担当授業のこととか,なんかそういった話題。

主に自分の身の回りのことと担当講義に関する話題。時々,寒いギャグ。

It works.

2014-11-25 23:37:43 | 工作・実習
昨日,抵抗を4つ用いた簡単な直流回路をぶっつけ本番で組み立てたわけだが,今日テストしたところ,期待通りの測定結果が得られてほっとした。

久々にいろいろ思い出したので,これに気を良くして少しずつやりたかったことを消化していきたいところである。
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一年半ぶりの電子工作。

2014-11-24 19:15:33 | 工作・実習
今年のGWに行こうと思って果たさなかった聖地への巡礼を,半年経った今ようやく実現した。滞在時間は一時間に満たない。しかし,事前に買うものをリサーチしてあったおかげで準備は万端であり,目的のものはほぼすべて購入した。さらには,いつも店の中をのぞいてはほぼ満席でいつもあきらめていたゴーゴーカレーでついにカレーを食べるという快挙を成し遂げた。今度行ったときこそはメイド喫茶にチャレンジしようと思うのだが,その際にはいかがわしい店でぼったくられたり警察にパクられたりしないよう,より念入りに事前調査をせねばなるまい。

何を作ったかといえば,Kirchhoff の法則や Ohm の法則が実際に成り立っていることを確認するための簡単な直流抵抗回路である。たった4つの抵抗だけしか用いていない回路とはいえ,完成させるのに一時間半はかかった。ただし,完成したというのは正確ではない。単にはんだ付けを終わらせたというだけであり,電源をつないでテスターで測定するといった動作確認はまだしていない。それは明日行う予定である。

聖地に降り立つのは何か月ぶりのことか,最後に行ったのがいつだったか覚えていない。しかし,はんだ付けをするような電子工作は確か昨年の6月に DTL(ダイオードとトランジスタで構成された論理回路)による 1 bit の数字同士の全加算器を作ったのが最後だったように思う。その後は時々ブレッドボードで簡単な回路を組んで遊ぶだけであった。

そろそろクリスマスなので,赤と緑の LED を交互に光らすミニミニ・クリスマス電飾を一年ぶりに作るとするかな。
そう思って無安定マルチバイブレータの回路を思い出そうとしたのだが,すっかり忘れてしまった。やはりブランクがあるとすっかり忘れてしまうようだ。
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交流電流の周波数変換。

2014-10-16 18:20:04 | 工作・実習
東日本大震災では,特に夏場の被災地周辺地域の電力不足が深刻な問題となった。

西日本から電力を融通してもらうというのが一つの解決法であるが,事はそう簡単ではない。

日本に発電所を作る際,東日本では50Hz,西日本では60Hzの発電機を導入して以来,今に至るまで東西日本における発電周波数は統一されていない。

電化製品に限ってみても,交流電源の周波数の違いが動作にどのような影響を与えるのかよく知らないが,たいていはほとんど気にせず使えるのだろう。

コンピュータや携帯通信機器が普及している現在,旅行で東日本と西日本を行き来する際,そうした機器の充電器を持ち歩くことも多いが,少なくとも日本であればどこであろうとお構いなしにコンセントにアダプタを突っ込んで充電する。そういう使い方をしてはいけないとマニュアルで読んだ覚えもなければ不具合が生じたという話も聞かない。

そうした機器では高い電圧の交流を低い電圧の直流に直す変換が必要であるが,それは基本的にトランス(変圧器)を用いて電気的に行われる。ところが,最近ではACアダプタが小型化されてトランスが使用されているようにはとても思えないサイズのものも見かけるようになった。それはそれで中身が大変気になるところであるが,ひとまずその話はおいておく。海外では家庭用の電気が日本より高く220Vだったりするわけだが,それすらも気にせずに使える最近のACアダプタの中身も気になるところだが,それもおいておく。

ここで取り上げたいのは,

東日本と西日本との間で電気のやりとりをする際,どのように周波数を変換しているのか

という問題である。


これについてはしばらく考えてみたものの,あまりよい解決策が見いだせないでいる。

周波数を変換する際,できるだけ電力のロスを抑えるべきだろう。そう考えたとき,自分で思いついた方式よりも変換効率がよい方式がきっとあるのではないか,そんな気がしてならないのである。

定量的な評価の導出はともかくとして,あるエネルギーを,変換装置を通じて少し異なる形態のエネルギーに変換する際,必ずなんらかの形で無駄が生じるという定性的な仮説をまずしっかりと念頭におく。無駄はどこで発生するかといえば,変換装置である。たいてい利用しづらい熱になってしまうであろう。

