今日が一番素敵

丁寧な暮らしを心がけながら、日々、折々のの心模様を素直に語ります。
今が一番素敵との思いを込めて。

本領を発揮のオレオレ詐欺

2018-11-10 08:48:52 | 備え

電話のベルがまたなりました。

「バッグ受け取ったよ。でも送信カードが見つからないんだよ。

実は、これがないと契約先に送金ができなくて、今困っているんだ。

約束時間が迫っているんだ。

信用問題だからね。

傍にいる~君が、とても親切な人で、一部何とかしてくれるというんだけれど、それでは足りないんだ」

 

上述のオレオレ詐欺の言葉は、正確では全くありません。

実際はもっともっと、もっともらしく説明したのですが、覚えていません。

 

私は彼の頼み事が、その時点で、すぐ察しが付きました、

「お金を貸してということ?私すぐ引き出せる大金なんて持っていないわよ」

オレオレ詐欺は言いました。

「手元に10万くらいならある?」

「待ってね。調べるから」

「10万だったらあるわ。ATMは確か50万しか下ろせないでしょ。

でも、窓口に印鑑をもっていけばもっと引き出せるでしょうけれど」

 

私は、心の内では、数百万は立て替えてあげないといけないのかもしれない、と思ってしまいました。

「あとで電話する」と言って、その電話はまた切れました。

 

この記事にふさわしくない画像ですが。
心が魔法にかけられてしまったようだったので。
ハロウィーンの時のものです。

 

 

この時点でも、私の頭は、魔物のせいで完全に狂ってしまったまま。

長女のお婿さんは、資産家です。

お財布も手元に戻ってきているわけだから、自分の預金から、いくらでも工面できるはずなのに。

送信カードなどなくても、いくらでも対処法はあるはずです。

 

私はその異常性に、どうして気が付かなかったのでしょう。

昨日の記事でご紹介した、「心の正常性のバイアス」が影響したのでしょうか。

これは災害が発生した際などに観察される心理的現象のようです。

実際に異常な事態が起きているにもかかわらず、目の前の状況が普段と変わらないと認識してしまう、人の心の性質を言うそうです。

まさに、私の心はオレオレ詐欺の罠にはまり切り、そのような精神状態になってしまったようでした。

私はそんな計略に乗せられて愚かな対応をするわけがない、とそれまでは確信していたのに。

 

 

ところが私の心に、小さな変化が起きました。

神様の声、と言えばいいのかもしれません。

長女婿のHさんの携帯スマホに電話をかけてみようと思い立ちました。

盗まれた携帯に電話をかけても、おそらく繋がらないだろうな、と。

気持ち悪いなあ~、と思いながら。

この時点でさえ、相手がHさんであると、私は信じて疑いませんでした。

 

ところがすぐつながり、返事がありました。

その声は、いつもの男っぽいHさんの声。

私はその時初めて、これまでの電話は、オレオレ詐欺によるものだ、と気が付いたのです。

思わず、叫びそうな声を抑えるようにして、Hさんに簡単に事の経緯を説明しました。

 

「すぐ警察に知らせて」と忠告され、私は電話を切って慌てて警察署に報告。

私は、その巧妙な手口に呆れかえり、治まらない気持ちをその警察官に吐露しました。

前の記事でもお知らせしましたが、

警察官に言われました。

「相手はプロですからね。実に騙すのは上手ですよ。私たち警察官ですら騙されかねません」

 

 私はその後、また相手からの電話を受けましたが、

「あなたは婿ではありませんね。本人と今話しました」

と言いました・

でもオレオレ詐欺は、悪びれた様子もなく、声のトーンも変えず、

「なに言っているだよ。お母さん」

と言い、電話が切れました。

その後は二度とかかってきませんでした。

 

 

オレオレ詐欺に自分は絶対騙されたりはしない、との確信と自負あったにもかかわらず・・・・・・・

いとも簡単に騙されそうになってしまった自分の心。

そのショックは計り知れないものがあり、その日は一日家事が手に付かず、茫然とした心境で日を送ってしまいました。

 

何故、疑おうとしなかったのか?

自分の心の認識の異常性が、本当にこわくなり、これも年のせいと思うと、自信をすっかり失ってしまいそうでした。

 

妹に、電話機をオレオレ詐欺の防御ができるものに変えるように、と強く勧められたので、そのうち変えるつもりでいます。

妹も、三回ほどオレオレ詐欺の電話を受けたことがあるようです。

電話を変えてからは、かかってこなくなったとか。

 

皆様も、オレオレ詐欺に限らず、心の正常性のバイアスには、ご注意ください。

年を重ねれば重ねるほど、このバイアスがきいて、私たちは自らを不利な状況に追い込んでいくやもしれず・・・・・・。

お互いに気を付けて暮らしてまいりましょう。

 

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ありがとうございました。

  

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