今日が一番素敵

丁寧な暮らしを心がけながら、日々、折々のの心模様を素直に語ります。
今が一番素敵との思いを込めて。

オレオレ詐欺の巧妙な手口 

2018-11-09 07:11:22 | 備え

朝の10時頃のことでした。

その電話が鳴ったのは。

 

私は忙しい時は、親機の電話が鳴っても、聞き流すこともよくあります。

ほとんど用事は勧誘のことが多いうえ、いたずらの無言電話も、時々ありますから

 

その日は何故か、私は受話器を取りました。

「お母さん、お願いがあるんだけれどいい」

そんなで出だしだったかもしれません。

事の顛末後の精神的ショックがあまりに大きかったので、記憶が飛んでしまって、正確には思い出せません。

曖昧な記憶を手繰り寄せるようにして、お話ししていきますね。

ですから事実とかなり異なるかもしれません事、ご了承ください。

 

「実は携帯を落としてしまったんだよ。

恥ずかしくて他人に言えるようなことじゃあないよ。

横浜駅の遺失物取扱所に報告しておいたのだけれどね。

見つかっても、俺ののもとには電話はかけてこれない。

携帯を失くしたのだから。

それでお母さんのところの電話番号を、勝手で悪いけれど、報告させてもらったんだ。

もしかかってきたら、よろしくね。

その時、本人確認のため、個人情報の質問を色々されるかもしれないけれど。

僕は、また後で電話します」

 

 

声の質といい、トーンといい、長女婿のHさんにそっくりでした。

但し、いつもより、とてもソフトな口調。

自分の失態が恥ずかしくて、照れながら、お願い事をしているからだと思ってしまった私です。

 

前回の記事でも書きましたが、 最初に電話がかかってきた時、二度も次のように、私は問いかけてもいます。、

「本当に、Hさん?声がいつもと違って聞こえるわ」

と、笑いながら。

そんな質問をしたにもかかわらず、何故かなぜか、疑う余地は心に全くなくて。

 

新聞好きの私は、オレオレ詐欺事件の記事を幾度も読みました。

バスや銀行でも、その警告ポスターを限りなく目にしてきました。

ですからその注意書きは心に焼き付いていて、自分は絶対騙されない、と思っていましたのに。

 

ところが、この度の私の情けない対応。

この私の心理状態は、「正常性バイアス」の影響というのでしょう。

最近の新聞で、この言葉を目にしてとても納得。

この意味の詳しい説明は。日を改めて記述します。

 

 

「そうだよお母さん。声が変?」といったような返事でした。

そして電話は一旦切れました。

私はその後、思いました。

いつもの男っぽい話し方とは随分雰囲気が違って、ソフトな言い回しだったけれど、きっとこれが、彼の営業口調なのだわ、と。

同じことをしかねない、頓馬な私が、一番頼みやすかったのかしら?

相変わらず、判断力は狂ったままで、想像力だけ逞しい私でした。

 

 

三十分くらい経過したでしょうか。

電話のベルが、また鳴り響きました。

受けると、横浜駅の遺失物係の者です、と名乗る人でした。

「バッグとお財布、書類が届いています」と告げられ、私は心から安堵。

良かったぁ~。

感激の面持ちで、胸を撫で下ろしましたが。

 

でも、大変驚きました。

 携帯を落としたとだけ、としか聞いていなかったからです。

 

「バックも置き忘れたのですか?

私は、携帯だけ、と聞いているのですが」

ところが、何と、

「携帯は入っていません」

と遺失物係の人が返答。

 

「携帯だけ盗んで、わざわざ届ける人なんていないですよね。

届けた人がその落とし物に気が付いた時には、おそらくその携帯はもう抜かれてなかったのでしょうね~」

私の想像力は狂ったまま、どんどん働きます。

 

この花のように、私の心は、母性本能がフル回転。
Hさんを気遣う優しい色のままでした。

 

この時点でも、私はまったく疑おうとしませんでした。

でもとりあえずよかった。

お財布と書類がHさんにとって何よりも大切でしょうから。

一安心です。

けれど、質問されるままに、横浜駅の遺失物係と名乗る人に、個人情報をことごとく報告してしまった私です。

 

それから10分前後経過したときに、オレオレ詐欺からまた電話。

少々イラついた口調で、電話を掛けたのに、話し中だったよ、と言う彼。

いらつくところが、あまりにもHさんらしくて。(笑)

私は、遺失物係の人の電話を受けている最中だったと弁解し、

「バッグと書類、お財布が届いているそうよ」と嬉々として彼に告げました。

「それはよかった」と喜ぶ彼。

 

私は、彼に言いました。

「Hさん、あなた、バッグごと置き忘れたのね。知らなかったわ。

見つかって本当に良かったけれど、携帯は入っていなかったんですって。

カードやお札も抜かれてしまっているかもしれないでしょ。

大急ぎで横浜駅に行って、取り戻して中を確認しないと。

とても心配だわ。早く急いで」

「分かった」

と言って、電話がまた切れました。

 

次にかかってきた電話で、いよいよオレオレ詐欺の本領が発揮されていきます。

長くなるので、この続きは明日に回します。

 

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 ありがとうございました。

  

  花のように泉のように

 

 

 

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