担当授業のこととか,なんかそういった話題。

主に自分の身の回りのことと担当講義に関する話題。時々,寒いギャグ。

夏だな。

2008-04-30 17:45:24 | Weblog
ある部屋の温度は28度に達した。

夏だな,こりゃ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

<読書感想文08011>「指数・対数のはなし」

2008-04-24 20:46:51 | 
森毅(つよし),指数・対数のはなし 異世界数学への旅案内 [新装版],東京図書,2007(第2版).


昔から僕は森毅さんのファンなのだが,著書を読んで書かれていることをきっちり理解出来たと思ったことはほとんどない。

そんなきっちり理解しようとせんで,エエカゲンでいい,と言われてしまいそうだが,肩の凝らない独特の「森毅節」で書かれた文章には,とても深遠な真理が潜んでいそうで,それが僕には量りかねて困惑しているのである。文章は決して難解ではないようなのだが,どうもわかった気がしない。

けれども,そんな気持ち悪さを解消すべく,しばらく経つと,また同じ本を読み返したりして,読むたびにどうやら少しずつでも内容の理解が深まっているように感じている。

森毅さんの著作からはたくさんのことを学びとっているつもりで,名詞としての「微分」を強調したりと,授業で扱う題材の多くは,それらの著作に負っている。
ただし,僕自身,重要なアイデアを消化し切れていないために,説明の仕方が不適切なのではないかといつも不安に感じている。
それでも,それらの著作で学んだ面白い視点をできるかぎり皆さんに伝えたいのである。

さて,今回読んだこの本は,本屋で見つけた時に迷わず買った。
授業で指数関数や対数関数について,少しでもわかりやすく教えるためのヒントが含まれているに違いないからである。

副題の通り,まさしく指数国,対数国とでも呼ぶべき異世界への旅の案内書である。
指数国や対数国の人々(?)の持っている「指数感覚」,「対数感覚」のイメージを描くのに筆が費やされている。
そこでは,普通のガイドブックである微積分の教科書では取り上げられていないような,「微分公式の裏街道」などという,ちょっとイカガワシイ臭いが漂うスポットも紹介されている。

「近似の概念は小数を扱うことで身に付く」,「小数のすぐ隣に対数の世界が広がっている」といった類の主張は,まさに目からウロコであった。

「手作り対数表」という章は,おおざっぱに2や3の常用対数(10を底とする対数)のあたりをつけようという話である。これは以前に森さんの別の著書で学んだような気がする。1 から 9 までの整数の常用対数の値の大雑把な見当をつけるという話は,例えば昨年度の数学I演習の問題として取り上げたこともある。
しかし今回しっかりと理解した(つもりの)話題は,円を用いた対数の捉え方である。おそらくこれは後半の複素関数としての指数関数の話にもどことなく通ずる考え方として導入されているのだと思うが,実は以前に『微積分の意味』という別の著書でも出会ったはずの考え方であった。今その本をパラパラとめくってみると,今回読んだ内容のダイジェストが『微積分の意味』に含まれている。どうやら忘れてしまっているが,それはその本を読んだ時に内容があまりよく分からなかったために印象に残らなかったからだろう。

その昔,電卓が普及するまでは,計算尺と呼ばれる器具が技術者の大事な計算ツールだった。
「手作り対数表」の章には,円を用いた計算尺のアイデアが記されており,脚注に実際に円形計算尺が商品化されていると書かれており,販売会社のURLまで紹介されていた。
そのサイトを見る前に,自分なりに円形計算尺を考案してみたのだが,さっきそのサイトを見てみたら,写真を見る限り,ほぼ想像通りの機構のようだった。もちろん,僕が考えていたのよりももっと高性能そうなカッコいいもので,値段が千円(と税)だというのがお手ごろでよい。

ちなみに,脚注やコラムなどは東京図書編集部(のどなたか)が作成されたものだそうで,本文を補足する人物紹介やサイトの紹介,グラフなどがあり,本書をいっそう楽しいものにするための工夫が凝らされていて好感が持てる。

