フリーの数式処理ソフト Maxima は微分積分の勉強に大変便利である。
Wikipedia の Maxima の解説ページに本家のサイトや,日本語のマニュアルなどへのリンクがある。
Wikibooks にも簡単な解説がある。
例によって
source forge のダウンロードサイトに行き,Maxima-Windows と書かれた項目をクリックする。
最新のバージョンのEXEファイル(2009年8月20日現在では5.19.1)をダウンロードし,実行すれば自動でインストールされる。
僕はXMaximaやスペイン語などの言語パックはインストールから外したが,よくわからなければ全部インストールしておけばよい。
ショートカットをデスクトップに作成してくれるので,自分でやることは何もない。
ヘルプファイルもなんの設定も無しに見られた。
試しに起動してみよう。
integrate(1/sqrt(x^2-1),x)
と入力して,Ctrlキーを押しながらEnterキーを押す。
そうすると積分結果が表示される。
計算結果はちょっと修正が必要だが,実用上はほとんど差し支えないだろう。
定積分は
integrate(x*sqrt(4*x^2+1),x,0,sqrt(2))
のように入力する。x について 0 から √2 まで積分するという意味である。
integrate(1/(1+x^2),x,1,inf)
とすれば無限積分も計算させられる。
次に,1/√(1-x) の6次のMaclaurin展開
taylor(1/sqrt(1-x),x,0,6)
と,1/√(1-x^2) の12次のMaclaurin展開
taylor(1/sqrt(1-x^2),x,0,12)
を表示させ,係数を比較してみよう。
剰余項は表示してくれないので注意が必要である。
1/√(1-x^2) の12次のMaclaurin展開を [0,1/2] で積分して円周率の近似値を求めるという「数学I」のレポート課題を Maxima にやらせるのは皆さんの課題としよう。