さらに,これは絶対に正しいというわけではないが,変換にさまざまな手順を踏めば踏むほどロスは増えるものだという気がする。これはお金の流れを考えれば想像しやすいだろう。ある人から他の人へと財が流れるとき,間に人をはさめばはさむほど手数料がどんどん差し引かれる,というイメージである。そう,変換機では「手数料」がかかるのである。

となれば,なるべく熱を発生しない,そしてシンプルな機構が望ましいわけであるが,僕が考えたアイデアを述べよう。


x Hz の交流をAC-DCアダプタに通して直流電流に変換し,その直流電流でモーターを動かし,発電機を回し,y Hz の交流を得る。


このアイデアに一つセルフつっこみを入れておこう。


わざわざ直流電流に変換する必要はあるのか。


実は電池で動く直流モーターしか知らず,交流で動くモーターというのがあるのかないのか,あったとしても動作原理がよくわからないので,x Hz の交流を用いて直接,発電用のモーターを駆動できるか不明なため,自分の知識の範囲で確実に実現できそうな方式を採用したというのが本当のところであるが,もっともらしい言い訳も一つある。それは,直流という周波数の関係ない形態を通すことで周波数のズレを全く気にしなくて済むようになる,というものである。

これは電気を機械的に伝達するという方法なので,なんとなく機械部分でのエネルギーロスが大きそうな気がしてならない。

そうだな,極端な話,x Hz の電気を伝熱コイルに通し,コイルの発生する熱で y Hz の発電機の蒸気タービンを回す,なんていうめちゃくちゃロスが大きそうな方式もあるといえばある。

ちなみに,これらの「非電気的変換」とは別に,電気的な非線形振動を利用するという漠然としたアイデアもないわけではない。

たとえば 50 Hz を入力とし,3倍高調波の150Hzが出力できたとしよう。それをさらに2倍し,300Hzが作れたならば,デジタル分周器を通して周波数を 1/5 に落とす。そうすればお目当ての 60 Hz が手に入ってめでたしめでたしとなる。

ただ,この方針の難点は,周波数を2倍,3倍にする逓倍器をどう実現するのか,具体的な方法が僕にはわかっていないことと,周波数を 1/5 倍に減らす装置も,デジタル的に実現するのは簡単だが,アナログ回路で同様のことができるものなのかよくわからないことである。また,高調波を発生する際,より周波数の高い信号も発生するだろうから,そらはフィルターでこしとられるので,その分のエネルギーが勿体ない。これもまたあまり効率が良い変換法とは言えなさそうである。


というわけで,僕の乏しい知識から思いつく周波数変換装置はこんなところである。


では答え合わせの時間である。キーワード「周波数変換」でネットを検索する。すると佐久間周波数変換所という Wikipedia の一項目が目に留まる。その最初の数行を読んでニヤリとする。「交流を一度直流に変換,再び交流に戻す」とある。ただし再び交流に戻すというところが僕の想像と大きく異なる。どうやら,交流を直流にする「コンバータ」の逆である,直流を交流にする「インバータ」を電子・電気的に作り出すものらしい。

そういえば,よく電子工作で取り上げられるものとして昇圧回路なんてのもあったな。これは図式的には

直流→インバータ→交流→コンバータ→直流

という流れで直流の電圧を変換するものである。直流から交流を生み出すには半導体の持つスイッチング作用を利用する。要するに発振回路を使うというわけである。

発電所から送られる非常に高い電圧の場合,半導体回路を直接利用できるものかどうか気になるところであるが,実際に使われているようだ。



こんな風に,ちょっと小耳にはさんだ科学技術関連の話題から,どういった原理で実装されているのかを自分の持っているわずかな知識を頼りに想像するのはなかなか楽しい遊びである。
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モーターの回転数。

2014-10-16 18:15:45 | 工作・実習
エナメル線と乾電池で簡単に作れる手作りモーター。

ところで,特に負荷をかけないときの手作りモーターの単位時間当たりの回転数は理論的に算出できるものだろうか。それとも,コイル自身の重みや軸で生じる摩擦などを考慮しなければならないだろうか。

こんな基本的なことでさえ,ちょっと考えてぱっとわからない自分の能力につくづく嫌気がさす。

うーん,逆に考えるといいのかな。コイルを回して発電したらどれくらいの起電力が生じるのか,それを知れば回転数もわかるだろうか。

今度,電磁気学を教えている知り合いの先生に聞いてみよう。
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超音波を聴く?!

