経営コンサルタントへの道

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◆【経営コンサルタントの独り言】12月1日(木) つぶやき改訂版 オートフォーカスカメラの日

2016-12-01 16:33:17 | 【話材】 経営コンサルタントの独り言

◆【経営コンサルタントの独り言】12月1日(木) つぶやき改訂版 オートフォーカスカメラの日

傘 東京の今は、本降りです。でも午後には曇りになるそうです。

平素は、ご愛読をありがとうございます。

「つぶやき」の改訂版ができましたので、ここにお届けしますので併せてご覧下さると幸いです。

カメラ

◆ オートフォーカスカメラの日

 今日、カメラ機能がないスマホ/携帯電話機を持っている人を探すのは困難なくらいにカメラは持ち歩かれています。

 日本経営士協会事務所から近いこともあり小石川後楽園庭園にはしばしば行きます。

 年配の方が立派な望遠レンズを付けたカメラを持って盛んにシャッターを切っています。
 池面を飛ぶ野鳥を撮っているのでしょうか。

 私もかつては思いカメラと交換レンズを持って写真を撮ったり、現像したり、引き延ばしたりとやっていました。

 今は、肩こりもありますので、息子サンタが買ってくれた一眼ミラレスを使うことがほとんどです。

 交換レンズも持ち歩きますが、12mmから50mmのワイドズームでほとんど用が足りてしまいます。

 写真に詳しい人なら、このことから私の撮るのは風景写真が中心であることが直ぐにお解りでしょう。

 ブログ【カシャリ!一人旅】の写真を撮っています。

 日本全国処々を回った写真を全部掲載したいのですが、撮る方が多く、溜まるばかりです。

 これまで掲載した写真はほんの一部でしかありませんが、お時間の取れますときに【カシャリ!一人旅】をご覧いただければ幸いです。

  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm

 

 


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◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 1

2016-12-01 15:26:29 | 知り得情報

◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 1

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。

■■ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 1

 近年、中国の高速鉄道がなにかと話題になっています。NHKやまぐまぐニュース、Gooニュースなどをもとに、鉄道についても造詣が深い『冷泉彰彦のプリンストン通信』を中心にまとめてみました。

 ここでは、この分野にあまり馴染みのない方を対象に、ポイントをわかりやすく紹介することを目的としています。詳細は、氏を初めとする、その分野の専門家の情報をご覧下さると幸いです。


■1 リニアモーターカー

 リニアモーターカーといいますと、2025年を目標として運転開始を計画しているJR東海のリニアモーターカーをイメージする人が多いでしょう。

 しかし、東京の地下鉄に、すでにリニアモーターカーは採用され、運行されています。都営大江戸線は、リニアモーターカー駆動なのですが、ほとんどの人がそれを知らないで利用しています。

 お役所の宣伝下手の現れなのでしょうか。

 かつて、成田・羽田間をリニアモーターカーで結ぶことを、JALが企画したことがあります。その時には、ドイツのリニアモーターカー導入を検討していました。しかし、コスト面などから企画段階で立ち消えになってしまいました。

 私達はJR東海の中央リニアのイメージが非常に強いですが、そのイメージの中に、「磁気浮上式リニアモーターカー」というのが「リニアモーターカー」だと思い込んでいるのです。

 上述の都営大江戸線は、電動のモーターを利用していません。線路の中央に磁気ベルトのように磁石が並べられていて、S極とN極のオン・オフで前進させているのです。

 磁気浮上式リニアモーターカーでなければすでに日本でも利用が開始されているのです。
 さらに驚くことに、中国では、磁気浮上式リニアモーターカーが実用化されているのです。

 ご存知でしたか?


■2 世界一の鉄道網は?

 前回、中国ではすでにリニアモーターカーが実用運転されているというお話をしました。
 私が初めてそのことを聞いたときに、マユツバか、磁気浮上式ではなく、大江戸線と同様に磁気駆動式のリニアモーターカーではないのかと疑いました。

 2010年12月の時点で、中国には世界一長い 8,358 km の高速鉄道網がありますと、中国鉄道部が公表しています。しかし、2011年1月に国際鉄道連合が発表した統計では、中国の営業中の高速鉄道は 4,175 km であるとあります。

「白髪三千丈」などといわれますように、中国の数字は、針小棒大化されていますので、発表数値を鵜呑みにはできません。しかし、日本は1964年に東海道新幹線を開業させて以来、高速鉄道の総延長距離で40年以上にわたり世界をリードしてきましたが、中国に追い抜かれていることは認めざるを得ないでしょう。

 ただし、中国の高速鉄道網というのは、高速化された在来線、高速鉄道用の新線とリニアモーターカーからなっています。そのうちの 2,197 km は世界最高の営業速度である 350 km/h に対応していると言っています。  【参考資料】 【Wikipedia】

 後述のように、失敗続きの中国高速鉄道ですが、習近平主席政権維持の一環として、目玉商品となっていることを忘れることはできません。

 2016年7月1日に中国共産党創建95年の記念式典が開催されました。習近平主席は、「中国の経済発展と国力増強を一党独裁の成果だ」と述べました。2017年秋には、党代表大会が開かれます。それまでに、習主席が軍部や党の権力を完全掌握できていないと失脚の可能性もあります。

 イギリスのEU離脱問題は、欧州が重要な輸出相手であるだけに、大きな痛手です。中国の経済成長は下降の一途を辿っているだけに、なりふり構わず成果を強調しなくてはならなかったのでしょう。

 輸出額が減少している中国にとっては、そのかさ上げとして、高速鉄道の受注がインパクトある商品なのです。そのために破格の条件を出していて、いざ着工となると実現能力が追いついていないという問題に直面するのです。


■3 車体の安全性は?

