よもやま解体新書

山下和也の制作、見聞記. 北へ西へ南へ。

あるき、あるいて

2009-12-15 20:29:06 | Weblog
安土の考古博物館で琵琶湖文化館が過去に携わって来た文化財修理の展覧会が開かれていた。
本格的な修理から応急修理まで、陳列された作品のキャプションには作品解説の後、簡略にどのような処置をおこなったかが説明されていた。
なかなか面白い企画でシンポジウムもあり、指定文化財の修理報告や滋賀の文化財に係わる行政や博物館などの諸分野からの発表があり、面白い内容だった。
両界曼陀羅(版本を元に絹で制作)を制作している大学の後輩から連絡があり、制作中の作品を見る。何かアドバイスをと言われ、猪木風にアドバイスした。

「迷わず行けよ。行けばわかるさ!」

とても勇気付けられたとのことで、猪木はなんかスゴイと思うのでした。

壊れた眼鏡を新調し、出来上がった眼鏡をご満悦。
近くで開催中の表展(京表具の展覧会)も見る。
数寄和 大津でお会いした中原さんの作品もあった。
帰りに禅林寺 永観堂へ。紅葉は盛りを少し過ぎたが、見返り阿弥陀と二十五菩薩来迎図が見たくて立ち寄る。
小品の漆下地の扉絵や絹本など、なかなか良かった。ただ、永観堂の建造物の復元彩色には若干複雑な気持ちになり、数枚の紅葉狩りをして帰宅した。

次週には母校で韓国の通渡寺壁画模写事業のシンポジウムがあった。日本、韓国、台湾でそれぞれ復元、現状、古色復元の模写を数年かけて行い、その成果報告の展覧会とシンポジウムだった。
韓国も台湾も共に学生時代からの友人で、久々の再会となった。
模写も発表も韓国は充実度が高く、また朝鮮王朝の仏画のながれをとてもわかりやすく丁寧に解説いただき、とても勉強になった。
午後のディスカッションも興味深かったが用事で帰宅。聴衆には模写や修理関係者が多数参加されていた。
同、博物館ではインドミニアチュールとその大正時代の木版画展があり、畠中光享氏と西真氏のコレクションが展示。良いものがたくさん見れた。

修理、表具、模写、復元、古画となんだか濃い内容だった。
束の間の年末に向けての大掃除が、とても穏やかな時間に思えたのが不思議。

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