物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

またまたLevi-Civita記号にとりつかれて

2021-12-18 11:38:46 | 物理学
またまたLevi-Civita記号にとりつかれている。

これは『ゲージ理論』II(講談社)という訳本の中にかなり詳しい説明があるので、それをエッセイに書き留めておきたいと思ったからである。

弱い相互作用のニュトリノと電子衝突でニュトリノとミュオンが発生するという素過程のツリーの行列要素の計算から出てくる4次元のLevi-Civita記号を説明する演習問題がこの本に出ており、その解答は元の英語の本には載っていないのだが、訳者の藤井昭彦(上智大学名誉教授)さんが解答を詳しくつけてある。藤井さん、ありがとう、です。

この人はなかなか英語の達者な人であるというのが、私の印象だが、それだけではなく、私の研究との小さな接点もあった。

いつだったか、国内であった国際会議で出会って、藤井さんとしばらく話をしたことがあったのは同じプロセスを計算したことがあったからである。もちろん、私の計算の方が後からの計算である。

ところが、数値計算の結果が彼の出した結果と合わないので、困った。これは最終的には計算をする準拠系の問題であることが分かり、そこを修正したら、藤井さんの計算と特別な場合に一致することが分かって研究論文を書くことができた。

そのことをお話したら、「尋ねてくれたらよかったのに」とそのときに言われた。研究論文の著者に計算の詳細を尋ねるなどという発想が私には持てなかったのが悔しい。

これは別の、私の学位論文の研究をしていたとき、ある論文の計算をチェックしたが、一部の式が私の計算結果と一致しないので、自分の計算はこうだが、あなた方の計算はどうなっているのかと尋ねたことがあった。

それは、すべて論文のプレプリントに書いたときのミスプリントであるとの返事をもらって、こちらが脱力してしまった。

こちらは一人で計算しているのに、相手は数人のグループ研究であったのに。

Lieber huete aktiv als morgen radioaktiv

2021-12-17 11:47:44 | 本と雑誌
Lieber  aktiv als morgen radioaktivは緑の党に所属していた、平和活動家Petra Kellyのモットーだったという。

訳すれば、「明日放射能に侵されるよりは今日活動しよう」とでもなろうか。

この手の文句で有名なのはバートランド・ラッセルの言葉

 Lieber rot als tot (死ぬよりは共産主義者になろう)

というのがあった(注)。バートランド・ラッセルはドイツ人ではないから英語でこれにあたる文句を言ったに違いないが。それがドイツ語に訳されのであろう。

(注)上のドイツ文で・・・rot ・・・totと脚韻がふまれているし、前のドイツ文では・・・akitiv ・・・radioakitivとやはり脚韻がふまれている。

lieberというドイツ語はgern(喜んで)というドイツ語の形容詞の比較級である。これはgern, lieber, liebstenと変化する。形容詞とか副詞の不規則変化である。

こういう不規則の変化をする形容詞(副詞)はあまり多くはないが、それでもいくつかある。

多いというviel, mehr, meistと変化するものがある。英語だったら、many (much), more, mostにあたるだろう。

英語でもgood, better,bestと不規則な変化をする形容詞があるが、これと対応したドイツ語はgut, besser, bestenである。もっとも述語的に使うときには最上級ではam bestenという風に使う。

フランス語のレシピ

2021-12-17 11:11:50 | 本と雑誌
12月25日に行う予定の雑談会恒例の年一回の懇親会で、クスクス料理を作ろうかと考えて、いつだったか子どもがフランスからお土産に買って帰ってくれたフランス料理のレシピ本のクスクス料理のところを読もうとした。

ところが何十年もフランス語を学んできたのにわかるフランス語はeplucher皮をむくという語しかなかった。

要するに料理語をあまり知らないという事実がわかった次第であった。それにしても今度の懇親会にはciderをどこかで手に入れて、みんなに飲ませたいと思っている。さて、ノルマンディー産のシードル(リンゴ酒)を売っているところは松山のどこかにあるのだろうか。


