま

ぼくは ぼくのまま ともかく歩くだけ・・・

沈むこころもち 昇る夢心地

ぎこちなく このまま 死ぬまで 生きるだけ

そのうち いつか たどり着けば そこがパラダイス

とどのつまり 魂を鎮め 手を取り合い 歩く・・・

脇目も振らず まなこを見開き

魔物にかまわず 先へと急ぐだけ

そのうち いつか たどり着けば そこがパラダイス

とどのつまり 魂を鎮め 今日も 明日も 歩く・・・


着の身 着のまま きみは きみのまま

ぼくは ぼくのまま ともかく歩くだけ・・・

沈むこころもち 昇る夢心地

ぎこちなく このまま 死ぬまで 生きるだけ」

(細野晴臣 「ウォーカーズ・ブルース」)

***

細野さん、64歳の心境が、ここで示されているように思います。

かつて1993年発表の愛聴盤「メディスンコンピレーション」にあった曲、『アイウォイワイアオウ』を、個人的に思い出しました。

この詩の中にある「ぎこちなく」というコトバにピンと反応。
まさに、人は不完全な「かたちんば」として生まれ、「かたちんば」として生きるのであります。

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2011年9月24日 土曜日 土屋昌巳 写真集「Alone」'83.5

2011-09-24 14:09:58 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ




「窓に灯りがともる前に」

子供の頃 僕にはひとつの約束があった

日が暮れようとしている時間に
今自分がここに居るということが
その約束を破るということにつながる

僕は自然と駆け足になり
心は喩えようのない不安でいっぱいになる

それはひとつのときめきでもあった
しかし、今の僕は早く家に帰りたい
窓に灯りがともる前に・・・・  (土屋昌巳)







1983年5月15日発売 土屋昌巳写真集「ALONE」より
写真:鋤田正義

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2011年7月7日 木曜日 夜 ボブ・ディラン『ライク・ア・ローリングストーン』’65

2011-07-07 23:02:02 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ
織姫と彦星が天の川で1年に一度だけの逢瀬をする夜。

矢野顕子さんの「ごはんができたよ。」という懐かしい曲のことを思い出す。
アッコちゃんにしか作れない曲。



そこで、幸せな人にも不幸な人にも、どんな人の上にも、同じように・同等に・夜は降るというというような歌詞があったと思う。
どんな坂を転がる石の状況でも、それでも、そんな一筋の希望。

「・・・八百屋のみいちゃんにも お医者さんちのあっこちゃんにも
静かに夜は来る みんなの上に来る

甘ったれのふうちゃんにも 鼻ったれのかずちゃんにも
静かに夜は来る みんなの上に来る」

「・・・義なるものの上にも 不義なる者の上にも
静かに夜は来る みんなの上に来る

いい人の上にも 悪い人の上にも
静かに夜は来る みんなの上に来る」(「ごはんができたよ」By矢野顕子)

***

「Like a Rolling Stone(転がる石のように)」 作詞・作曲・歌:ボブ・ディラン


『Once upon a time you dressed so fine
You threw the bums a dime in your prime, didn't you?
People'd call, say, "Beware doll, you're bound to fall"
You thought they were all kiddin' you
You used to laugh about
Everybody that was hangin' out
Now you don't talk so loud
Now you don't seem so proud
About having to be scrounging for your next meal.
How does it feel
How does it feel
To be without a home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?
You've gone to the finest school all right, Miss Lonely
But you know you only used to get juiced in it
And nobody has ever taught you how to like on the street
And now you find gonna have to get used to it
You said you'd never compromise
With the mystery tramp, but now you realize
He's not selling any alibis
As you stare into the vacuum of his eyes
And ask him do you want to make a deal?
How does it feel
How does it feel
To be on your own
With no direction home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?
You never turned around to see the frowns on the jugglers
and the clowns
When they all did tricks for you
You never understood that it ain't no good
You shouldn't let other people get your kicks for you
You used to ride on the chrome horse with your diplomat
Who carried on his shoulder a Siamese cat
Ain't it hard when you discover that
He really wasn't where is't at
After he took from you everything he could steal.
How does it feel
How does it feel
To be on your own
With no direction home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?
Princess on the steeple and all the pretty people
They're drinkin' thinkin' that they got it made
Exchanging all kinds of precious gifts
But you'd better lift your diamond ring, you'd better
pawn it babe
You used to be so amused
At Napoleon in rags and the language that he used.
Go to him now, he calls you, you can't refuse
When you got nothing, you got nothing to lose
You're invisible now, you got not secrets to conceal.
How does it feel
How does it feel
To be on your own
With no direction home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?』