2014-10-16 17:33:07 | 工作・実習
この間,立命館大学で超音波を用いた狭い領域でのみ音が聞こえる装置が開発されたというニュースをみた。

それを知った時の第一印象は,

超音波じゃ聞こえないんじゃね?

という疑問だった。

詳しく調べる前に自分なりに考えてみたところ,次のようなアイデアに到達した。

超音波は通常の可聴音に比べて振動数が高く,波長が短い。そのため指向性がよく,音をあまり拡散させない。そのことがこの技術を開発したポイントらしい。

しかし,超音波とはヒトの可聴域の上限である20kHzよりも大きい振動数の音波を意味するそうなので,そのままでは音は聞こえない。

ここでラジオの電波の仕組みが思い起こされる。ヒトの声や音楽で用いられている音に比べてずっと振動数の高い電波を利用して音声を遠方に伝えている。そこで用いられているのは変調という技術である。それを超音波で実現すれば済むことではないだろうか。

さらに次のように考えを進めた。

二つの超音波スピーカーから少しだけ振動数の異なる音波を出したら,二つのスピーカーが向けられている狭い領域ではうなりが耳で聞き取れるのではないだろうか。

つまり,二つの超音波のうなりとして音声が再現されればいいのではないだろうか。

ここまで考えたら,できれば自分の手で実験して確かめたいところである。

しかし,二つの大きな技術的困難が僕を阻む。

一つは,そもそも超音波を発生させる装置を自作するのが難しそうなことである。以前,秋月通商のカタログで超音波実験キットのようなものがあることを知ったが,僕には敷居が高い。

もう一つは,変調をどうするか,である。上で述べたアイデアは周波数の差を利用するもので,音声信号を超音波の周波数の変動として伝える必要がある。それはつまりFMと呼ばれる変調の仕方であって,それをどう電子回路で実現すればよいのか皆目見当がつかない。


というわけで,自分で試してみるのは断念し,ネットを検索して答え合わせをすることにした。

まず立命館大学の公式ニュースサイトで簡単な概要を知る。西浦敬信教授自らの解説してくださっている動画へのリンクもあるので大変勉強になった。ただ,そこで一つ気になったのはキャリア波と側帯波という用語である。これらは確かAMの理論で出てくる用語ではなかったろうか。やや詳しい解説資料にも目を通したが,変調方式の名称は具体的に書かれていなかった。


「超音波スピーカー」というキーワードで見つかった Wikipedia の「パラメトリック・スピーカー」という項目には,大体僕が想像した通りのことが書かれていた。

ついでに秋月通商で販売されている超音波スピーカーのお値段を見てみると,あらビックリ,1個100円とお買い得!
通常のコーンスピーカーに比べれば小さいにもかかわらず同じ程度の値段なわけだから,やや割高なのだろうが,その程度なら大した投資ではない。

どうせなら僕の技術上の問題点をすべて解決してくれる,パラメトリック・スピーカー実験キットが便利なのだが,そちらは11,800円(税込)だそうだ。DC12Vで動かすそうなので,そのアダプタまで込みだと12,700円になる。うーむ・・・。この手の話に興味を持ってくれそうな人におねだりしてみようかなぁ。


超音波スピーカーを用いて限定された領域でのみ音が聞こえるようにする,という技術は僕が思いついたわけではなく,そういったキーワードからより詳しい動作原理を推測しただけである。しかしその際,正解に至ったのはラジオの通信方法と,もう一つ,波の重ね合わせを利用するという発想を知っていたことが大きい。波の重ね合わせをうまく利用した例としては,周囲の組織を傷つけることなく患部の細胞のみレーザーで死滅させる医療技術がある。それについては確か佐藤文隆・松下泰雄共著『波のしくみ』(講談社ブルーバックス)で学んだような気がする。記憶違いかもしれないが,確かこの本にそのことが紹介されていて,波の重ね合わせを利用するとは実にうまいことを考えたものだと強く印象に残ったのであった。


いつも思うことだが,からくりを知った後では簡単なことのように思えたとしても,最初にそれを思いつくことは至難の業である。それだからこそ,最初に思いついた人々に敬意を抱かずにはいられない。
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電気回路で気になっていること。