 中国の高速鉄道網といいますのは、幹線での高速列車の運営が、2007年4月の中国国鉄によるCRH型車両導入により開始されました。

 中国には、もともと高速鉄道の技術はありませんでした。

 中国鉄道部では、中国独自の高速鉄道技術であると言っていますが、世界の代表的な高速鉄道技術を寄せ集めただけのものです。

 技術が移転されて国産化が進んでいますが、中国国外の技術で製造した車両の技術トラブルは、その国外メーカーが責任を負わなければならないという横暴さが大手を振って歩いています。

 ひとつの体系化された高速鉄道技術を持っているわけではありませんし、すべてが時速350 kmで運転されているわけでもありません。

 中国高速鉄道技術の基本となっている一つは、日本の新幹線「E2系」をベースにしたものです。

 そのほかに、ドイツ・シーメンスやフランスのアルストム、カナダのボンバルディアのモデルをベースに改良したものなど、各社の技術をベースにしていますので、異なった技術ベースの高速鉄道車両で運営されているのです。

 基本設計は、各社のオリジナルのままですので、車体形状もバラバラです。

 基本設計はそのままで、モーターを強力化し、ギヤ比を変えて高速化しているだけです。駆動力を上げただけで、300キロとか、350キロでの営業運転を可能にしているのです。

 例えば、日本のE2系の場合をみますと、日本における国内仕様では営業最高速度は275キロです。中国のCRH2は時速350キロ、CRH380は380キロ運転という仕様です。(【Wikipedia】)

 各社基本設計では、車体の空気特性や強度などはキチンと計算されていますので、無理矢理350キロで走らせても、車体が浮き上がって脱線したり、部品が脱落したりする可能性は少ないでしょう。

 しかし、中国製の車両や運転管理技術はどうなのでしょうか?

【参考資料】
 冷泉彰彦のプリンストン通信
 まぐまぐニュース
 Gooニュース
 NHKサイ

 >> シリーズ2へ続く

 

 【映像に見る今日の話題】欄が独立しました。

【 注 】
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◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 2

2016-12-01 14:50:04 | 知り得情報

◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 2

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。

■■ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 2

 近年、中国の高速鉄道がなにかと話題になっています。NHKやまぐまぐニュース、Gooニュースなどをもとに、鉄道についても造詣が深い『冷泉彰彦のプリンストン通信』を中心にまとめてみました。

 ここでは、この分野にあまり馴染みのない方を対象に、ポイントをわかりやすく紹介することを目的としています。詳細は、氏を初めとする、その分野の専門家の情報をご覧下さると幸いです。

 今回は、前回に引き続きまして、その続きをお届けします。


■4 中国メディアですら懸念表意

 まだ、記憶に新しい2015~2016年にかけてのインドネシア高速鉄道におけます日中競合合戦ですが、結果は、お金にモノを言わせた中国に軍配が上がりました。しかし、その後はどうなっているのでしょうか。

 また、世界各国での高速鉄道受注合戦は、どうなっているのでしょうか。Gooニュースを基にご紹介します。

 中国は、メキシコ、米国、タイ、インドネシアやベネズエラなどの各地で高速鉄道の輸出を推進しています。ところが、各地で問題に直面しています。

 中国メディアの「界面」は、このほど、中国人の理解からすれば「コスト優位があり、総延長は世界一、さらには資金面のサポートもある中国高速鉄道は輸出競争力も高い」はずですのに、なぜ輸出事業は問題続きなのかと疑問を投げかけています。

 記事中で、中国高速鉄道の輸出が問題続きであると事実を認めています。シンガポールとマレーシアのクアラルンプールを結ぶ高速鉄道については韓国も入札に参加する意向を示していることを指摘し、今後はさらに問題が激化する可能性を示唆しています。

 それだけですと、香港の出版社の関係者が拘束されましたように「界面」も潰されかねません。

 問題続発と言うことを伝えると共に、高速鉄道プロジェクトは巨額の投資が必要ですので、時間がかかって当たり前であるにもかかわらず、各国は成果を短期に求めすぎていると、中国の高速鉄道輸出を擁護する発言をしています。

 中国メディアの「界面」は、それだけでは、まだ不充分と考えたのか、「高速鉄道事業が政治問題化している」と、日本を名指しで、「日本がつねに邪魔をし、撹乱するため」と、日本を悪者にして、報道しています。

 日本批判をすることにより、当局からの処罰を逃れているのです。


■5 需要はそれほど大きくない?

