ヴァイオリンとフルートのRio

ヴァイオリンとフルートに取り組んでいます。

ヴァイオリンで不思議に思うこと(8)

2011年02月28日 05時12分25秒 | ヴァイオリン
 ヴァイオリンの形状はとても不思議です。胴や駒の形状、f字孔も独特です。これらは弓を使って弾く事に由来するものだそうです。

 最も不思議なものはスクロール(渦巻き)で、音色に影響を与えることが無い部分と言われているにもかかわらず、手間をかけて作られています。

 スクロールが無かったらどうなのでしょうか。日本の三味線にはスクロールは無く、海老尾という部分になっています。この海老尾は先端がとても欠け易いのだそうです。ヴァイオリンの場合、水平に置く際には裏板の膨らみとスクロールの裏側がテーブルなどの水平面に接しますので、置くだけで欠けることは無さそうです。従って、先端にヴォリュームを持たせると共に丸みを帯びさせて欠けを防ぐ目的がありそうです。

 それなら、わざわざ渦巻き形状にする必要は無さそうで、現に動物や鳥の頭の形状のものや様々な形状の異形ヴァイオリンもあるようです。

 一方、ルネサンスやロココの家具には、猫足や渦巻きの彫刻を有するものがあるそうで、家具にヒントを得た可能性もありそうです。家具の製作とヴァイオリンの製作は似通った分野ですから、二つの分野間での兼業や転業もあったと聞きます。こんなところがスクロールの起源かも知れません。

 ヴァイオリンの胴は複雑な曲線形状を有していますから、デザイン的な統一感の点で、渦巻きがあるとマッチすると考えられたのかも知れませんね。

 なお、スクロールの製作目的ではないかもしれませんが、この部分を利用すれば、ヴァイオリンを安定に吊り下げることが出来て、塗装の際の乾燥や、製品の一時保管などに便利でもあります。

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