ただ,ちょくちょく誤植があるのが気になるが,誤植探しも読書の醍醐味かな,と気付いたので,よしとしよう。

いろいろと発想の転換を楽しめる本である。
特に印象に残ったのは,「頭からかける筆算」。
僕が今までに知っていたのは,1の位を右端にそろえて,1の位から順に数字を掛けていく筆算の仕方だったし,無限に続く小数同士の掛け算をどう計算するのかはやったこともなかった。だが,霞の向こうに消えてしまう小数の尻尾は気にしないで,はっきり見えている先頭の数字から掛け算をしていくというのは新鮮だった。

これと同様に,野崎昭弘氏の『πの話』でついこの間知った,「昇べきの順に並べた割り算の筆算の仕方」も新鮮だったが,これもさりげなく紹介されている。
同じ計算が,並行して読み進めている結城浩氏の『数学ガール』にも出てくるので,ここ数週間の間に出会った三冊の本で三回も学んだことになる。
実は,普通の数の割り算で小数点以下の計算を続けるのと同じことを整式の割り算でやってみたら,その結果は一体何を意味するのだろうかとここ数年疑問に思っていたところだった。
そういう風に関心のある話題なので,強く印象に残るわけである。

他には,100 や 1000 の 0 の個数を「ケタ」ならぬ「ゲタ」と呼ぼう,という提案には脱帽した。

後半は複素数を導入して,指数関数と三角関数の間に密接な関連があることがわかりやすく解説されている。ここらの内容は,現行のカリキュラムでは皆さんは「解析学II」(2年後期選択)できちんと教わることになる。

後は,印象に残った文章をいくつか引用しておこう。いずれも味わい深いものばかりである。

・「指数と対数で,国際化を学ぼう。」(p.74) 国際レートは自然対数の底だそうだ。
・「歴史年表というのは,現代に影響する事件の量ではかるので,現代に近いほど,10年の寸法が長くなる。こうした意味では歴史の時間は均質に流れていない。まして,共通の尺度である人間の生のない時代を考えるとなると,これは対数直線が自然なのである。」(p.80) これは特に感銘を受けた歴史観である。
・「オモリムシ」というアイデア。(p.156) これはなかなかかわいい。これも僕にとっては発想の転換だった。
・発振回路(LCR回路)のカラクリのイメージ。(p.161) インダクタンスが慣性,抵抗が粘性抵抗,キャパシタンスがばねの伸びに対応するのは知っていたが,コンデンサが弾性を担う,という表現はなんだか新鮮に響いた。
・「学校で教わるときの悪いことのひとつは目の前に仕事がありすぎて,すぎゆく風景に目をとめるゆとりの持ちにくいことだ。」 (p.165) 最終章の言葉のひとつ。最終章には他にも,僕も教師の端くれとして真剣に考えなければならない課題がいろいろ挙げられている。

付録に銀林浩氏による,小数を世に広めたシモン・ステヴィンの著作の邦訳があるが,これも非常に興味深い読み物である。
そのまえがきの翻訳で気に入った一文がこれ。
天文学者,測量家,織物計量士,検量官,造幣官,重量測定官,およびすべての商人に,シモン・ステヴィンは挨拶を送る。

想定した読者対象に向けた著者の挨拶である。「誰々は挨拶を送る。」なんと格好いい響き!
僕もいつか,前書きにそんな文句を載せた本を書いてみたいものである。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コミュニケーション力と図書館の本。

2008-04-24 19:23:12 | Weblog
システム棟の階段に,コミュニケーション力を高める講座のポスターがあった。

皆さんの多くは学部で卒業,もしくは大学院に進学しても企業に就職するのだと思うが,最近の企業は新卒が即戦力として役に立つとは端から考えておらず,専門知識よりも同僚や上司,取引先などとちゃんとした人間関係を築ける「コミュニケーション能力」を重視する傾向がある。

このことは,就職活動に専念するサークルの先輩に聞いたり,いろんな機会に耳にすると思うが,「ちゃんとした人間関係」とはどんなものか,肌で良く分かっていない人(頭でわかっているだけではあまり意味がない)は申し込むとよいと思う。

どうやら,初対面の人とどう接したらよいのかとか,社交面に関するいい体験を出来るようである。
わざわざ大学がいろいろな人たちとの出会いの場を設定してくれているので,これを利用しない手はない。


また,学バスの中で「図書ツアー」みたいな企画のポスターも見かけた。
街の本屋に繰り出して,気に入った本をひとり15冊まで図書館に買ってもらえるというもの。
もちろん買った本は図書館に置かれて共有財産となるわけだが,自分の好みで本を選べるというのだから,これもぜひとも積極的に利用してもらいたいものである。