 中国メディアの「界面」は、高速鉄道の輸出事業が問題続きである背後には、海外諸国において「高速鉄道に対する需要」がさほど大きくないのではないかという見解を出しています。需要が大きくなから、必要性も大きくありませんので、諸国がいったんは契約しても、安易にキャンセルをしてくるとでも言いたいのでしょうか。

 彼らの言い分は、世界的に見て高速鉄道路線で黒字化を達成しているのは東海道新幹線と、北京-上海間の京滬高速鉄道の2路線だけと主張しています。ほかの路線はすべてが赤字で、政府の補助金などによって運行を維持しているというのです。

 当然のことながら、長距離の移動の場合は高速鉄道よりも空路のほうがメリットを示せます。一方、大都市間を結ぶ中距離の路線で黒字化が見込める高速鉄道市場はさほど多くはないという見解です。

 中国やアメリカなど、国土の広い国では、それも一理あるかもしれませんが、日本など、大都市が高速鉄道で1~2時間の距離にある場合には高速化が可能ですので、需要が少ないというのは、言い訳にしか聞こえません。

 黄文雄氏のメールマガジン「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」の中で、黄氏は、「世界が中国のインチキぶりにようやく気が付き始めた結果」と一刀両断しています。習近平政権は、お金をちらつかせ、舌先三寸で各国から受注してきましたが、これが習政権の命取りになるだろうという厳しい意見を述べています。


■6 アメリカでの挫折

 このブログ連載の4回目でも述べましたが、中国は、メキシコ、米国、タイ、インドネシアやベネズエラなどの各地で高速鉄道の契約が見直されはじめています。

 その典型的な例として、アメリカにおける、ラスベガス-ロサンゼルス間を結ぶ高速鉄道の計画で、アメリカ側の契約企業でありますエクスプレスウエスト社が中国鉄道総公司との合弁解消を、2016年6月に発表しました。

 ご記憶の方も多いと思いますが、2015年9月に、習近平主席が訪米前に、大々的に発表しました。2016年9月に着工すると大々的に報じられたにもかかわらず、合弁解消発表となってしまいました。

 合弁解消の理由として「中国企業がやるべきことを時間通りできていない」と計画の遅れをその理由として挙げています。

 習近平主席の訪米の成果として強調するためにぶち上げたプロジェクトとして成立した契約ですので、それを傷つけられるような寝耳に水のこのニュースは、中国には大きなショックでしょう。中国側は、早速「無責任な行為で契約違反だ」と批判しました。

 アメリカ側は、もともと中国企業の実態情報を持っていて懸念していましたが、政治的な色彩が強い契約だったでしょう。

 もともと、アメリカには「バイ・アメリカン法」という規制がありますので、合弁でないと成立しない契約です。ところが、契約主義のアメリと、技術的にも追いついていない中国の事情から、計画通り進まないことに対する感覚的なずれは、直ぐにほころびとして出てしまったのです。

「バイ・アメリカン法」は、日本の自動車産業をはじめ、アメリカに工場を持つ契機となった、アメリカ側の鉄鋼産業保護や多くの製造業保護の産業育成政策という、雇用機会確保を目的とした、ご都合主義による法律です。

 アメリカ国内の公共事業においては、アメリカ国内で生産された鉄鋼やその他の製品を優先的に使うことが義務化される法律です。高速鉄道という巨額な資金が必要なプロジェクトでは、巨額な融資が必要であり、この条件を満たさないと認可もおりません。

 この法律に反しますと、巨額の罰金が科せられます。

 しかし中国は、国内の過剰生産となっている鉄鋼をなんとか消化しようという目論見があったのです。そのために、「バイ・アメリカン法」を無視してでも強引にこのプロジェクトを推進したいという思惑です。

 アメリカの契約企業でありますエクスプレスウエスト社は、この法律を犯してまで推進するリスクをとることには、当然のことながら躊躇し、その結果として契約解消に繋がったのです。


【参考資料】
 冷泉彰彦のプリンストン通信
 まぐまぐニュース
 Gooニュース
 NHKサイト

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◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 3

2016-12-01 13:11:13 | 知り得情報

◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 3

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。


■■ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 3

 近年、中国の高速鉄道がなにかと話題になっています。NHKやまぐまぐニュース、Gooニュースなどをもとに、鉄道についても造詣が深い『冷泉彰彦のプリンストン通信』を中心にまとめてみました。

 ここでは、この分野にあまり馴染みのない方を対象に、ポイントをわかりやすく紹介することを目的としています。詳細は、氏を初めとする、その分野の専門家の情報をご覧下さると幸いです。

 今回は第3回目として、前回に引き続きまして、その続きをお届けします。


■7 故障率が高く、技術格差は明白

 中国では、車両故障率の高さが問題になっています。

 2015年には、210件余りの列車事故が発生し、車両故障による事故が、前年比で45%も増加しています。その車両故障による事故が最も多いが高速鉄道だといいます。

 習近平主席の実績を上げるために、バラ色の計画を提出したつけが回ってきていると言えます。

 バラ色の提案書にいったんはのっても、いざ実行の段になると前に進まなくなるということの繰り返しです。

 この典型的な中国パターンは、経済面よりも、政治的な思考が大原則です。そのため、採算性はもちろん、完成の期日も明記されていません。兆元単位の資金もどんぶり勘定ですので、もめごとに繋がらないのが不思議なくらいです。

