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ヴァイオリンとフルートのRio

ヴァイオリンとフルートに取り組んでいます。

古いヴァイオリンは良いか

2010年12月27日 09時40分09秒 | ヴァイオリン
 古いヴァイオリンが良いと言われます。木材のほとんどを占めるセルロースの経年的な結晶化のためだそうです。ただし、1年や2年の話ではなく、少なくとも100年以上の歳月が必要とのこと。結晶化するとなぜ良いのかですが、多分、剛体に近づくので、弦から駒を経由して伝わる振動によく追随して鳴るのでしょう。

 どんなヴァイオリンも、木製である限り経年変化による結晶化は起こりますが、初心者用ヴァイオリンは経年的に良い楽器になることは無いと言われます。作りの良いものであることが、古くて良いヴァイオリンの条件だからだそうです。

 それなら、作りが良くて新しい楽器、いわゆる新作(コンテンポラリー)は、経年変化の効果を有する楽器と比べてどう違うのでしょうか。

 何度か引用させて頂きましたが、ナツメ社の「CDでわかる ヴァイオリンの名器と名曲」という本では、ストラディヴァリウス(1667)、モダンのマリオ・ガッダ(1971)、コンテンポラリーのフォルマッジア・ヴィットリオ(1992)の弾き比べを、付録のCDで聞けるようになっています。

 因みに、マリオ・ガッダはよく知られた作家で、楽器は300万円以上、年代的に経年変化は期待できません。フォルマッジア・ヴィットリオはイタリアの製作者で、楽器の値段は160万円くらいだったと記憶していますから、恐らく中堅どころでしょう。

 CDを実際に聞いてみると分かりますが、弾く人がうまい(漆原啓子さん)せいか、いずれの楽器でも良い音が出ます。音色の違いは多少あるのですが、その差は僅かであり、いずれが良いか悪いか、いずれが古い楽器の音なのか、を聞き分けるのは困難です。CDを介し、しかも家庭の装置で聞いているせいもありますけれど。

 種々の楽器を手にしたことがあり、腕も耳も優れた人でないと、判定は難しそうですね。大ざっぱに言って、この3台の楽器、CDで聞く限りは違いは思ったより軽微と思います。

 ヴァイオリンを買う場合、実はあまり年代を気にしなくてもよいのかも知れませんね。

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