『昔、君は奇麗な服を着て、良いときは乞食にコインを投げただろう。
人が「気をつけろ、落ちるよ」と言っても、冗談だと思っただろう。
前は笑っていた・・・・ブラブラしている人を。

今はそんなに声をあげない。
今はそんなにプライドも高そうでない。
次の食事をかき集めるときにはね。

どんな気分だい?
どんな気分だい?

家がなくて、全く知られていない人のように、転がる石ころのようにいるのは。



一番良い学校にいったね、淋しいお嬢さん。
そこでは甘やかされただけだった。
路地で生きるためのすべは教えてもらえなかった。
だけど今は、これに慣れないといけないことに気づいたね。

謎のトラップには妥協はしないと言ってた。
だけど今は気づいたろ。
アリバイを売ってはくれない彼の空虚な目を見つめながら。
取引をしようと言いながら。

どんな気分だい?
どんな気分だい?

ひとりぼっちで家路もなく、全く知られていない人のように、転がる石ころのようにいるのは。


ジャグラーとピエロ達のしかめ面を見るために振り返ったことはなかっただろう。
皆降りてきて君のために手品をしてくれたとき、それがダメだとは分からなかっただろう。

他人に楽しさを任せてはいけないこと。
前は君の外交官とクロムの馬に乗っただろう。
彼の肩にはシャム猫を乗せて。
彼がいたのは違う場所と分かったときは大変だっただろう。
彼は、盗めるものはすべて持っていったね。

どんな気分だい?
どんな気分だい?

ひとりぼっちで家路もなく、全く知られていない人のように、転がる石ころのようにいるのは。


先塔の上のプリンセスと奇麗な人たち。
彼らは飲んで、すべて大丈夫だと思っている。
貴重なプレゼントを受け渡し。

だけど今はダイアモンドの指輪を質屋に持っていった方がいいね。
昔は笑っていたのに、おんぼろ服のナポレオンと彼の言葉に。
彼のところに行ってこい、彼が呼んでる、断れないだろう。
何もないときは、何も失えないのさ。
君は透明なんだ、隠す秘密もないのさ。

どんな気分だい?
どんな気分だい?

ひとりぼっちで家路もなく、全く知られていない人のように、転がる石ころのようにいるのは。

(和訳:「JETS」より引用)
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2011年6月10日 金曜日  「スプリングフィールズ’11」前夜

2011-06-10 20:01:12 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ


■細野さん「はらいそ」

夢に いつか見たあのファンタジー

追えば いきつくところ 桟橋
ここは 住めばみやこの大都市
あしたも 抜けられない島国


桟橋から
あの異国の船に
飛び乗って

アディオス フェアウェル

おんなのように 見据える街の灯に

キッスして
バイバイ バイバイ グッバイ


んんん~ パラダイス はらいそ
ふくらめファンタジー

んんんん~ 蜃気楼 はらいそ
溶けろ リアリティー


桟橋から
あの異国の船に
飛び乗って

アディオス フェアウェル

おんなのように 見据える街の灯に

キッスして
バイバイ バイバイ グッバイ


いつかボクも街もたそがれ

愛の 待つ人のもとへゆく

アディオス フェアウェル さよなら

***



 明日の野外コンサート「スプリングフィールズ’11」東京場所のタイムテーブルをチェックしました。
細野さんに会いたいのもありますが、幸宏・知世ちゃん・高野寛さん・高田漣さんの居るピューパに会えるのも楽しみです。



幸宏も他に類を見ないドラマーかつ偉大なる、敬意抱く愛するロマンティストですが、細野さんが「トリ」では無いというのは。。。。

北島三郎や五木ひろしなどが紅白歌合戦の「トリ」が誰になるかで、義憤を振りまく場面はあるが。。。。
北島三郎も五木ひろしも関心が無い一方、細野さんも幸宏も両方敬愛する中、うなってしまう。

また、渋さ知らズオーケストラだのリトルクリ-チャーズだの、抱き合わせで訳の分からないものが混じっているので、その時間は、イヤホンでラジオでも聞いてうたたねでもしておこう。
毒を浴びるのは避けねばならない。

ただ、天候が心配。
チケットを見ると「雨天決行 荒天中止」とある。
一体「雨天決行」と「荒天中止」がどういう境目なのか?