2016年春、日本が競合の末に敗れたインドネシアの高速鉄道も、政治案件としてほとんどタダ同然で工事を受注するという破格の条件で中国が獲得しました。しかし、中国の典型的なパターン通りで遅々として進んでいません。

 それもそのはず、中国側がインドネシアに提示した計画書は、日本が提示したものとまったく同じ内容だったと言われています。

 車両の製造技術、軌道の工事技術に加え、運用のための全体的な仕組みが、実積に基づく日本の総合力と比較すれば、万人が認めざるを得ません。


■8 外国の技術をだまし取って我がもの顔

「易姓革命」の国である中国は「国盗り」まで正当化する匪賊国家であり、こうしたパクリに対してはまったく罪悪感がありません。こう言い切るのは、まぐまぐニュース氏です。

「易姓革命(えきせいかくめい)」は、古代中国において、孟子らの儒教に基づく、五行思想などから王朝の交代を説明した理論のことです。(【Wikipedia】)

 中国では、ほとんどの新王朝の場合は史書編纂などで歴代王朝の正統な後継ですと、継承者としての正当性を強調します。また、新王朝の正当性を強調するために、前王朝と末代皇帝の不徳と悪逆が強調されてきました。

 このように中国は、国盗りが正当化されたり、ウソも1000回繰り返すと真実になると教えられたりする国です。すなわち「俺の物は俺の物、人の物も俺の物」的な発想が当たり前の国のようです。

そのような、中国では、世の中の常識は、中国の常識ではないのです。

 2016年、日本が競合の末に敗れたインドネシアでの高速鉄道受注合戦ですが、それを始め、中国は、世界各国で破格の条件を提示してきました。その結果、次々と高速鉄道計画の受注に成功した中国です。しかし、ここに来て、アメリカでは工事の中止が決定、その他の国でも同じような動きが出始めるなど、ここに来て暗雲が立ち込めています。

 その背景には、何があるのでしょうか?

 すでに当ブログ連載でもご紹介しましたが、中国の高速鉄道は、日本の「E2系」、ドイツのシーメンス、フランスのアルストム、カナダのボンバルディアのモデルがベースとなっています。

 日本が営業最高速度は275キロとしていることと見かけ上高速化するために、モーターを強化し、ギア比を大きくしているだけです。当然、そこにムリが生じ、実現の段になって技術力の違う中国がそのまま運用できるはずもありません。

 その好例が、インドネシアにおける、日中受注合戦に見られます。

 インドネシア中国高速鉄道社が、運輸省に提出した複数の言語による書類がありますが、中国語表記のものでさえ、現地の担当官が読めないことがあるそうです。

 インドネシア高速鉄道の受注合戦で日本側が提出した資料の用語で、中国にとっては不適切な表現があるにもかかわらず、その表現がそのまま使われていたという、一笑に付せないエピソードも伝えられています。

 このように、中国技術の底の浅さが見えるにもかかわらず、中国は、すべての技術が自前の研究開発によるものであるとふれ回っています。

 多くの国が、その現実を解っていながら、中国からの経済支援などの腐れ縁もあり、あるいは中国との貿易面でのメリットを考えたりして、中国の強引とも言えるような受注合戦に乗ってしまっているのです。

 EU諸国も、中国の東シナ海や南シナ海でも横暴の事実を知っていながら、貿易面でのメリットを考えて、あまり積極的な発言をしません。それどころか見て見ぬ振りをしてきています。中国も、それが解っていますので、足元を見て、領土問題にしろ、高速鉄道問題にしろ、横暴なことを続けているのです。


■9 日中合戦のインドネシア

 既述の通り、インドネシア高速鉄道においては、まだ記憶に新しい日中合戦が2016年3月に行われました。

 永年の日本との関係があるにもかかわらず、日本を蹴ったインドネシアですがいまだに着工すらできていません。「インドネシア政府は債務保証をする必要がない」という言葉に踊らされて、日本の新幹線技術の優秀性を知りながら、中国の高速鉄道導入を決定してしまいました。

 ところが、いまになって中国側がインドネシア政府の債務保証を求めてきています。インドネシア国民は、当然のことながら衝撃を受けています。

 折しもアメリカの中国高速鉄道の計画中止が報じられました。インドネシアの鉄道関係者の中には、「早期に中止を決定できて羨ましい。中国は机上の空論的な調子の良い話が多い」という嘆きを漏らしているようです。

 それだけではなく、早くも「日本案のほうがよかった」という声すら上がっているそうです。それに加えて、インドネシア政府は、「インドネシア・ジャワの横断鉄道は日本に建設要請する予定だ」と報道関係者に言っているそうです。


 インドネシアと同様に、日本との関係が深いタイでも高速鉄道建設計画で、中国と合意しました。ところが、中国のやり方に懸念を抱いているタイ政府は、高速鉄道建設計画に対して、方針を変更しました。

