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クリスティーヌ・ワレフスカ&福原彰美の来日コンサート・ツアーが3月から全国各地で展開されます。

2013年02月15日 15時14分40秒 | ワレフスカ来日公演の周辺
 もうご存知の方も多いと思いますが、戦後クラシック音楽界における傑出したチェロ奏者のひとりと評されるクリスティーヌ・ワレフスカの三度目の来日コンサート・ツアーが、まもなく始まります。2010年の30数年ぶりの「奇跡の来日」を実現した渡辺一騎さんが、また、多くの方々の期待と声援と、そして様々に差し伸べられた助力に応えなければ…と、再び、がんばってくれているのです。「渡辺一騎という一音楽ファンの熱意で実現した」、と「日本経済新聞」の文化欄で大きく採り上げられて、大勢の方にワレフスカの名演を知っていただいた前回ですが、それをさらに確実なものにしなければなりません。
 以下の短文は、今回のコンサート・ツアーのリーフレットのために私が執筆して渡辺一騎さんに託したものです。字数を抑えたので意を尽くし切れていないかも知れませんが、一番言いたかったのは、ワレフスカの演奏は、素直な気持ちで、じっと音楽に向き合う人の心に、しっかりとしみ込んでいくのだということです。そして、そうしたワレフスカの特質が、福原彰美という若いピアニストの新鮮な反応との交流によって、飛躍的に広がったということです。前回の来日時に、「往年のチェリストの往時を偲ぶ」といった先入観で聴いた方も(又、そのような演奏評を洩らした方も)少なからず、いらっしゃったのですが、何の予備知識のない方からの共感がいくつも寄せられたことで、改めて、私のワレフスカ観に確信を持つことができました。そのことが、一番言いたかったことです。
 多くの方のご来場を、お待ちしています。再び、会場が音楽への感動に包まれることを、確信しています。21世紀になって、やっとまた、そういう時代が帰って来つつあるのです。

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■ワレフスカの2013年来日ツアーに期待する/竹内貴久雄
 「奇跡の来日」とまで言われた36年ぶりのワレフスカ再来日が実現したのは、2010年5月のことだった。深い息づかいの、心に染み入る音楽は、1980年代以降、ワレフスカがレコード・CDビジネスの世界から距離を置き、自身への高い評価と人気に封印をしてまで守り抜いたものだったが、それは決して「懐かしい音楽」に閉じ込められてはいなかった。ワレフスカの音楽は、どこを切り取っても、いつも「新鮮」な果実のようなのだが、そのことを最も敏感に感じ取っていたのが、ワレフスカの名を知らない若い世代の音楽ファンだったことも、うれしかった。2013年3月、私たちは、もう一度ワレフスカを聴くことができる。ワレフスカの奏でるチェロの響きから、新しい時代の新しいロマンティシズムの芽吹く瞬間が聴き取れるはずである。

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 ツアーの全貌は、下記ホームページで。
  http://walevska.jp/


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