石油通信社のブログ

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油価急落、底値見えず▲4.0円に 元売仕切、リーマン級の事態も

2020-02-06 07:12:45 | 日記
石油元売各社の2月第1週から1週間の仕切価格は、各社が指標としている原油コストが急落していることから、各社とも前週比4.0円値下げを通知している。5日にはJXTGエネルギー、出光興産(出光昭和シェル)が2月6日から12日までの仕切価格を通知したが、全油種・前週比4.0円値下げを通知しており、3週連続の値下げ、各社の累計値下げ幅は6.5円となった。コスモ石油マーケティングもきょう6日に2月7日から13日までの仕切価格を通知するが、大幅値下げを打ち出すものとみられる。
先週から今週にかけての原油価格は、引き続き世界的な新型コロナウイルス感染拡大による世界経済の減速懸念が根強く、油価を押し下げた。石油元売各社はこうした原油コストの変動を受けて、前週比4.0円値下げを通知。2018年12月末に当時の昭和シェル石油が4.0円値下げを通知して以来の大幅値下げとなったが、油価は下落し続けていることから、来週の仕切価格も3円強の値下げとなる可能性がある。
リーマンショックが発生した直後の2008年10月には、週決め仕切を適用していた当時のエクソンモービルに加えて新日本石油、出光興産が市場連動仕切価格に移行したが、EMは10月の1ヵ月間に特別対応を含めてガソリンで累計28.0円値下げ、新日石は累計で14.7円値下げするなど激しい値下げとなり、出光も毎週4円を超える値下げが続くなど油価急落のあおりを受けたことがある。OPECは足下の油価急落に対して追加減産などで対応する可能性はあるものの、新型コロナウイルスの感染が収束するめどは立たず、さらに油価の下落が続けば、リーマンショック時に匹敵する仕切価格大幅値下げが続く可能性がある。

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