物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

対数の性質

2008-06-18 14:01:41 | 数学

私がM大学の薬学部のリメディアル講義の物理学を受け持っていることは何回かこのブログでも触れたと思う。

先日、エントロピーの導入をBoltzmann 風に行ったが、そのときに対数と指数とは同じということを話した。そして10を底とする常用対数は10の桁数を示すとか、自然対数はNapir数eのべきを表すことを述べた。

そしては2は10の桁でいえば、log 2=0.3010・・・桁くらいだと述べたが(注)、それらを求めるにはいわゆる対数表とか関数電卓が必要である。しかし、森毅先生の本を読むと自分でおよその桁数を見当をつける(この見当をつけるというのを、あたるという言い方をする)ことができる。

2^{3}=8~10 という式からその両辺の対数をとって、log 2は0.33と見当をつけられることを述べたが、どうもこの3 log 2~1という式が理解できないらしい学生がいた。すなわち、log2^{3}=3 log 2~1がわからないらしい。

すなわち、log N^{m}=m log N という性質を知らないらしい。

薬学部でもここまで数学の知識のない学生も入学するようになったかと驚いたが、次の時間になんとか手当てをしなくてはならないだろう。

(2013.5.24 注) 1 ならば、10の桁でいえば、0である。なぜなら10^{0}=1であるから。10は10^{1}=10だから10は1桁である。100=10^{2}であるから100は10で見れば、2桁である。2は10でみて、何桁というのはこういう意味である。


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