インターネットのドイツ文は

2021-12-17 11:04:20 | 本と雑誌
インターネットのドイツ文は私にはなかなか読めないと思っていたが、サイトによっては私に読めるドイツ文もあるとはじめて知った。

もちろん知っている単語だけではないが、およそ類推で読めるサイトもある。
これは昨日のインターネットサーフィンのおかげである。

私の参加しているドイツ語のクラスはちょっと難しいので、Spiegel onlineのように知らない単語の多い文章を読まされることが多い。しかし、そういうドイツのサイトばかりではないことを知った。

ドイツ文をなかなか読めないと思って自信をなくしていたが、それほど落ち込むこともないことが分かって、少しうれしかった。



昨夜のNHKのEテレ「旅するためのイタリア語」から

2021-12-16 16:58:08 | 本と雑誌
12月15日のイタリア語の講座から。

 Quando apre ? いつ開くの?
    Fra un' ora.    1時間後に
    Fra due ore.    2時間後に
    Fra dieci minuti.  10分後に
    Fra mezz'o ora.   30 分後に
    Fra trenta minuti.  30 分後に
   Quando chiude ?  いつ閉まるの?
   Quando parte ?        いつ出発するの/
   Quando esce ?

ニュートンの業績

2021-12-16 12:37:21 | 物理学
数学史の本の悪口を書いたばかりであるが、その数学史の本で最近知ったニュートンの業績は

 1. 二項定理の発見
 2. 微積分の発見
 3. 重力の発見
 4. 光のスペクトラムの研究
 
だという。重力の発見の経緯は『プリンキピア』に書いてあるのだろうが、これをラテン語から日本語に訳した河辺六男さんとは面識があった。

もっともこの本は私などの読むことのできる本だとは思わないし、読めたとしても縦書きの本であるから、その利用価値はぐっと下がる。

横書きの本にすべきだと思うが、そうしたところで本当に読んでくれる人がいるのかどうかはわからない。

この河辺訳の『プリンキピア』を購入して持ってはいるのだが。


二項定理の発見

2021-12-16 12:27:07 | 数学
「二項定理の発見」とでもいうべきエッセイを書けたらいいのだがと思っている。

ところが、数学史の本には一般の二項定理の導出についての話はあまり詳しく書いていない。

これは二項定理の指数が整数ではない、分数指数のときにも成り立つということを、ニュートンが発見したということが数学史の本に出ていたからである。

具体的にどうしたのかを志賀浩二さんの『無限のなかの数学』(岩波新書)に書いてあるのかと見てみたのだが、そこには書かかれてはいなかった。

「数学史の書籍はあまり役に立たない本ばかりだなあ」という感想を今はもっている。




Levi-Civita記号の積

2021-12-15 11:19:56 | 物理学
二つのLevi-Civita記号の積について「数学・物理通信」11巻7号で昔書いたエッセイの改訂版を掲載した。

二つのLevi-Civita記号の積ついてはいくつかのところで書いて来たのだが、それを簡単にまとめておいた方がいいのではないかと思い出した。

それで、今回のエッセイにも参考文献にあげた藤井昭彦さんの本を見てみたら、私が昨夜寝ながら思いついたと思ったことが書いてあった。

これを急いで書いておいた方がいいのではないかと思えてきた。それで、まだ決めているわけではないが、この藤井さんの訳した本の演習問題の解はたぶん藤井さんがつけたものであり、これを紹介したエッセイを急いでつくったほうがいいのではないかと思っている。

実際にどうするかはまだわからないが、発行を少し遅らせるかどうするか考え中である。

日曜夜のサイエンスゼロを見たら

2021-12-14 14:13:15 | 本と雑誌
日曜夜のサイエンスゼロを見たら、今年のノーベル賞の真鍋さんの受賞は新しい事実の発見でないことにノーベル賞が授与された例となるのではないかと小島さんが言われていたので、「ああそういうこともあるのだな」と今年の受賞の新しさを改めて感じた次第であった。 

