私が一番好きな花木かしら。
桜以上に・・・・・・
清楚な凛とした花姿に、とても心惹かれます。
花言葉は、「私の思いを受けて下さい」「返礼」等々。
約100年前、平和の使者として当時の東京市長、尾崎行雄氏がワシントンに桜を送り、その返礼としてハナミズキは、日本にやってきたそうです。
日米親善の架け橋となった桜とハナミズキはいずれも春を彩り、私達の目を心行くまで楽しませてくれます。
アメリカのポトマック河畔の桜並木は、今頃が見頃でしょうか。
アメリカ人には、日本人のようにお花見を愉しむ習慣はないようですが。
私の思いを受けて下さい、返礼なんて、架け橋にふさわしい花言葉ですね。
この花水木、私には特別な思い入れがある樹木です。
母が亡くなった時、母を偲ぶ記念樹として、居間の窓から眺められる位置にこの木を植えました。
常日頃、凛とした姿勢を崩す事がなく、それでいて可憐な笑顔がとても美しかった母。
そのイメージが、花水木の白い花と重なったからです。
50代の中頃の母です。
ところが植えた花水木は、4~5年花が付かず、とても心配させられました。
そして数年目に、やっと花にお目にかかれたわけですが、どうしたことでしょう。
私が植木屋さんに注文した純白ではなく、薄紅色の縁取りがある花弁でした。
白い花の花水木をお願いした訳には、特別の心情と思い入れがありましたから、とてもがっかりしたものです。
でも母が亡くなって数年が経過していましたから、すぐに気持ちを入れ替えることができました。
淡いピンクに縁取られた花弁に取って代わってしまったけれど、可憐ながら凛とした花姿は、やはり母に似ている、と。
けれど花付きは、アップした画像でご覧の通り、あまり良くありません。
枝全体を埋め尽くす程に咲き誇ってくれると、さぞ華やかで美しいのでしょうが。
でもこの慎ましい咲き方も、気に入っている私です。
何事も受け止め方一つで、心が満たされてしまうものですね~(笑)
花付きが悪いのには訳があります。
過酷な境遇に甘んじて、健気に咲いているからなんです。。
我が家の庭のその場所は、下がガレージになっています。
そのため花水木が根が張る土壌の底は、ガレージのコンクリートの屋根。
水の逃げ場がありません。
周りに植わっているアオキ、アジサイ、そこに位置する花壇の植物もすべて同じ環境です。
中でも花水木は、背丈が高い大きな木。
ゆえに一層不憫に感じられますが、それに耐え生き抜く姿に、母の姿を重ねています。
造り酒屋の8番目の末っ子として生まれ、母専用のおもりが付く裕福な家庭で育ちましたが、嫁ぐや一転、逆境に。
結婚後、まだ1歳の私を抱え広島で被爆し、それから数年も経過しない内に結核を患いました。
入院するに当たり、黒い車が母をお迎えに来たのを覚えています。
私はその後を追って泣き叫んだ記憶が、まだ幼かったにもかかわらず、私の頭に焼きついて、今なお離れません。
そのような苦労も乗り越え、弱い体質ながら、76歳まで逞しく気丈に生き抜いた母です。
このように色々な思いが溢れてくる我が家のシンボルツリーの花水木。
春の、可憐ながら凛とした花姿。
秋の、目にも鮮やかな美しい紅葉。
私が心から愛して止まない樹木です。
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