kintyre's Diary 新館

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映画『トランセンデンス』を観て

2014-07-07 15:06:14 | 映画・SF

14-58.トランセンデンス
■原題:Transcendence
■製作年、国:2014年、アメリカ
■上映時間:119分
■料金:1,800円
■鑑賞日:7月6日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)

 

□監督:ウォーリー・フィスター
◆ジョニー・デップ
◆モーガン・フリーマン
◆レベッカ・ホール
◆ポール・ベタニー
◆ケイト・マーラ
◆キリアン・マーフィー
◆コール・ハウザー
【ストーリー&感想】
『ダークナイト』シリーズなどのクリストファー・ノーラン監督が製作総指揮を務めるSFサスペンス。亡き科学者の意識がアップロードされた人工知能が進化を果たし、人類や世界を混乱に陥れていく。メガホンを取るのは、『インセプション』『マネーボール』などの撮影を手掛けてきたウォーリー・フィスター。ジョニー・デップ、モーガン・フリーマンら、実力派スターが顔をそろえる。電脳化が進む現代に警鐘を鳴らす物語と鮮烈なビジュアルに息をのむ。
人工知能が人間の知性を超える現象“トランセンデンス”を開発研究する科学者ウィルは、ある日、反テクノロジーの過激派組織の凶弾に倒れてしまう。死の間際に、妻エヴリンは彼の頭脳をスーパーコンピューターへインストール、それは自我を持った超頭脳の誕生であった。ウィルの意識はコンピューターの中で生かされ、ネットワークの力により軍事機密、金融、政治から個人情報まで地球上のすべての情報を手に入れることになる。やがて、超高速処理能力で化学反応を引き起こしながら、人類の想像を遥かに超える進化をし始めるのだった……。

人工知能開発に反対するテロ集団に襲われ銃弾を浴びて余命が数週間と宣告されたことから、妻が彼の脳をインストールして生かそうと画策する。一度は失敗かと思われた計画は実は成功していた、という所からストーリーは進む。共同研究者のマックスはインストールしたのは彼の頭脳であってウィル自身とは似て非なるものとエヴリンを説得するが、妻は亡夫自身がコンピューターの中から呼びかけていることからマックスの忠告に耳を貸さずに追放してしまう。ウィルの頭脳は進化を続けていくのだが、それは妻が望んでいたことだった。でも、それを知ったのはウィルの頭脳をシャットダウンすることを実行する直前で、結局妻も自分を犠牲にしてウィルの暴走?を止めることになるのだが、それはマックスが開発したソフトを使ったからでしたというのがオチ?かな。自分にコンピューターウイルスを仕込んで、それをウィルに注入することで、感染させてから、死を選ぶのです。
結果として、進化したIT世界を捨て、コンピューターの無い時代の生活になるというラストで、それがオープニングのマックスが廃墟となった一軒家を訪れるシーンへと繋がる訳ですね。マックスの回想シーンとして「ウィルとエヴリンはここに居たんだ」ってな感じでね。

ストーリーを構成するオールマイティーなコンピューターが暴走する怖さが根底にあるが、全体通してその怖さが映像的にも伝わってこないのは残念。細かい点を検証していくと矛盾点も多く、半科学集団のテロ行為も冒頭部だけで、そこからの展開が不明瞭だったし、コンピューターの暴走が全世界的という設定ながら、そうなの?ってな感じ。撮影監督からの転身だったフィスター監督、折角、モーガン・フリーマンやジョニデを起用しているのに活かされていない。再びメガホンを取る機会が訪れたなら、もっと細部にまで拘った演出を心掛けてもらいたいね。


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