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3ヵ月ぶりに超軽質原油のプレミアム復活 11月積サウジOSP、仕切へのインパクトは軽微

2020-10-08 07:25:15 | 日記
サウジアラムコは7日、石油元売各社に2020年11月積の公式販売価格(OSP=Official Selling Price)を通知したが、1バレル当たりスーパーライト+0.85ドル(前月比0.30ドル値上げ)、エクストラライト▲0.60ドル(0.20ドル値上げ)、ライト▲0.40ドル(0.10ドル値上げ)、ミディアム▲0.30ドルとヘビー▲0.30ドルはそれぞれ前月価格を据え置いている。
OSPは、ドバイとオマーンの月間平均価格に加減されるが、超軽質原油のスーパーライトのプレミアムが3ヵ月ぶりに復活した。軽質原油のエクストラライトとライトのOSPも値上げとなったが、ライトとヘビーの重軽格差は、▲0.10ドルで2ヵ月連続で「逆ザヤ」となった。
超軽質と軽質原油が値上げ、中質・重質原油が据え置かれた背景には、経済活動再開でそれまで需要が激減していたジェット燃料などの需要が回復するとの見通しが影響している。各国間の渡航制限で国際線のジェット燃料需要は低迷が続いているが、国内は人の往来が増え始めており、国内線のジェット燃料は一定程度の回復が期待されている。
なお、石油元売各社は今年5月から毎月、サウジOSPの改定幅を仕切価格に反映させているが、今回通知された11月積OSPは、12月初旬の仕切価格に反映される見通し。ただし改定幅がわずかのため、現時点の為替レートで計算すると、最大で0.1円値上げと軽微なものとなる。

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