対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

思考モデルと拡張的推論

2018-08-21 | アブダクション
アインシュタインの思考モデルにおいて、本質的に論理的なものではないと指摘されているのは、AとEとの関係、SとEとの関係である。もちろん確実性の違いはあり、SとEとの関係の方が、AとEとの関係より確かなものである。

(引用はじめ)
(4)SはEと関係づけられる(つまり経験によってテストされる)。この過程もまた論理のほかの(直感的)領域に属する。というのもSに現れる概念と直接経験Eとの間の関連は、本質的に論理的なものではないからである。/しかし、このSとEの間の関係は実際のところAのEに対する関係に比べれば、はるかに確かなものである。
(引用おわり)
本質的に論理的にものではないというのは、パースの拡張的推論と対応している。また、確実性の違いは、「帰納は仮説よりもいっそう強力な種類の推論である」(パース)に対応している。AとEとの関係はアブダクション、SとEとの関係はインダクション(帰納)である。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