神田川 「まる歩き」 しちゃいます!!

ー神田川水系、支流はもちろん、旧水路、廃水路、全部 「まる歩き」ー

清水門、牛ヶ淵

2019-08-16 06:17:21 | 平川・外堀1

  → 「別本慶長江戸図」で、竹橋(御内方通行橋)の上流に描かれているのは、堀というよりは、田安門下から発する自然河川のように見えます。その後拡張され清水堀となったところですが、清水堀、清水門の名前の由来、「往古、此辺より清水湧出しけるより御門の名とするよし、古老のいひ伝へなりと云」(「御府内備考」)を考え合わせると、この清水を水源とする小流れの可能性が考えられます。あるいは、竹橋下流の幅広の堀は、湧水を集めた溜池だったのかもしれません。

 

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    ・ 清水門橋  清水門に至る土橋です。手前は竹橋から続く清水堀、奥は田安門に至る牛ヶ淵です。なお、清水の名前は江戸城以前にあった清水寺に由来するとの説もあります。  

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    ・ 清水門  北の丸に入る門で、寛永元年(1624年)に安芸藩浅野家によって建造されました。現在のものは万治元年(1658年)の再建で、国の重要文化財です。 

 清水門に至る土塁でせき止められているのが牛ヶ淵です。「御府内備考」の引用する「江戸名所志」は、その名前の由来を次のように述べています。「牛ヶ淵 九段坂脇の御堀をいう。昔此処へ銭を積たる牛車落て、その牛死せしよりの名といふ」 なお、「江戸・東京の川と水辺の辞典」(2003年 鈴木理生)は、牛ヶ淵を江戸開府当初、飲料水用に設けられたダム湖としており、現在でも日に600トンの湧水が認められるそうです。

 

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    ・ 牛ヶ淵  清水門側からのショットで、正面の台上にあるのは日本武道館です。左折して田安門に至る区間の写真は、→ こちらでどうぞ。