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苫小牧は日本を代表するハブ&クラスター適地 JAPEX/デロイト、CCUSなどで報告書

2023-07-06 07:18:03 | 日記
石油資源開発(JAPEX)はこのほど、北海道苫小牧エリアにおける産業間連携を活用したカーボンリサイクル(CR)シナリオについて、2050年に目指すCRが実現した苫小牧の将来ビジョンとそこに向けたシナリオを盛り込んだ成果報告書を策定した。政府は今年6月にCCS(CO2回収・貯留)事業7案件を先行的に選定しており、2030年に貯留目標年間約1300万トンのうち、同エリアでは年間150万トンの貯留を掲げている。
この報告書は、JAPEXとデロイト トーマツ コンサルティングが新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託した「苫小牧における産業間連携を活用したCR拠点実現可能性調査」について検討したもので、苫小牧に関連する43の企業・組織の協力を得て2021年から2年間にわたり行われ、苫小牧産業間連携検討会議を通じて、関係者の皆様と産業間連携の可能性について議論。苫小牧でCRを社会実装するための要件と課題を特定し、2050年に目指すCRが実現した苫小牧の将来ビジョンと2028年以降のCR導入シナリオを提示した。
苫小牧エリアは港湾部に製油所や石化プラント、製鉄所、火力発電所や製紙工場、コンクリート工場などが集約しており、バイオマス発電所や太陽光発電所などが存在。CO2の回収や貯留、コンクリートへのCO2固定などの条件面でも優れている一方、苫小牧市はこの先、人口減少でGDPの減少が見込まれており、安価なコストでCCSやCCUSが実装される可能性がある点でも注目されている。

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