何はともあれ、てるてるぼうずにお祈りをするしかないのでしょうかね。
「あした天気になあれ。」

***

★「スプリングフィールズ’11」



開場15:05 開演15:50(変更になりました。ご注意ください)

15:50~ 渋さ知らズオーケストラ ???
16:50~ 細野晴臣 ★★★
      細野晴臣(Vo., G.) with コシミハル(Key.),
      高田漣(Pedal Steel, Mandolin), 伊賀航(B.), 伊藤大地(Dr.)
      ゲスト:鈴木茂(G.), 林立夫(Dr.), 佐藤博(Key.)
17:50~ クラムボン 
18:45~ LITTLE CREATURES ???
19:40~ pupa ★★★

20:30終了予定。
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2011年6月2日 木曜日 ニーチェ「神の死」

2011-06-02 06:45:54 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ

【フランシス・ベーコンの好きな絵 「トリプティック」】

狂気の人。
君たちはあの狂気の人のことを聞かなかったか?

真昼間、提灯をつけて広場に出てきて、ひっきりなしに、
「俺は神を探している!
俺は神を探している!」
と叫んだ人のことを。
広場にはちょうど神を信じない人たちが大勢集まっていたので、彼はたちまちひどい物笑いの種になった。

神様が行方不明になったのか?
と或る者は言った。
神様が子どものように迷子になったのか?
と他の者は言った。
それとも隠れん坊をしているのか?
我々が怖いのか?
船に乗ったのか?
移民というわけか?
彼等は口々に叫び笑った。

狂気の人は彼等の中に飛びこみ、鋭い目つきで睨みつけた。
「神が何処へ行ったかって?」
と彼は叫んだ。
「お前たちに言ってやろう。
我々が神を殺したのだ。
お前たちと俺が!
我々はみんな神の殺害者だ。
だが、どうしてそんなことができたのだ?
地球を太陽から切り離すようなことを、どうしてやってしまったのか?
我々はどっちへ動いているのか?
我々は無限の虚無の中を、さ迷って行くのではないか?
寒くなってきたのではないか?
絶えず夜が、
ますます暗い夜がやって来るのではないか?
真昼間から提灯をつけなければならないのではないか?
神を埋葬する墓掘り人たちの騒ぎは、未だ聞こえてこないか?
神の腐る匂いが未だしてこないか?
神は死んだ。
神は死んだままだ。
そして我々が神を殺したのだ。
世界がこれまで持った、
最も神聖な、
最も強力な存在、
それが我々のナイフによって血を流したのだ。
この所業は、
我々には偉大過ぎはしないか?
こんなことが出来るためには、
我々自身が神々にならなければならないのではないか?」

ここで狂気の人は口をつぐみ、改めて聴衆の顔を見た。
聴衆もまた押し黙って、いぶかしげに彼を見つめた。

ついに彼は、提灯を地面に投げつけた。
提灯は壊れて消えた。
「俺は早く来すぎた」
と彼は言った。

「まだその時ではなかった。
この恐るべき出来事は目下進行中なのだ。
まだ人間たちの耳には達していないのだ。
電光と雷鳴は時を要する。
実際に起こった後でやっと、人の目に入り耳に入る。
この所業は、人間たちには最も遠い星よりもまだ遠いのだ。
…にもかかわらず、彼等はこの所業をやってのけたのだ。」

なお人々の話では、この狂気の人は、その日あちこちの教会に押し入り、そこで、神のレクイエムを歌った、という。

外に引きずり出され詰問されると、彼はいつもこう答えたということだ。
「教会とはいったい何だろう?
神の墓穴、その墓碑でなければ?」(ニーチェ)
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2011年5月14日 土曜日 午後 ZELDA特集1「うめたて」