 中国から借款を受けずにタイの資金でまかなうことを決めました。また、一部区間の工事は自国企業が行い、残りの区間については延期すると発表したのです。これは、事実上、合意の白紙化といえます。


【参考資料】

 冷泉彰彦のプリンストン通信
 まぐまぐニュース
 Gooニュース
 NHKサイ

 

>> シリーズ4に続く

 http://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/e237eb7944c926e705ce1b557cf160d8

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◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 4

2016-12-01 12:32:40 | 知り得情報

◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 4

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。

 

■■ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 4

 

 近年、中国の高速鉄道がなにかと話題になっています。NHKやまぐまぐニュース、Gooニュースなどをもとに、鉄道についても造詣が深い『冷泉彰彦のプリンストン通信』を中心にまとめてみました。

 

 ここでは、この分野にあまり馴染みのない方を対象に、ポイントをわかりやすく紹介することを目的としています。詳細は、氏を初めとする、その分野の専門家の情報をご覧下さると幸いです。

 

 今回は第4回目として、前回に引き続きまして、その続きをお届けします。

 


■10 中南米での信用失墜

 

 中南米にまで中国は触手を伸ばし、しかも習主席がバラ色の話をばらまいています。しかし、中国の高速鉄道の建設計画が次々と失敗に終わっています。

 

 その一つが、ベネズエラでの失敗です。

 

 2009年に発表されたベネズエラにおける、総延長450キロの高速鉄道計画は、現在ではほとんど放棄状態です。中国側のスタッフは、すでに現地を去り、関連工場は、金目の物は持ち去られ、廃墟同然の状態です。

 

 ベネズエラは原油輸出国ですが、原油価格の暴落で経済危機に陥ったことを表向きの理由にしています。

 

 中国メディアは「企業に採算を無視させた当時の中国政府の国家戦略にある」と、このプロジェクトを批判しています。

 

 契約前から、ベネズエラの深刻な電力不足は解っていました。すなわち、高速鉄道が完成しても、電力不足でベネズエラでは車両を走らせられないことを初めから解っていたのです。

 

 メキシコでも破綻しています。

 

 2015年に、中国の企業連合が5,000億円で落札しました。総距離210キロにおよぶメキシコで最初の高速鉄道が実現するはずでした。

 

 しかし、入札で落札下にもかかわらず、その数日後にメキシコ政府が契約を取り消しました。入札が1社単独だったことにメキシコ政府が疑問を抱いたのです。中国企業とメキシコのペニャニエト政権との贈賄疑惑が浮上したのです。

 

 おりしも、原油安や財政難を抱えていたメキシコ政府は、計画そのものを無期限延期とせざるを得なかったのです。中国は、自分達側の落ち度を棚上げして、メキシコの「無期限延期」に賠償金を請求しています。

 

 2016年オリンピック・パラリンピック開催国として、国際的にもBRICsの一員として認められているブラジルにも高速鉄道計画があります。

 

 2011年に高速鉄道の入札が行われる予定になっていました。中国は、それに応札したのは、言うまでもありません。

 

 ところが、ブラジルの規定で「5年以内に鉄道事故を起こした会社は入札できない」となっているために、2年前に事故を起こしている中国は門前払いを喰わされました。

 

 ブラジル側の条件が厳しすぎて、結果的にはどの国も応札をせず、現在に至っても高速鉄道の計画は進んでいません。

 


■11 ドゥテルテ新大統領になりフィリピンへ進出か?

 

 2016年のフィリピン大統領選挙に勝利したドゥテルテ新大統領ですが、選挙前から中国政策に取り組むことを明言してきました。

 

 6月には、就任前のドゥテルテ大統領に、中国がフィリピン国内の鉄道建設に協力したいという申し入れをしたということが明になりました。大統領によりますと、中国の駐フィリピン大使は、マニラとクラークを結ぶ鉄道について「中国がやれば2年間で建設できる」と、大風呂敷を広げたそうです。

 

 しかし、2004年に、中国は無償資金協力による鉄道建設計画を放棄した前科があります。その時は、フィリピン政府が、中国案を受け入れました。ところが、工事の中断が相次いだり、支援計画にも不備や不法な疑いがあったりして、当寺のアキノ大統領が凍結しました。

 

 その事業は日本が引き継ぎ、中国の尻ぬぐいをしました。

 

 このような過去があるにもかかわらず、厚顔無恥も甚だしく、再びフィリピンに鉄道建設を持ちかけているのです。

 

 ドゥテルテ大統領は、就任前ではありますが、中国大使の話に対して、「マニラとバタンガスを結ぶ鉄道も作りたい」と応じたそうです。

 

 フィリピンは、再度失敗の轍を踏むのでしょうか?

 

 中国寄りのリップサービスで、習近平体制の中国に一杯食わせるのでしょうか?

 


■12 なぜ安全性で信頼されないのか?