昨日、『数学・物理通信』11巻7号を発行したが、続いて8号の発行の準備をしていて忙しい。そのためにこのブログが手抜きになるのはある程度しかたがない。

だれも読まないサーキュラーかもしれないが、それでもあまり手を抜きたくはない。

このことは誰にもそういうことを強制されたことはないが、自分に勝手に課した気持である。

毎日なにほどかのことを知っては、それなりに思うこともあるのだが、それでもそれを全部このブログに反映することなどできてはいない。いや、これは私だけのことではあるまい。誰でもそうだと思っている。


「数学・物理通信」11巻7号を発行した

2021-12-13 14:56:36 | 物理学
12月に入ってから、今日まで働いてきたが、今日ようやく「数学・物理通信」11巻7号を発行した。

今月には11巻8号も発行の予定である。ひとまずの編集を先週末に終えている。しかし、だいたいがここからの方がきつい。何回も読み返して少しでもいい文章にしようとするので、時間がかかるのである。

これはもちろん今日発行した11巻7号でもそうである。読み返す操作はなんでもない仕事みたいだが、なかなか大変なのである。

今週は8号の原稿を読み返すという作業が続くであろう。

昨日のブログはお休みした

2021-12-11 12:25:53 | 本と雑誌
今年の2月に次兄を亡くしたので、昨日がその「みんま」だった。

これは今年亡くなった人の早めの正月ということらしい。それで、昨日は実家に帰ったので、メールを書くことができなかった。

姪も東京から帰って来ての「みんま」であった。「みんま」とはどう漢字で書くのか知らないので平カナで表しておく。

お坊さんが来て、15分くらいお経をあげて帰った。私の郷里の I 市とか松山市とかの一部に残っている風習だという。東京から帰ってきた姪が自分の友だちもそういう風習を知らないと言っていると、坊さんに尋ねていた。
その説明によると「みんま」は歴史的な事件に由来するものであることはわかった。

法事をすれば、お寺さんには収入があるのだから、そういう法事をお寺さんはしたがるだろうというのは、私のドライな意見である。私の考えはあまりにも経済優先の考え方であろうが、現実はそうとしか考えられない。



昨夜のEテレのイタリア語講座から

2021-12-09 12:29:23 | 本と雑誌
昨夜のEテレのイタリア語講座から。

 Possso provare ? 試すことができますか
   Mi fare vedere ?  見せてもらえますか
 Mi fa assagire ?     味見させてもらえますか
 Mi fa porvare ?  試させてもらえますか
 Mi fa usare il computer ?  コンピュターを使わせてもらえますか
 Mi fa usare il telefono ?  電話を使わせてもらえますか
 Mi piace questa macchina. この車が気に入りました

「数学・物理通信」の編集で

2021-12-07 14:58:26 | 本と雑誌
「数学・物理通信」の編集で忙しくなかなかブログを書く気が起きない。

しかし、それも困るので、ちょっと一休みしてブログを書いている。

しかし、そんな次第だからブログはしばらくお留守になるのはしかたがあるまい。

アルジェリアの作家は

2021-12-07 14:47:57 | 本と雑誌
アルジェリアのある作家はフランス語で「私はフランス人ではないとフランス人に言うためにフランス語で書くのだ」といったとか。おもしろい。

これをフランス語では
 J' ’ecris en francais pour dire aux Francais que je ne suis pas francais.

というらしい。cの下にはセディーユをつけないといけないのだが、ここでは簡単に再現できないので失礼をしている。 


12月の子規の俳句

2021-12-06 13:46:11 | 本と雑誌
12月も半ばが近づいて来た。ということで今月の子規の俳句を紹介しておこう。

  初雪や小鳥のつつく石灯籠   子規
  
  the first snow---
       little birds are pecking at
       the stone lantern                          Shiki   (1892)

本当にこういう光景を子規が目撃したのか、そういう風に子規が石灯籠の周りで遊んでいる小鳥が石灯籠を突いているように思ったのかどうかはわからない。

カレンダーの写真には雪の積もった石灯籠か古木の上に小鳥が停まっている写真が出ている。この小鳥はルリピタキだと書かれている。