2014-06-26 23:59:11 | 工作・実習
抵抗、コイル、コンデンサで構成された線形回路に関して疑問に思っていることが二つあるのでそれらを記しておく。いずれも、本格的な回路理論の教科書に答えが載っていそうなものばかりである。

1. Kirchhoffの法則に基づいて、各素子を流れる電流についての連立方程式を立てたとき、それが必ずただ一つだけ解を持つことは理論的に保障されているのか。

もう少し具体的に述べれば次のようになる。

n 個の素子からなる回路において、定電圧源は全て与えられているとし、各素子に流れる電流を未知数とする n 個の独立な1次方程式を見出すアルゴリズムは確立されているのか。あるいは、方程式のシステマティックな構成法が知られているとして、その方法で必ず n 個の独立な1次方程式が得られることはいかにして証明されるのか。


2. 回路素子のあらゆる結合方法は、全て直列接続と並列接続の二種類の接続法の組合せに還元されるのか。

例えばブリッジ回路はそのままでは直列と並列の組合せとしては表せないように思われるが、回路の一部をΔY変換で書き換えれば直列接続と並列接続を組合せた等価な回路で表せる。このようにどんな回路もそれに等価な「直列・並列標準形」に直すことができるのだろうか。



疑問1は回路設計上、極めて重要な問題だと思われるので、間違いなく既に誰かが解決していることだろう。

また、疑問2はそれほど重要性は高くないと思われるが、そもそもΔY変換なる技法はあらゆる回路を直列と並列の組合せに書き換えるために開発されたものの可能性もあるので、こちらもとっくに解決済みではないかと思えてならない。

一応、自分なりに考えてみようとは思うのだが、きっと本格的なテキストに答えが載っているに違いないので、並行してそのような文献探しもするとしよう。
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電気回路を学ぶ意義。

2014-06-25 01:17:47 | 工作・実習
ふとしたことがきっかけで,本腰を入れて電気回路を学ぼうという意欲が増してきた。

火種は一年前からずっとくすぶっていたのだが,タイミングよく電気回路の教科書を人から借りることが出来たので,ここ一週間ほど持ち歩いてはことあるごとに眺めて楽しんでいる。

今日,ようやく回路の Δ-Y 変換の変換公式を自力で導くことができたので,一年来の宿題をようやく解決できて嬉しい限りである。といっても,喜んだのはほんの一瞬で,おそるおそる電気回路の教科書を見てみると,僕のやり方よりずっと自然でエレガントな導出法が述べられていたので,有頂天から一転,落胆してしまった。

その話はいずれ機会を改めて述べることにして,最近電気回路の教科書を見て感じたことを書き留めておく。

電気回路とは,抵抗,コイル,コンデンサの3種類の受動素子で構成された回路のことをいう。抵抗は電流を電位差に,あるいは電位差を電流に変換する素子だというのが,一年前から持ち続けている持論である。また,コンデンサは電圧と電荷に関する「電場担当」の素子であり,コイルは電流と磁場を担った「磁場担当」であるという風にとらえている。コンデンサとコイルの振る舞いは Maxwell の方程式系を基礎に理解できるが,抵抗は電位差と電流を結びつける役割を果たしており,それは Maxwell の方程式系から外れて Ohm の法則を体現している。そしてこれらは Kirchhoff の法則という一つの回路解析の基本ツールとして統合されるわけである。

全くの余談であるが,Maxwell の方程式系からわかることは,電場があると電荷は加速されて電流が増大するということである。もちろん,電荷が加速度運動すると電磁場が変動し,その変動が電磁波となって放射されるため,エネルギーが減少して多少は減速するだろうが,とにかく放っておけば速さは増大する一方であろう。ところが Ohm の法則の教えるところは,加速は無制限ではなく,むしろ何かの妨害によって加速度は打消され,電流,つまりは電荷の移動速度(に相当するもの)は一定に保たれるわけである。

電荷の移動を妨げるのは抵抗内の原子である。電荷が電場の作用で加速されて獲得するはずだった運動エネルギーの増加分が何に吸い取られるかと言えば,電荷を担っている電子がぶつかる相手の原子の振動である。それが Jourle 熱に他ならない,という見方ができるだろう。

こうして,電気回路を学ぶと必然的にエネルギーやら熱やらと付き合う羽目になる。

そもそも電気回路は Maxwell の方程式系という微分方程式に基礎をおくわけだから,微分積分や微分方程式の知識が必須である。

また,複素インピーダンスやリアクタンスという概念を導入することで交流回路の解析が極めて容易になるわけだが,その際,ベクトルや複素数の知識が必要となる。

さらには,これらの受動素子は抵抗のみならずコイルやコンデンサにまで適用される「拡張された」 Ohm の法則に従うと考えて回路に流れる電流に関する方程式系が導かれるが,それは連立1次方程式である。したがって線形代数も必要である。