 

 既述の通り、中国の高速鉄道技術は、日本と欧州から技術供与を受けて始まったプロジェクトです。各国の鉄道技術の寄せ集めといえますので、経験も実績もない、砂上の楼閣に成り立っています。

 

 国が背景にいて、採算度外視の受注活動ですから、台湾のように日本びいきの国でない限り、他国が勝てる可能性は低いのです。

 

 一方、「やすかろう、悪かろう」という中国製の高速鉄道では、「安全性」という高いコストは軽視されています。

 

 冷泉氏は、中国製高速鉄道の安全性について、詳しく分析しています。専門的なことはここでは省略しますので、詳細を知りたい方は、氏のメールマガジンなどをご利用ください。

 

 氏が最も心配しているのはATC(自動列車制御装置)のシステムと、高速鉄道そのものの運用技術です。

 

 2011年に温州市で起きた衝突事故は、この面がキチンとしていなかったことに由来しています。システムとその運用に関しては、中国側で厳格な秘密主義を取っています。そのため情報が限られています。

 

 温州市の事故の真因は何処にあるのでしょうか。

 

 そもそも事故原因の調査に関して全く不誠実な姿勢で取り組んでいたと言われています。
 高速鉄道より以前の、大きな2つのポイントを氏は指摘しています。

 

 その一つが、社会のしくみ、価値観、行動様式といったレベルに問題があるといいます。

 

 他方は、鉄道運行管理の基本中の基本が、キチンと理解されていないことにあるようです。運行管理の原則である「閉塞(列車のいる区間には入ってはいけない)」という概念にかけているのです。

 


【参考資料】
 冷泉彰彦のプリンストン通信
 まぐまぐニュース
 Gooニュース
 NHKサイト

 

>> シリーズ5に続く

 

 

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◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 5

2016-12-01 11:24:13 | 知り得情報

◆【時代の読み方】インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 5 最終回

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。NHKの放送や新聞・雑誌などを見て、お節介心から紹介しています。

■■ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 5

 近年、中国の高速鉄道がなにかと話題になっています。NHKやまぐまぐニュース、Gooニュースなどをもとに、鉄道についても造詣が深い『冷泉彰彦のプリンストン通信』を中心にまとめてみました。

 ここでは、この分野にあまり馴染みのない方を対象に、ポイントをわかりやすく紹介することを目的としています。詳細は、氏を初めとする、その分野の専門家の情報をご覧下さると幸いです。

 15回連載で書きましたが、それを5回に集約し、今回は第5回、最終回として、前回に引き続きまして、その続きをお届けします。


■13 安全技術の未熟さと取り組み姿勢

 前回、中国の高速鉄道におけます安全性の問題点は、高速鉄道以前のプリミティブな問題をご紹介しました。

 既述のことで重複しますが、自国の技術を誇大広告の目玉として利用している、走行速度の高速化をしている点から安全性が損なわれているようです。

 中国の高速鉄道は、日本やヨーロッパ諸国他から導入したオリジナル技術よりも高速で走らせています。ここにハード面での問題が生じそうです。

 日欧の原型モデルにおける空力特性は相当に詰めてあり、中国の高速鉄道車両もその形状を継承していますので、車体の強度などが原型通りであれば問題はないでしょう。

 この連載の初期で私が懸念していました、無理やり時速350キロで走らせることで、車体が浮き上がって脱線するようなことはないでしょうと、冷泉氏は言っています。また、そのために、部品が脱落するという可能性は少ないという見解をお持ちです。

 しかし、その前提には、車体が原型モデル通りに製造されているということがありますが、品質管理が日欧と同様なレベルで行われているのでしょうか。

 氏が言うように「社会のしくみ、価値観、行動様式といったレベルに問題がある」という以上、品質管理がキチンとなされているとは考えづらいです。

 350キロの走行ととなりますと、パンタグラフと架線の間で、相当なスパークが起きます。日本の新幹線の場合には、屋根が耐火性になっていますので、火花が飛び散って燃えるということは心配ないようです。中国製も同様な対応がなされているのでしょうか。


■14 安全の基本「ブレーキ」

 車体走行で、安全性を問うたときに、ブレーキの問題はついて回ります。この点においても、中国がコピーした欧米高速鉄道車両をそのままコピーしているにもかかわらず、その仕様とは異なる駆動力を用いていることが課題と考えます。

 冷泉氏もこの点を大変気にしています。

 日欧の原型モデルと、中国仕様の大きな違いは「接触式ブレーキ」を「常用する」という点です。日本や欧州の高速鉄道の場合は、現在は「接触式ブレーキ」の使用をできるだけ避けるような設計になっています。

 日欧で採用している方法には2つあります。

 1つはブレーキをかける場合には、モーターを発電機にすることでブレーキ力を得るという方法です。そこでできた電気は架線に戻される、省エネ思想にあります。これを「回生ブレーキ」といいます。

 他方は、反対に電気を使って強力な電磁石を作り出す「渦電流式ブレーキ」を使う方法です。車輪とレールとの間に抵抗力を発生させることができ制動力を高めます。また、車輪についたディスクの回りに電磁的な抵抗力を作りますので、これも制動力に繋がります。

 日本では、一時期300系や700系などで渦電流式を採用していました。しかし、最新モデルの常用ブレーキは、ほとんどは「回生ブレーキ」です。普通に走っているときは、回生ブレーキでほとんどの制動力を得る一方で、地震などの緊急時には強力な非常用の接触式ブレーキで止めるという思想です。

