事件記者のページ

遠い昔のTV番組を再現しようというムチャな試み

すばる9月号3

2011-08-11 16:54:00 | 本と雑誌

連載小説行ってみよう
藤野千夜ホームメイキング同好会」-ヒロインは16歳、マジメな公立高校1年生だが同じマンションに住む元同級生の男子校生徒とけっこう楽しくつきあっている、塾の友人が「家の近所にロボット(ロボット三等兵みたいにクラシックなの)がいる、その恋人はきれいな人間のお姉さん」と言った、ホントかなあ・・・

始まったばかしで海のものとも山のものともつかないけどツカミはOKな感じ、期待してるよ

島田雅彦犬には骨を、狼は骨に」-連載21回というが短編として読めないことはない、主人公は世界征服を企む悪の秘密組織に所属する改造人間ではないらしいけどそれに近いスーパーマン(サトウイチローというドふざけた名前)、組織の方針に賛成ではないどころかはっきりとボスを憎んでいてそのうち殺してやろうと思っている、だが命じられたミッションを果たさないわけではない、ボスの方も彼にできる限り危険な仕事を与えて早いとこ死んでくれることを望んでいる、今回の命令は「首相の座を狙う大阪府知事の暗殺、わりと人気のある新興宗教教祖の排除(殺さなくてもよい)、彼の正体に迫りつつある警察官グループ(どうやら彼らが副主人公らしい)の抹殺」、彼は府知事暗殺に見事成功する・・・・以下次号

オーソドックスかつ荒唐無稽なスパイアクション(一部SF)みたいだが、現代社会を丸写しすることでいわゆる風刺を狙ってるところもあり、こういうの井上ひさしがよくやってたな、ちょっと古いけど梶山季之なんかも思い出した、こんなものを20回もどうやって続けて来たのかねえ、知りたいけど単行本にはなってないようだし・・・・完結したら叩きつけたくなるんじゃないかという予感がするけど今んとこはおもしろいからもうしばらくつきあうことにする

鈴村和成、野村喜和夫金子光晴流サバイバル術」-想像以上に型破りな詩人と浮気だけど忠実な(どういう意味だってそういう意味)奥さんの一代記、まさに事実は小説より奇ってね

私はこのヒトの現役時代をリアルで知ってるのである、まだ作品を売ってたので思わず注文してしまったのだった

ま、今月のすばるはこんなとこで・・・・

追記-島田の連載、よく見たら21-25だった、一回に5章ってことは連載にすれば5回目なんだ、そんならそう書けよ、わかりにくいことすな、叩きつけたくなる予感ちょっと上昇・・・


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1 コメント

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KEIさん (烏賊娘)
2011-08-11 20:16:59
KEIさん
今月も早速なレビュー、誠にありがとうございます。
『群像』鹿島田真希の小説は酷かったですね……。
未映子の新作に関してはやはり、校閲でなく校正ではないかという御意見を幾つか頂戴しております。

島田雅彦(彼岸先生)の小説、ここんとこずっと読んでないんで、KEIさんの感想次第ではまたチェックしてみようと思っております。

 
                       烏賊娘拝
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