もっと言えば,正弦波以外の交流を取り扱う際に有効な Fourier 級数も顔を出す。

というわけで,回路理論をきちんと学ぶためには高校の新旧の学習指導要領で取り扱われている数学のほぼすべての知識を総動員しなければならない。場合の数と確率,集合と論理,そして不等式や整数,整式の理論は使う機会がないが。

こう考えると,大学に入ってまた微分積分や行列を習うのは電気電子系の学生にとっては必然であるように思われるのである。ただ,それらが専門科目にどう使われるのかをちゃんと見据えた取扱いをするべきである。


さて,電気電子系以外の分野の学生,特に物理学を専攻する学生にも電気回路を学ぶことを強く勧めたい。例えば複素数を用いた交流回路の取り扱いに習熟していれば,量子力学の波動関数の取り扱いもずいぶん楽になることと思う。特にフェーザ表示と呼ばれる,位相差を含めた電圧や電流の表示などからは学ぶことが多いのではないだろうか。また,線形回路の取り扱いで鍵となるのは重ね合わせの原理であるが,これはそっくりそのまま量子力学でも基本的な原理として重宝されている。思えば,この重ね合わせの原理を量子力学の重要な特性として前面に押し出したのは,他ならぬ電気工学科出身の Dirac ではなかったろうか。

また,システム理論や制御理論,通信理論でよく出てきそうな理論のひな形は2端子対回路ではないかとも思われる。そもそもシステムの理論は回路理論から派生しただろうから,回路理論を学ぶ意義は明らかであろう。

かくいう僕は学部生の頃に電気回路の授業を受講しようとしたことがあるが,授業で紹介された「鳳―テブナンの定理」という定理の名称だけが記憶に残っているだけで,肝心の定理の内容や他の理論は全く理解せずに挫折してしまった。若かりし頃にできる限りマスターしておけばよかったという気もするが,今こうして自発的に学ぶ気になって楽しみが一つ増えたことを思えば,昔にさぼってしまったこともあながち悪いともいえまい。


などと書くとさぞかし今真面目に一所懸命電気回路について勉強しているのだろうと思われるかもしれないが,恥ずかしながら理解できる事柄は未だにほんのわずかでしかない。できれば標準的な教科書を一冊,じっくりと読み解き,そこに書かれた内容を確実にマスターしたいものだが,2端子対回路や三相交流という,教科書の最後の方で書かれている単元は,正直,理解できそうな気がしない・・・。

とりあえず,インピーダンスやリアクタンスを使いこなせる程度を目標に,もう少し粘ろうとは思っている。
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超簡易モールス信号練習器。

2014-05-20 00:06:27 | 工作・実習
圧電ブザーにプッシュスイッチ(タクトスイッチ)をつないだだけなんだけどね。



gk氏にモールス信号の話を持ちかけられたのがそもそものきっかけ。ググるといろいろ参考になるサイトがヒットしていた。一番印象に残ったのは、たとえば

math



◼︎◼︎◼︎◻︎◼︎◼︎◼︎◻︎◻︎◻︎◼︎◻︎◼︎◼︎◼︎◻︎◻︎◻︎◼︎◼︎◼︎◻︎◻︎◻︎◼︎◻︎◼︎

のように表記してくれているサイトであった。

トは一拍、
ツーは三拍、
一文字を表す符号の中ではトやツーの間は一拍おく、
文字と文字の間は三拍おく、
単語の間は七拍おく、

といった取り決めらしい。

CWを目指すのも悪くないな。
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雷を聴く。

2013-08-12 23:09:28 | 工作・実習
高知県四万十市でついに史上最高の最高気温41℃をマークしたそうだ。

東京は最低気温が30℃以上の日が続いた。つまり,夜も30℃の超熱帯夜が続いたということである。

そんなヤバい天気が全国的に続く中,昨日と今日は雷を伴う夕立が降った。

今日は雷雨の時刻に家にいたので,ゲルマラジオを組み立てて雷を聴くことにした。

ゴロゴロという雷鳴を聴こうというのではない。雷の放電によって生じる電磁波をラジオでノイズとして聞こうというのである。

雷雲がちょうど近所を通過していると思しき頃,雷光が「ビカビカ,ビカッ」と光ると,それと同時にセラミックイヤホンから「ボリボリ,ボリッ」と聞こえた。ラジオのノイズはオンタイムで雷を聴いていることになる。それに比べ,雷鳴は少し遅れてゴロゴロと聞こえてくる。