ただ,大宮キャンパスの図書館は改修中なので,参加者定員100名が各々15冊選んだとして,新規購入した1500冊をどこに置くつもりなのかは,ちょっと謎なのだが。


今の僕が皆さんのような学生だったら,絶対申し込みたいナイスな企画である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

経験値。

2008-04-22 22:31:40 | Weblog
5限の授業の時,ついポロリと口にした構想。

それは,「内積マスター」や「外積マスター」といった,検定試験に合格することによって得られる称号を集めきったら単位が認定されるという制度。

実質的に一発試験のみで成績が決まり,しかも習得事項に偏りがあっても合計点が合格点以上であれば合格認定が下ってしまうという,現行の成績評価システムが抱える問題点をクリアすることが出来る,きわめて魅力的な構想である。

数検では「経験値」という制度が採用されている。それに刺激を受けて経験値制度の導入を検討していた(あまり真面目に考えていたわけではないけど)が,もうすこし具体的な構想段階に入ったようだ。

検定試験直前の勉強で「マスター」の称号を得てしまった場合,実際にはあまり実力が身についていないおそれがある。そこで,期末試験に総合試験という性格を持たせて,それに合格したら晴れて「解析学I修了」と認定されるようにする,というのが確実だろう。

とはいっても,今学期はもう始まってしまったので,今から実施するわけにはいかない。実施可能な形態になるまで構想をもっと練る必要もある。

そのうち忘れてしまうといけないので,ここに記録しておく。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

更新情報。

2008-04-17 21:52:18 | Weblog
「数学I・数学I演習」と「解析学I」の演習問題と解説等を掲載しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もじりあーの。

2008-04-17 21:31:20 | Weblog
ノンストップバス。←ノンステップバス。

バリアフリーどころか,バリアの塊り。乗れた試しがない。てか,それ以前に危ない。
そもそも,バスの定義に反している疑いがある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コメントの投稿の仕方。

2008-04-17 00:35:51 | Weblog
そういえば,これまで投稿されたコメントに返事をするばかりで,どうやって新規にコメントを投稿するのかよく知りませんでした。

今回初めて理解したのでお知らせします。

コメントを書きたい記事の下に書かれた「コメント」のカッコ内の数字をクリックすると,コメント投稿用のフォームがポップアップウィンドウに表示されます。
そのフォームを利用してコメントを投稿してください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メモを取ること。

2008-04-16 00:09:11 | Weblog
認知心理学でよく耳にする用語の一つに「マジックナンバー7」がある。
人間が一度に記憶できることは7つくらいが限度だという。

その限界は,外部記憶装置としての「メモ」を利用することで簡単に破ることが出来る。

重要な情報を耳にしたら,すぐさまメモを取る。
大事な話し合いの場では,話を聞きながらメモを取る。

こうしたことは,会社で働く時に必要になる習慣なので,今のうちに身に付けてしまおう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

振り返りノートの取り方。

2008-04-15 19:09:25 | 学習法
自分が何を勉強したかを記録に残すため,振り返りノートを書く時間を授業中に設けることにした。
落ち着いて授業内容を振り返ってもらうために10分間とることにした。

講義を受けて頭の中に貯め込んだ知識をすぐに振り返って整理するために書き出すことは,きっと皆さんにとって学習内容の定着に良い効果をもたらしてくれることと思う。

道の出発点と終着点をとらえ,自分が今道中のどのあたりにいるのか,という自分の学習状況をきちんと認識すれば,闇の中で手を引っ張られてあちこち連れまわされるのに比べて,ずっと安心して前に進んでいけるし,立ち止まって他の道を模索するべく,あたりを見回すことも出来る。

振り返り日誌をつけていけば,自分の歩いてきた道がよく見えるし,課題やその取り組み方もはっきりしてくるだろう。

それに,授業内で使われている専門用語の使い方も少しずつわかってくるかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

食べてみた。

2008-04-15 19:00:41 | Weblog
メガプレート,いってみました。

具にかかっているソースがカレーだとは知らなかった。

昨日スパイシーインドカレーを食べたんだけど・・・。

おかげで,2時限連続授業だったが,あまりお腹が空いていない。

半分食べたところでくじけそうになったけどね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする