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怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

「レインツリーの国」有川浩

2016-03-19 14:50:08 | 
このところよく読んでいる小説の作家はブログにもよく出てくるのでわかると思いますが、有川浩、三浦しおん、小川洋子。宮部みゆきもですね。なぜか女性の作家が多いのですが別に私が女好きだからではありません。図書館で棚を見ていると、本が「私を手に取って~、読んでください~」と声をかけてくるんですよね。
で、ついふらふらと手に取ったこの本。

中学生のころに夢中になって読んだライトノベル。
何の気なしにパソコンで気になっていたラストについて検索していたら、同じような思いの、でも少しだけ違う感想の記事が。
記載されていたのは同年代の女性のブログ「レインツリーの国」でした。
文章に真摯なものの考え方が伝わってきたこともあって、彼女の感想に反応してメールを出してみる。
一応私もブログを書いていてたまにコメントも来るのですが、いつものひげおじさんとかヤッターマン以外はほとんどなし。とても私の文章から惚れる要素はないみたいです。そういえば一度ネトウヨらしきわけ分からないコメントで在日呼ばわりされたかな。
閑話休題。
ここから「伸」と「ひとみ」とのメールのやり取りが始まり、頻繁なメールのやり取りの後、躊躇う彼女を強引に口説いて二人はデートすることになるのですが…
お~、今はこんな出会いもあるんでしょうか。
ネットサーフィンして、気に入ったブログにコメントしているうちに頻繁なやり取りになり、デートまでいく…
私の青春時代は携帯電話もなく、それでも個人情報管理云々とかうるさく言われてはいなかったので、普通に高校のクラス名簿に住所と電話番号が載っていて配られていたので、連絡を取ろうとするなら自宅に電話することはできました。でも我が家は商売をしていたので電話は店にあり誰かに電話するのは衆人環視の中。勇気を奮って電話しても父親なんかが出ると最悪です。電話で聞く声は母親とよく似ていて間違えたまま話していたりして…思い出すだけで恥ずかしさで身が縮みます。一歩踏み出す勇気がなかなか出てこなかった身としては携帯電話が普通にある時代は夢のようです。あまりにも簡単に連絡が取れてしまうとドキドキ感というかときめきがなくなるんではないかと思うのですが、そんなものは連絡を取ってから次の段階でいやというほど味わえばいいんですよね。
今では電話で話さなくてもメールはあるしフェイスブックやツイッター、LINEもある。安易に連絡取れすぎです
ボヤキはこれぐらいにして、 
何とかデートへこぎつけた二人ですが、どことなくちぐはぐでギクシャク。実は彼女は中途難聴の障害を持っていたのです。
その後もメールやチャットのやり取りは続けながらデートも重ねるのですが、どうしても会うとぎくしゃくしてしまう。ある事件から衝突してしまうのですが、ハンディキャップを持った人と健常者でどうしてもわかり合えないというか感覚が違うところは出てしまう。お互いにささくれ立つ場面があるんですよね。
正直「伸」はとてもいい奴になっていて、私ではとても我慢できないし諦めていただろうと思うのですが、障害にも真摯に向き合い辛抱強く連絡を取ろうとしています。
彼女も何とか自分の心の決着をつけて、再び二人はデートすることになり、そこからもいろいろとあるのですが、そこを何とか乗り越えてお決まりのハッピーエンドに向かってまっしぐらなのです。
でも読んで心がなんだかほっこりする本です。
この本は「図書館戦争」第2巻のなかにも出てきます。図書館戦争を読んでいて、小説中に出てくる本が本当に出版されているので手に取ってしまいました。
最近映画化もされたみたいですが、あまりヒットはしなかったみたいです…

気が向くなら図書館戦争も読んでください。これは図書館戦争とは全く違う類の小説ですが、還暦を過ぎて改めて青春時代のことを思い出してしまいました。あ~、恥ずかしいですね。
コメント
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