観るも八卦のバトルロイヤル

映画・ドラマを独断と偏見(?)で、
斬って斬って斬りまくる。
※無断転載は一切禁止。

「最後の忠臣蔵」。役者が違います。

2011年06月25日 | 映画・ドラマ
 吉良邸に討ち入った四十七士の生き残り、寺坂吉右衛門に 佐藤浩市。討ち入り直前の脱落者、瀬尾孫左衛門に役所広司。
 瀬尾孫左衛門にしても毛利小平太元義にしても討ち入り直前で離脱し、その後の消息の解らない人は、作家さんの腕の振るいどころ。いくらでも創作できるよね。
 毛利小平太元義に至っては病いで雪の中はって吉良邸まで行こうとするが命尽きるなど、ドラマチックにも描かれていることもある。
 前半、淡々進む流れに飽きがこないのはこの二人のお陰。文句無しに巧い。そして後半、「多分腹を切るだろうな」とは解りながらも、それまでの役所の演技の巧いこと、巧いこと。更に、佐藤の最後の一礼も素晴らしい。
 本来物語中は寺坂も腹を切りたいところだろうが、こちらは史実が残っているのでそうもいかないのだろう。
 実は大石内蔵助の隠し子の可音(桜庭ななみ)の嫁入り行列に元浅野家家臣が馳せ参じるシーンから泣けた。急に駆け付けた割には婚礼の膳がんぜ揃っているのかは別として。
  風吹ジュン、安田成美もかなりいい味出しています。居眠り磐音や土方副長の山本耕史もこの中にあってはちょい役。
 申し訳ないが、「十三人の刺客」、「桜田門外ノ変」、「武士の家計簿」「雷桜」とは一線を画していた。
 でもね、結局赤穂浪士って、年寄りの寝込みを襲っただけなんだよね。日本中が感動する中、荻生徂徠は言ったね。
 「そもそも浅野内匠頭は、殿中にて刃傷に及んだ故腹を切ったまで。それを吉良が敵など道理が通らぬ」ってね。
 ほかにも幕臣の中には、「夜襲をかけるなど夜盗と同じ」と主張した人もいたそう。
 しかしまた、この映画で赤穂人気が高まりそうだ。

 そうそう役所広司、痩せたなと思ったけど、これ最後の切腹シーンで腹を出す為に絞ったんじゃないかな。五十のおっさんにしてはお見事。
 時代劇フリークとしてはやはり役所と言えば「三匹が斬る」。大分年いったが、役所の千石さんが観たい。リメイクされていたけど、当たらなかったものね。やはり役所が出なくちゃねっ。


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