古くは古代オリエントにまで遡り、スフィンクスは狛犬の遠い先祖とも言われている。
地上最強の動物(と思われていた)獅子(ライオン)の力を王に宿らせるという思想。
一対の吠える「阿形」の獅子がインド、中国、を経由して日本にもたらされた。
しかし日本に持ち込まれた後、一対の獅子像はやがて日本独特の「獅子・狛犬」という形式に変わり、
宮中の守り神として置かれた。
これには、「左近の桜 右近の橘」のように、左右非対称配列を好む日本文化特有の気風が関係していたと思われる。
同じ獅子を左右に置くのではなく、片方には別のものを配したいという欲求が、
日本人の美感覚から獅子と釣り合う想像上の生き物として吽形の「狛犬」が誕生した。
狛犬ネット(http://komainu.net/faq.htm)より抜粋。
画像は奈良県橿原市飯高町・子部神社の珍しい「牙」のある狛犬。