パテスリーカランでお土産を買い、次に近くにある、これも庭園が絶景の正伝寺へと来ました。
1980年に宝酒造の焼酎「純」のCM撮影(本人も出演)の際に来日したイギリスのミュージシャン、デビットボウイが訪れた禅宗寺院(臨済宗南禅寺派)です。
日本通の彼はロケ地に自らここ正伝寺を指定したそうです。
今でこそ知られた寺院ですが当時はほとんど知られていない寺院でした。
幡枝の圓通寺に勝るとも劣らない見事な庭園です。
皐月の刈込を七、五、三に配置し「獅子の児渡し」の庭と言われ、一説には小堀遠州が作庭に関わったとも言われています。
本堂は伏見城の遺構で承応2年に移築されています。
本堂の襖絵は狩野山楽筆の山水図(重文)です。
オリジナルの襖絵は文化財保護の観点から収蔵庫で保管されたり、博物館に寄託される寺院が多い中、正伝寺では山楽のオリジナルの襖絵が至近距離で見れます。
今の時代、凄い事だと思います。
関ヶ原の戦いの前哨戦で西軍に攻められ、伏見城で自害した鳥居元忠以下380余名の血の染み込んだ廊下を方丈広縁の天井に上げた血天井になっています。
1996年初秋にはJR東海「そうだ 京都、行こう。」のキャンペーン寺院にも選ばれています。