2011-05-14 16:27:12 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ


これまた1枚、私が墓場にまで持っていく愛するゼルダのメジャー2枚目アルバム「カルナヴァル」。
そこにある「うめたて」という思い入れ深い曲。



東京人の生まれ育ちの80年代に熱い想いを持つ者にしか、本当のこの曲の偉大さは分からないと思うが。
イナカの人・80年代のリアルタイム状況を知らない人には関係ないし、無視してもらった方がありがたい。
分かる人にだけ向ける。


【小嶋さちほ】


【佐代子ちゃん】

「うめたて」

作詞:高橋佐代子
作曲:高橋佐代子・小嶋さちほ
編曲:ゼルダ・白井良明(ムーンライダーズ)

まいにち まいにち うめたて地に行くの
まいにち うめたて地に行く

わたしのめまいは空気と同化
灰色の空に舞い上がる
港が見える無人の夢

遠い島に住む赤いキリンの群れ(・・・これは東京湾から見える工場のエントツのことだと思っている)
窓の外は巨大な静けさ
空はただ続くばかり

飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場



真夜中に出かけよう
誰も居ない「東京原野」
真夜中に出かけよう
誰も居ない「東京原野」
真夜中に出かけよう
誰も居ない「東京原野」
真夜中に出かけよう
誰も居ない「東京原野」

飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場
飯場(はんば)・団地・工場



まいにち まいにち うめたて地に行くの
まいにち うめたて地に行く

わたしの足元溶けて深く
海の底を歩きまわる

橋の向こうは誰も居ない遊園地
まばたきする間に駆けめぐる
まぼろしの中にかすむ
廃墟のカーニバル


ああ バスに乗って
ああ 川を越えて
ああ 橋を渡り

今日もうめたて地に行く
透明な境界線を見つけに
ララララー うめたて・・・・



****

サヨコ : ヴォーカル・クラリネット
さちほ : ベース・キーボード・パーカッション
フキエ : ギター・パーカッション
アコ  : ドラム・パーカッッション・シンセサイザー・キーボード

「うめたて」ゼルダ


この曲の系譜に、戸川純の叫び、東京のきちがい的状況・ビートニクス「出口主義」がある。



【戸川純+ヤプーズ 「ヤプーズ計画】



【ザ・ビートニクス(=高橋幸宏+鈴木慶一) 「出口主義」】
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2011年4月9日 土曜日 22:40

2011-04-09 22:44:26 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ
本棚をさぐった。
大学生のころに古本屋さんで見つけた古い文庫本。

「無三四書房 草加市旭町 \100」

という紙が巻末に貼ってある。

野長瀬正夫さんという、明治39年(1906年)生まれの詩人の
「詩集 小さなぼくの家」という1cmの厚みも無い大事な文庫本。

「何気ない日常がいかに大事なのか」を野長瀬さんは詞に綴っている。
ここで「家」と指されているのは「家」そのものではなく、人と人を介す・繋ぐ糸のことである。



私は、三ノ輪で生まれ育ち、多くの育ての親代わりだった近所のひとびとを繋いだ・その「家」を愛しながらも、そこを離れざるを得なくなり、最終的には、おばあちゃんが亡くなった際の遺産相続で、親兄弟の縁を切ると同時に、その「家」も他人のものとなってしまった。

古い古いまちの「家」だったが、今でも、心にはその「家」がある。
おおくのお世話になった「家」を囲んで、繋がっていた人々との糸。
私は、今、その今はもう戻らない亡き「家」が心にあることで、自分を癒し・心を繋ぎとめている。

***

一方、今回の震災で全てのモノを失った多くの方々の、痛み、というには軽すぎる程の、コトバも無い状況。

自分が語れる事は極めて少ない。

しょせんは、安全圏に居る人間の言うことであることは事実であり、
それは私自身の欺瞞そのものを刺している。
だが、どこでだれが見ているかわからない中、この「詩集 小さなぼくの家」から、一編を書いてみる。

多分、今、多くの人に降りてきている魔物は、多くの人をウツにさせ、心をなえさせている。
そういうときは、気を上げることよりも、気は下がってもいいのだ。
大いに泣いていいのだ。
無理をして、上げたりしてはいけない。
気が落ちていたら、落ちていることを悪く思わず。


