I Love Nature

自然の中で見つけたステキなモノ

白浜海浜公園(長崎県佐世保市)

2010年11月11日 | 長崎県北部のお話
これは一体何の模様!?

展海峰を通り過ぎてもっと先の方まで行くと、白浜海浜公園というきれいなビーチがあります。この日は夕方から友人と会う約束をしていたのですが、まだ少し時間があったので、一人でぷら~っと浜辺をお散歩することにしました


夏はたくさんの海水浴客で賑わう浜辺も、オフシーズンはほとんど人の気配がありません。あまのじゃくの私は、そんな静かな浜辺をお散歩するのが好き。


ほとんど足跡のない砂浜を歩いていると、どこから流れ着いたのか分からないシカの角みたいな流木に遭遇しました。とっても長い旅をして、この地にたどり着いたのかな?それともまだ旅の途中?


浜辺の砂をひとつかみして掌の上にのせると、サラサラと小さな音をたてながら、指の間を流れ落ちていきます。真夏の日に焼けた砂とは違って、ちょっとひんやりとした秋の砂。きめ細やかで気持ちいい。


砂浜の先にある洗濯板のような岩場に一歩足を踏み入れると、カサカサカサカサという何百、いや何千もの小さな足音が聞こえてきました。


その無数の足音の正体はフナムシ。彼らは私が一歩踏み出すごとに一斉に動き出し、私が止まると、彼らもピタッと足を止める。まるで「だるまさんが転んだ」状態です。よく「ゴキブリみたいで嫌い」って言われるフナムシだけど、私は意外と好き。だってよくよく見ると青く輝く斑点模様があって、とってもきれいなんだもん。カメラを近づけると逃げちゃうので、残念ながらその証拠を写真に収めることはできませんでしたけどね。フナムシは藻類や生物の死骸などを食べるので、浜辺のお掃除屋さんと言われています。もし浜辺からフナムシがいなくなってしまったら、この岩場や潮溜まりはどんなにひどい状態になってしまうことか。生き物はみんな、存在する意味があって生きてるんですよね。


再び砂浜を歩いていると、謎の模様を発見なんだこりゃ~?まるでナスカの地上絵みたい!


こっちのは鳥よくよく見ると、石の下に小さな穴があって、そこからこの模様を描いている数ミリほどの丸い砂の固まりが出てきているようです。これらの芸術作品の作者の正体が分かりますか?そうです、その正体はこの浜に住む小さなカニです。どうやらカニたちが巣穴を作る時に掘り出した砂が、偶然にもこのような模様を描くことになったようです。潮が満ちるとあっという間に消えてしまう砂の芸術。もしかしたら毎日毎日巣穴を掘っているうちに、お互いの模様を競い合うようになっていったのかも…なんてね(笑)


私の足跡(左)と誰かさんの足跡(右)。人の歩き方ってこんなに違うものなんですね~ サイズも大きいし、すっごいがに股だから、男性の足跡かな?


こちらは浜辺で見つけた緑色のシーグラス。ただのガラスの破片だけど、長い間波にさらされて角が取れ、つやが無くなってしまったもの。光にかざすとこれがまたきれいなんだな~


浜辺を歩くといろんな発見があって本当に楽しい。特にこの白浜海浜公園は砂浜あり、岩場あり、潮溜まりありと三拍子そろったステキな場所です。西の端っこにあるから夕陽もきっときれいだと思います。静かな気持ちになりたい時は、波音を聞きながら浜辺をお散歩してみては?フナムシたちも歓迎してくれますよ~(笑)