 一方、欧州では、回生と渦電流式の併用が主流で、現在では接触式を止めて、渦電流式を標準にする動きとなっています。

 ところが、中国の場合は「回生+電気制御空気ブレーキ」というのが標準仕様です。全ての高速鉄道がこの方式です。

 氏によりますと、設計的には問題があるわけではないのです。ただ、問題は「回生ブレーキ」が十分に使われているかということを氏は懸念しています。

 回生ブレーキは、ブレーキをかけると発電し、その電気を架線に戻すのですが、その場合に近くに走っている電車がないとか、ない場合に変電所を介して周囲に電気を配ることができる仕組みになっていないと作動しません。

 これは、どういうことかといいますと、ブレーキが効かなってしまうのです。

 原型モデルのE2でもそうですが、中国の高速鉄道の場合は「電磁式空気ブレーキ」を使います。特に運転手が判断しなくても、回生ブレーキと一体制御になっています。回生ブレーキが効きませんと、自動的に空気ブレーキが懸かりますので、ノーブレーキというわけではありません。

 日本の場合は、新幹線の運行密度が高いですし、変電所も多く設置されています。震災などの場合を除きますと、回生ブレーキが利かないということは、運行密度の低い朝晩以外は少ないのです。ところが、中国の場合は密度の高い路線もあれば、ない路線もあります。更に第三国に輸出した場合は、様々なケースが考えられ、上記の条件に合わないことが懸念されます。

 その結果、空気ブレーキが多用されます。頻繁に使われるとディスクやパッドの摩耗が激しくなります。点検・保守、そして空気圧による作動装置の確認とその保守をキチンとやる必要性が高くなります。

 もちこれらが軽視されますと、ディスクにヒビが入っているのを見落とし、緊急制動が効かないといったトラブルが起きて、事故に繋がりかねないのです。

 ペーパー状で比較しただけでは、大差ないようなことが、運用段階となりますと、仕様上では見逃されやすい問題が潜んでいるのです。


■15 中国の高速鉄道の行方は

 中国の高速鉄道におけます問題点の締めくくりとして、線路などの設備に関して簡単に触れておきたいと思います。

 冷泉氏は、高架橋と盛土部を問題視しています。

 日本は地震国ですので、過去の経験を通して、いろいろな事例から積み上げた耐震対策の研究があり、その対策を徹底する努力をしてきています。

 例えば、高架柱は鉄筋を強化するとか、盛土部には補強のために斜めにコンクリの柱を打ち込んだりしてきています。見えないところに大きな対策を施してきました。2016年の熊本地震でも、九州新幹線には震度7の直下型地震を受けた箇所もありましたが、回送電車が脱線しただけでした。構造物の損傷は防音壁が落ち程度で済んでいます。

 このような「高価な工事」は、活断層のないところなどでは不要かもしれません。しかし、活断層が何処にあるのか、どの様に対策を打つべきか、本腰を入れた対応をしてきています。

 中国のうたい文句である、短期間に完成するというお題目では、この種の調査やその対応は施されないとみて良いでしょう。


 これまで14回にわたり、中国高速鉄道について、冷泉彰彦氏のメールマガジン、まぐまぐニュース、Gooニュース、NHKサイトやその他のネット情報を参考にしながら、その問題点を中心に記述してきました。

 その問題点を解決できれば、中国の高速鉄道は日本やヨーロッパの関係国にとって脅威となるでしょう。しかし、その道のりは遠いと言えます。

 中国の海外投資はことごとく失敗しているとさえいわれているのが現状です。2013年の中国鉱業聯合会の報告では、鉱山開発など資源関連の投資については、8割が失敗に終わっているとあります。投資国の政情不安などもありますが、やはりずさんな計画が原因でしょう。

 そのすすめ方も現地で労働者を野党というより、中国国内の労働対策の一環で、中国本土から労働者を連れて行くやり方です。このような雇用を生まないやり方をしていては現地の反感を買います。中国人を対象とした襲撃事件も多数起きているようです。

 その例として、冷泉氏はミャンマーで建設を計画していたダムを挙げています。環境破壊が問題視され、地元の反対が起こり、遅々として進んでいないのです。

 習近平政権の手柄にするために大風呂敷を広げると必ず失敗するとさえいわれています。これでは、相手国の反中感情を高めるだけです。


 人の目はごまかせません。世界中が、中国のインフラ輸出のインチキぶりにようやく気が付きはじめたと冷泉氏は言っています。このままでは、習近平政権は、苦境に追い込まれるだけです。

