今日が一番素敵

丁寧な暮らしを心がけながら、日々、折々のの心模様を素直に語ります。
今が一番素敵との思いを込めて。

理想的なお天気に恵まれて

2016-08-22 07:15:34 | 旅行

オリンピックで世の中が沸き立ち、お盆も過ぎ、残暑が厳しいとはいえ、そろそろ秋風が立ちそうなこの頃ですのに・・・・・・。

私の更新記事の内容は,あまりに時季外れ。

恥ずかしいといったらありません。

マイペースで、とにかく書き上げていき、今のシーズンに追いついたなら、今後のブログへの臨み方について考え直しましょう。

真剣にそう思っているところです。

言い訳から始まった、久しぶりのブログ再開(?)ですが、まずは鎌倉旅行の続編から始めます。

 

私が観光で最初に訪れたのは、宿泊するホテルに一番近い目的地、長谷寺でした。

鎌倉のアジサイ三大名所の一つ。

梅雨シーズンをわざわざ選んだのも、アジサイが一番美しい時期に、これらのお寺を巡りたい、と思ったからです。

 

家を立つ時は、雲行きの怪しいお天気が不安でなりませんでしたが・・・・・・。

実際はどうだったでしょう?

まるで、演出されたかのような、理想的なお天気に、私は恵まれました。

家を出たときの小雨は、午前中は止むことがありませんでしたが、昼下がりには、突然空が明るくなり、一時的に、信じられないような青空が広がりました。

 

街と海を一望できる長谷寺の見晴らし台からの絶景です

こんなにきれいな青色の空では、実際はありませんでしたけれどね。
銀閣寺の画像と同様で、カメラのむけ方のトリックによるもののようです。
私は特別意識して撮ったわけではありません。

 

雨がふさわしいアジサイ。

しっとりと濡れ、色鮮やかとなった花々が、陽光を浴び、その優美な美しさを一層際立たせてくれました。

長谷寺では、アジサイ鑑賞にこれ以上のお天気は望めないというほどの好条件に恵まれた私です。

それにしても、その花で埋め尽くされた長谷寺の境内の斜面は、実に見ごたえのある光景でした。

余りに多すぎて(2500株)、一つ一つのお花を愛でる趣ではありませんでしたが、その美しさには圧倒されてしまいました。

 

幸運にも、その日の混み様は、さほどではなくて。

アジサイが群れ咲く丘陵の散策路を、スムーズに歩くことが、私はできました。

 

 

ホテルに戻って聞いた話では、前の週は、その散策路に入るには、なんと三時間待ちだったとのこと。

そういえば、入口のところに時間表示の看板が立てかけられていました。

今日は「待ち時間ゼロ」との。

そのあとに、1時間、2時間、3時間‥が続いていました。

お天気にしろ、込み具合にしろ、本当に運に恵まれた、このたびの旅行です。

ベストシーズンにお出かけになる方々は、くれぐれもこの点をお気を付けになってくださいね。

 

散策路は、こんな感じです。

アジサイに見とれ過ぎて、本堂の写真を撮るのを忘れてしまいました。

 

 長谷寺を後にして、次に向かったのは大仏でよく知られた高徳院。

長谷寺から徒歩12~3分のところにあります。

久し振りに大仏様にお目にかかれるとあって、私の心は、結構弾んでいました。

恐らく夫を失った寂しさのせいもあったでしょう。

 

そのお姿は、私の期待通り。

柔らかな表情の大仏様の御顔を,慈悲にあふれてとても美しく、それを前にして、私の心は震えそうになるほど感動しました。

与謝野晶子が詠った短歌を思い出しもした私です。

何て良い表情をなさっておられるのでしょう。

お大仏様と向き合っていると、私の心の寂しさも不安もすべて受け入れ、浄化してくださるような感じがしました。

 

 

 かまくらやみほとけなれど釈迦牟尼は美男におわす夏木立かな 
与謝野晶子

この歌は夫の実家での思い出が、私にはあります。
またいつか語らせていただきますね。

 

そのお膝元で、遠足の小学生や、幼い子供たちが、たくさん群れて、お喋りに興じていましたが。

それを見守るか如くのお大仏様。

子供とお大仏様が一体となった光景は、幸福を絵に描いたようでした。

 

或るエッセイストが、「旅は天国に出逢うために行く」と言うような表現をされていたのを思い出した私です。

大仏様の周りの雰囲気は、天国といっても可笑しくない光景でしたから。

 

さてこの大仏様にお別れを告げ、次に向かったのが、鎌倉文学館。

入館料を払い、重厚な趣あるゲートをくぐると、別天地の様な緑陰のしっとりした通路が続きます。

まるで、心まで緑に染まってしまいそうな雰囲気。

 

 

この広大な敷地とレトロな格調高い建築物は、旧前田侯爵家の鎌倉別邸だったそうです。

その洋館が、いま鎌倉文学館となり、川端康成、大仏次郎、小林秀雄などの鎌倉文学士と称された文豪たちのの作品と活動を偲ぶ館に。

彼らの直筆原稿も見られ、予想だにしなかった思いがけない邂逅でした。

見ごたえ十分な趣ある瀟洒な洋館と共に、陳列品の数々に、私の心は十分すぎるくらい心満たされました。

それにしても、観光客の何と少ない事。

私は、今でも現代作家より、昭和の小説家の文章に惹かれる傾向があるけれど、多くの人にとっては、関心の薄い存在になりつつあるのでしょうね~

そう思わせる、寂しい光景でした。

鎌倉観光の際は、、この文学館の訪問を、私は皆様にも心からお薦めします。

 

由比が浜を臨む広い庭園の先にはバラ園もありました。

 

そのあと、訪ねたのが、川端康成の旧居です。

鎌倉最古のお寺と言われる甘縄新明神社と鎌倉景観重要建築物になっている瀟洒な建物、加賀谷邸のすぐそば。

道路から少し奥まった所に、ひっそりとし佇まいでありました。

 

 

 川端康成氏の旧居の門前です。右は加賀谷邸

川端康成氏にまつわる、個人的な思い出があります。

既に、ブログに書いたことがありますが。

 

大学二年生のころでしたでしょうか。

京都駅のホームを一人で歩いているとき、偶然、川端康成氏が、私の傍を通り過ぎました。

その時、あの大きな目が一瞬私に向けられ、視線がぴったり合いました。

それだけの事ですが、私は天にも上る心地でした。

しばらくその姿を追っていると、赤帽に荷物を持たせ、改札口に向かわれました。

 

そんな印象的な出来事をまた思い出し、自らの手で命を絶たれた文豪の想いに、心を馳せました。

この日の観光はこれで終わり。

駅に向かう途中にある、何気に惹かれた喫茶店に入り一服。

勘定のお支払いをするときの店員さんのお話で分ったことですが、
テレビ局の取材を幾度も受けた事があるお店のようでした。

 

 

ホテルに戻り、海の望めるレストランで、夕食に舌鼓。

 

 

 

右遠方に見えるのは江ノ島です。
良い条件のお天気に恵まれると富士山の眺望も可能のようでした。

 

無事に一日の旅程をこなせた自分に、ほっとし、明日の観光に思いを馳せました。

バッグに潜めている夫の写真にも、語りかけながら。

 

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  花のように泉のように

 

 

 

 

 


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