「ある日、ある時」 野長瀬正夫

ぜいたく品といえる物は1つもないが
毎日のくらしに必要な物だけは
いちおう、どうにかそろっている
それが ぼくの家の中身である

ある時、おとうさんは
へやの中をみまわしながらいった

こういう家ではね、タケシ、
たとえなにが起こっても
これといった金めの物はないんだから
身ひとつでにげ出せばいいのだよ。

それはそうね、とおかあさんは
横で くすくすわらっている

ぼくもなんだかおかしくなって
思わずぷーっと ふきだしてしまった

人のくらしのあり方について
おとうさんが ふだん考えていること、
おとうさんのいいたいことは、
ぼくもおかあさんも 百も承知だ

そうら、はじまった-といいたいところである
だから、ついおかしくなってしまうのだ

おい、なにがおかしいんだ。
そういうおとうさんも わらっている

おかしな、おかしな ぼくの家の
ある日、ある時のこと。

昭和53年(1978年)12月15日発行「詩集 小さなぼくの家」より
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2011年4月8日 金曜日 ~9日 土曜日 深夜

2011-04-09 02:24:07 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ
「春夏秋冬」 泉谷しげる

季節の無い 街に生まれ
風の無い 丘に育ち
夢の無い 家を出て
愛の無い 人に遭う

人の為に 良かれと想い
西から東へ
かけずり 回る

やっと見つけた 優しさは
いともたやすく
しなびた

***

春を眺める
余裕も無く

夏を乗り切る
力も無く

秋の枯葉に
身を包み

冬に骨身を
さらけ出す

・・・今日で全てが終わるさ
・・・今日で全てが変わる
・・・今日で全てが報われる
・・・今日で全てが
始まるさ・・・

***

季節の無い 街に生まれ
風の無い 丘に育ち
夢の無い 家を出て
愛の無い 人に遭う

隣を 横目で覗き
自分の道を 確かめる
また1つ ずるくなった
当分 照れ笑いが続く

・・・今日で全てが終わるさ
・・・今日で全てが変わる
・・・今日で全てが報われる
・・・今日で全てが
始まるさ・・・

・・・今日で全てが終わるさ
・・・今日で全てが変わる
・・・今日で全てが報われる
・・・今日で全てが
始まるさ・・・

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2011年4月1日 金曜日 朝

2011-04-01 08:08:35 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ
「運」ってやつは、たえず変わる。

いま後頭部にがんと一撃くわせたかと思うと、 次の瞬間には砂糖をほおばらせてくれたりする。

問題はただ一つ、へこたれてしまわないことだ。
(シリトー)
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おむすびころりん

2011-03-21 11:40:00 | 詩、セリフ・・・そして、コトバ
気を安らげる止まり木に、むかしばなしでもひとつ。



~おむすびころりん~

おじいさんが、いつものように山で木を切っていた。

昼になったので、昼食にしようとおじいさんは切り株に腰掛け、おばあさんの握ったおむすびの包みを開いた。

すると、おむすびが一つ滑り落ちて、山の斜面を転がり落ちていく。

おじいさんが追いかけると、おむすびが木の根元に空いた穴に落ちてしまった。

おじいさんが穴を覗き込むと、何やら声が聞こえてくる。

おじいさんが他にも何か落としてみようか辺りを見渡していると、誤って穴に落ちてしまう。

穴の中にはたくさんの白いネズミがいて、おむすびのお礼にと、大きい葛篭と小さい葛篭を差し出し、おじいさんに選ばせた。

おじいさんは小さい葛篭を選んで家に持ち帰った。

家で持ち帰った葛篭を開けてみると、たくさんの財宝が出てきた。

これを聞きつけた隣りのおじいさんは、同じようにおむすびを蹴って穴に無理矢理入れた。

おじいさんは自分から穴に入っていき、土産をよこせと怒鳴りつけた。

ネズミが大きい葛篭と小さい葛篭を選ばせたが、欲張りなおじいさんはネコの鳴き真似をしてネズミを脅し、両方の葛篭を持って帰ろうとした。

ところがネズミはおじいさんに噛み付いたので、おじいさんは降参しましたとのことさ。

(by ウィキペディア)
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