 上述しましたが、問題点が明確なら、その解決策を適用すれば問題は解決の方向に向かうはずです。

 それには、トップの意識改革、国民の再教育など、時間のかかる手法しかないのではないでしょうか。

 それは時間がかかります。

 しかし、諦めるのは早計です。一党独裁の共産党を解体すれば、その変革速度を高めることができるでしょう。否、これしか方法はないのではないでしょうか。


◆ ご挨拶

 15回に渡る、長期連載に最後までお付き合いくださりありがとうございました。

 中国批判をするつもりはなくできる限り公平な立場で書くつもりでした。しかし、結果的に中国に不利な情報が中心になってしまいました。

 初めは、気軽に「何とか、書きたいことを書いていけば、5回くらいは書けるだろう」と楽観視していました。

 しかし、書き始めてみますと、わからないことが多く、ネットや新聞でいろいろと調べたり、時には知人に情報を提供していただいたりして、何とか書いてきました。

 初めは5回程度と考えていましたが、結局書きたいことは次々と出てきて、結果的に15回になってしまいました。

 このような情報は、日本国内だけではなく、むしろ諸外国のトップの方々に中国の現状をさらに知って欲しいと願い、読んでいただきたいと思います。

 中国が、世界第二位の経済大国であることを自覚し、グローバルに受け入れられる言動を採るようになる、一助であれば幸いです。

 

■ バックナンバー

 ◆ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 1

 ◆ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 2

 ◆ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 3

 ◆ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 4

 ◆ インチキ呼ばわりされる中国の高速鉄道 5


【参考資料】
 冷泉彰彦のプリンストン通信
 まぐまぐニュース
 Gooニュース
 NHKサイト

 <完> 最後までお付き合いくださりありがとうございました。

 【映像に見る今日の話題】欄が独立しました。

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■■【今日は何の日 経営情報】 12月1日 歳末助け合い運動 もう12月なのですね 

2016-12-01 10:11:11 | 【経営マガジン】

■■【今日は何の日 経営情報】 12月1日 歳末助け合い運動  


 1970年代以来の経営コンサルタント経験から、

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント

の皆様に、時宜に即した情報を毎日、原則として複数本のブログをお届けしています。

 【今日は何の日】のご愛読をありがとうございます。

 【今日は何の日】は、ウェブサイトと連動して、関連情報やその他の情報も併せて【経営マガジン】としてお届けしています。

 そちらも併せてご覧下さると幸いです。

  http://www.glomaconj.com/glomaconsph/topics.html



 一年365日、毎日が何かの日です。
 季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。セミナーや展示会もあります。
 これらをキーワードとして、私たちは自分の人生に、自分の仕事に、自分自身を磨くために何かを考えてみるのも良いのではないでしょうか。
 独断と偏見で、エッセー風に徒然のままに書いてみました。皆様のご参考にと毎日続けていこうと・・・というよりも、自分自身のために書いてゆきます。
 詳細 ←クリック

今日は何の日インデックス】  日付を指定して【今日は何の日】を閲覧できます

■ 歳末助け合い運動

 12月1日〜31日を「歳末助け合い運動」と呼びます。

 支援が求められる人達が、色々な理由から増えてきています。その人達も明るい新年を迎えられるようにと各地の民生委員をはじめ、関係機関・団体の協力のもとに実施されます。

 この運動の関連として、10月1日からの赤い羽根運動や、NHKによる「NHK歳末たすけあい運動」があります。これらの運動がトータルに為されるように成るとさらに活発になるのではないでしょうか。

■ 日本初の一万円札 12/01

 昭和33(1958)年12月1日に、初めて一万円札が登場しました。

 中年以上の方は、一万円札の代名詞にもなっていた「聖徳太子」のデザインをご記憶でしょう。当時、中卒の人の初任給は1万円に届いていませんでしたから、当時の1万円といまの1万円では価値が全然異なります。

 実は、聖徳太子は・・・・・<続き

【 注 】

「今日は何の日」「今日の人」は、Wikipedia、富山いづみ氏のサイト、他を参照し、独自に記載したものです。従いまして、当サイト及びブログ等々に関しては、無断複製転載及び模倣を固くお断り申し上げます。


 
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◇ 気紛れ便
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◆ 三省の励行は難しいですが、勤労感謝の日に家族に、自分に感謝

 昨日11月23日は「勤労感謝の日」でした。

 国民の祝日の一つで「勤労を尊び、生産を祝い、国民が互いに感謝しあう日(【Wikipedia】)」と言われています。

 年末まであと余すところ38日です。

 働いている人は、ベターハーフ(結婚相手)に対して、その人がいればこそ、自分が働くことができているという気持ちを込めて、「ありがとう」のひと言でも良いですから言葉をかけてみましょう。もちろん、私はすでに実行しました。

 ベターハーフがいらっしゃらない方は、自分が生きていられることに対して感謝をしますと、自分自身を大切にすることができるのではないでしょうか。


 勤労感謝の日には、今年の自分自身の「勤労」、すなわち自分の仕事のあり方を振り返ってみるようにしています。

 年初に決めた今年の自分の計画で未達のものについて何とかそれを達成するにはどうすべきかを考えるようにすると、たとえ不充分であっても「一年の計」の実現に近づくことができます。

 因みに「三省(さんせいorさんしょう)」とは、論語に由来します。

 論語の学而に「吾日に吾が身を三省す。人の為に謀りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、習わざるを伝えしかと」とあります。

 毎日三度反省するというのが直訳ですが、毎日何度も何度も自分の言動を省みて、誤りを犯さないようにするということです。

WEB版の経営マガジンは、内容が一層充実していますので、覗いてみてください。

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11月30日(水)のつぶやき

2016-12-01 09:03:16 | ブログでつぶやき

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