担当授業のこととか,なんかそういった話題。

主に自分の身の回りのことと担当講義に関する話題。時々,寒いギャグ。

終焉だろうか。

2012-04-22 23:28:25 | 爺ネタ
19日(木)は花粉の症状がひどく,翌日の20日(金)もマスクをつけて過ごした。

けれども,21日(土)は,なんだかいけそうな気がして,without マスクで外出までしたが,花粉アタックは目にも鼻にもこなかった。

そういうわけで,今日も一日,マスク無しで過ごしてみた。夕方からずっと雨だということもあるのだろうが,花粉症らしい症状は全くない。

ついに,苦しい花粉の季節が終わったのだろうか。この二ヵ月間,例年よりましだったとはいえ,やはり花粉に苦しめられたことに違いはない。マスク無しで暮らせるありがたみを,今,ひしひしと味わっている。

桜は散り,木々には新緑が芽吹きつつある。
昨日や今日は薄ら寒いが,それが過ぎたら暖かい日々が続くようになるのだろう。
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違いはこんなところだろうか。

2012-04-22 01:03:28 | mathematics
3年前に Euler 図と Venn 図の違いを調べたときには,日本語の解説がなかったのか,僕の残した記録には Wikipedia の英語のサイトしか載っていなかった。

ところが,再び見てみたら,日本語サイトへのリンクがあった。さっそく見てみると,日本語のおかげか,大きな違いは次のような点にあることが判明した。

まず Euler 図であるが,これは二つの集合の包含関係を示す図のようである。
例えば,集合 A が集合 B に含まれるという関係を,集合 B を意味する大きな円の内側にすっぽり含まれた円で A を表す,といった具合である。

それに対し,Venn 図は互いに交わる円でもって,複数の集合から新たに得られる共通部分や和集合を図示することができる。ただし,それだけでなく,要素を持たない集合の部分を塗りつぶすことにより,集合間の包含関係も表すことができるので,Venn 図は Euler 図を拡張したものとなっている。
(ちなみに,円だと3つの集合までしか完全に図示することができず,4つ以上では共通部分や和集合として可能な組み合わせのうち,図に表せないものが出てくるらしい。ところが,円を少し変形した楕円を使うと,5つの集合まで完全に取り扱えることを,Grünbaum 氏が実際に例を構成して示したようである。Grünbaum 氏には,以前全く違う分野の論文を読んでいろいろ学ばせていただいたが,そのときに調べて想像していた通り,どちらかというとこういった離散数学的な話題が得意分野の研究者なのだろう。)

要は,Euler 図は包含関係という「関係」を図示するのに向いており,Venn 図は共通部分や和集合を作るといった「演算」の結果を図示するのに向いているのである。このような点が両者の大きな違いであると言えよう。そして,集合の理論を解説する際には,包含関係や共通部分,和集合を図示する際,Euler 図と Venn 図のうち使いやすい方を選んで図示するので,あまりうるさく Euler 図なのか Venn 図なのかを区別するのは実際的ではないだろう。それらの一連の図にあえて名前を付けて呼び表すとしたら,Euler-Venn 図と二人の名を同時につけるのがフェアではないだろうか。

ちなみに,集合の理論を学ぶ際には,要素と集合や集合同士の「関係」と,複数の集合から新しい集合を作る「演算」の区別を明確に意識するのがよい。

「関係」と「演算」の区別は,本来ならば,もっと早い時期に学ぶ数の理論の段階で導入すべきものであろう。

例えば,二つの数 2 と 3 があったとき,2=3 という等式や,2<3 という不等式は,2 と 3 という二つの数の間の大小「関係」について述べた式である。

それに対し,2+3 や 2×3 という式は,2 と 3 という二つの数を原料として新たに作られた「演算」の結果を表すものであり,それは一つの数を意味する。

さらに付け加えると,2=3 や 2<3 という関係は,真か偽かが定まる「命題」である。すなわち,これらの式の「値」は,「真」か「偽」という言葉である。

命題が真か偽かを判定するマシーンがあったとして,それに "2=3" や "2<3" という式を入力すると,「偽」や「真」という判断結果がモニターに出力されるわけである。
このマシーンに "2+3" や "2×3" を入力しても,何も出力されないか,ひどいときにはマシーンが壊れてしまう。

一方,2+3 や 2×3 の値は 5 や 6 といった一つの数である。

電卓に "2+3" や "2×3" を入力すれば,5 や 6 といった答えがモニターに出力されるが,"2=3" や "2<3" といった式を入力することはそもそもできないし,仮にできたとしても,何も出力されなかったり,壊れたりする。

こういった「関係」と「演算」といった概念の区別は現代数学では重要であって,大抵ははっきりと区別して取り扱われる。

このようなことは,一度しっかり説明されれば容易に理解できるものだと思うが,一度も教わったことがないと,そのような区別をはっきり意識することはなかなかできないものである。

最後に,変なたとえで恐縮だが,もう一つ例を挙げよう。

ある男性 M と女性 F が結婚したとすると,ふたりは「婚姻関係」M♥F という関係にあることになる。

結婚した結果,二人の間に子供 C がデキたとしたら,それは二人のヒトを「結婚」という「演算」で結びつけた結果得られた新しいヒト,という演算結果であると捉えることができる。

せっかくここまで丁寧に解説したのを台無しにしてしまうような,紛らわしい記号の使い方をあえてしてしまえば,♥ を「(結婚して)子供を作る(実質的にはデキた子供を表す)」という演算だと再定義して M♥F=C という数式で書き表せば,雰囲気がよく出るかもしれない。
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