選局用のバリコンのつまみをどこに合わせてもガリガリ聞こえるので,同調回路はほとんど意味がない。かといって,電灯線アンテナを外してしまうとガリガリ音が聞こえてこない。あれ,アンテナ線を直接セラミックイヤホンに接続しても音が聞こえたんだったか,忘れてしまった。同調回路はほとんど意味がないわけだし,増幅回路を通すわけでもないので,同調回路と検波回路なしで,アンテナをセラミックイヤホンにつなぐだけでクリック音が聞こえるだろうと思うのだが,結果を忘れてしまったのは痛い。次の機会には試した結果を実験ノートにちゃんと記録しておこう。
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目撃情報。

2013-07-16 18:28:14 | 工作・実習
二ヵ月ほど前まで,週末は聖地秋葉原のパーツ屋さんをうろついていた。

買い物姿が目撃されていることは知っていたが,まさかアホみたいに大量のパーツを大人買いしている姿をレジでじっくりと観察されていたとは・・・。

いや,気づいていた,気づいていたんだ・・・。一番最初にそこで出会ったときから・・・。パーツを探しているときに声をかけてくれて,奥に取りに行ってくれたの,覚えているよ・・・。

あれは,そう,低入出力間電位差3端子レギュレータを探していたときだっけな・・・。結局,低入出力間電位差ってどういう意味なのかわからずじまいで,まだ使っていないけれども・・・。あのとき,あなたはお店の先輩に「低入出力間電位差ってどういう意味ですか」って,僕の心を見透かしたように質問していたっけ・・・。もし理解していたらいつか教えて下さいね。

1.5V乾電池4本の6Vを,ディジタルICで標準の 5V に落とす低電圧源を作りたくて,お店のホームページのカタログを詳しく調べていたときに見つけたんです。普通の3端子レギュレータは入出力間の電位差が2V以上ないと正常に動かないらしく,6V-5V間の1Vではまずいんですよね。そこで目をつけたんですが,そういう理解でいいんでしょうか。だめなら,シリコンダイオードを直列つなぎしてなんとかするしかないでしょうか。それとも,専用の電源アダプタを買ったり,ニッケル充電池に鞍替えするというのが一番現実的でしょうか。USBでもいいんでしょうけどね・・・。

もうひとつ印象に残っているのは,これも結局使い方がわからずじまいですが,ポリスイッチを取りに行ってくれたことですね・・・。

トランジスタ,FET,ダイオード各種,オペアンプLM386やタイマIC555,そしてサイリスタなどの気になる半導体はあらかた買いました。超高輝度LEDもたくさん買いました。

アキシャルリードタイプのインダクタは全種類コンプリートしましたし,積層セラミックコンデンサはほとんどの値をそろえました。

ブレッドボードもアホみたいにたくさん買いました。

そう,欲しいものはあらかた手に入れてしまったんです。ちゃんとレシートを合計していないけど,10万円を超える買い物をしたんじゃないでしょうかね・・・。

もう,かなり満足しています。さみしいとは思いますが,当分,顔を出すことはないでしょう。

あ,あと一つだけ,近いうちに買いに行こうと思っているものがありました。PIC 関連商品です。

レジはいつも混んでいるので話し込む感じではないし,他人だったらまずいなという躊躇もあって声をかけませんでしたが,他意はありません。

いやー,お店で,ある客に「センセーだ」と言われた気がしたという勘違いはあったけど,レジでいっつも「あ,またセンセー来た(笑)。またレシートなげーよ。」と思われていたかもしれないとは・・・。


面白いね,うん。そして嬉しいです。やっぱりそういうところにちゃんといるんですね,皆さんは。


ここ一ヵ月ほどは実験から遠ざかっていましたが,ネタはかなり溜まっています。論理ゲートをディスクリートで組む DTL ロジックボードは,ちょうど一ヵ月ほど前に完成しましたし。買いためたアキシャルリード・インダクタを2つ並列にしたブロッキング発振回路で1.5Vで白色 LED を光らせる昇圧回路の実験とか。買ったパーツを少しずつ使っている様子を,またぜひブログで報告したいです。
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