小学館から出ている国際情報誌「SAPIO」の新年・合併特大号にSPECIAL REPORTと題して、『「強欲社会主義」中国の世界征服地図』という記事が特集されていた。

中国の構想として、2050年には日本の半分は植民地にするというもので、その未来地図によれば、日本列島を東西で分割し、西側は「東海省」、東側は「日本自治区」、日本海は「東北海」、韓半島は「朝鮮省」とう呼称になっている。
「日本自治区」という呼び名も、今、国際的に問題になっているチベットやウイグルを彷彿とさせ、妙なリアリティがある。

その範囲は日本や韓半島だけにとどまらず、東南アジアやインド、オーストラリアまでも中国の特別行政区として含まれているコトを示す地図もある。
あまりにも中国の野心があからさまに表れているため、はたして本当に中国政府が作成したのか?・・という疑念が拭い切れず、こうした地図がネット上で流布しつつも、掲載しているサイトの多くは「真偽や出自は不明」・・と断りを入れているという。
しかし、この記事を書いた国際政治経済学者の浜田和幸氏によると、既に2年ほど前、中国に駐在している経産省官僚の知人が、同様の地図を中国外務省の役人から渡された(!)・・というから驚きである。
情報操作や心理戦の可能性もあり、その意図や真偽は、やはり「不明」としながらも、「出自」は間違いなく中国政府のものであり、実際、中国の指導者や共産党幹部、人民解放軍幹部の中には、将来、日本を併合するという構想をもつ者が多いのも事実だという。
こうした中国の未来地図を裏付けるかのように、今、日本―特に西日本では、この不景気に乗じて中国資本の進出がめざましい。(カテゴリー/歴史・民俗:「12月8日」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/1a0aa796a711883fcbb32e0984c77b42)
お隣り、韓国や北朝鮮では”韓流”が声高に叫ばれ、中国の進出に警戒している。(カテゴリー/映画・ドラマ:「朱蒙」参照http://blog.goo.ne.jp/kinto1or8/e/ac76456473ec6cca5c592ca49ca28057)
そして今、中国の覇権主義を最も警戒しているのがインドだという。
中国・インド間には国境未画定の係争地があり、2008年には中国側による係争地への侵犯が、過去2年で300回にも及んでいたコトが発覚。
さらにインド洋のマダガスカル島付近でも、中国が漁船団を繰り出し、乱獲しているコトが問題視されているという。
アフリカ諸国へも経済援助による影響力を強め、中央アジアでもアフガニスタンを抱き込む動きを活発化させているそうだ。
もともとタリバンが押さえていた鉄鋼山の利権も獲得し、製錬工場や道路・鉄道の建設を始め、2万人にもおよぶ雇用を創出しているので、アフガン政府はアメリカや日本との関係より、中国との関係を重視せざるを得なくなっているという。
経済支援を名目に各国への影響力を強め、天然資源の利権をあさり、制海権を広げ・・と、ありとあらゆる触手を伸ばし、中国の覇権主義はとどまるトコロを知らずに膨張・拡大している。
まあ、60数年前には「大東亜共栄圏」の美名のもと、日本も同じコトをして来たワケであるが、それが勢力範囲もそっくりそのまま、今、中国が武力ではなく、経済力と豊富な人的資源でもって、同じコトを成そうとしているのだ。
これに対抗しうる唯一の大国・アメリカも、”100年に1度”と言われる金融危機で、オバマさんも及び腰・・。
胡錦濤主席は「儒教と共産主義の融合」という中国的ビジネスモデルが世界を救うと主張、世界中の国々に中国経済圏の傘下に入るよう強要しているが、領土拡大を目論む中国の「共産主義帝国主義」の隠れ蓑として、儒教思想を利用しているだけにすぎない。
しかも現在、日本の政権与党である民主党は、そうした中国の覇権主義に危機感を示すどころか、むしろ同調し、属国化を望むような動きを見せているというから、あきれる他ない・・。
日本がリーダーシップをとり、「東アジア共同体」を進めるコトと、中国の「共産主義帝国主義」の覇権の傘下に入るコトとのベクトルは、同じに見えても意味合いは真逆で、いずれの選択をするかで、まるで日本の将来は違ってくる。
このままでは知らぬ間に世界地図の半分が赤く染まってる・・とゆーコトにもなりかねない。
いたずらに危機感を煽るつもりはさらさらないが、せめて、我々もこうした事実と世界情勢くらいは知っておかないと、危険だよなあ・・と思うのである。