最近の看板は色使いが多く、それに比べシンプルな色合いが懐かしい昭和の看板。石鹸だけを商いとした問屋さんもあったのだ。看板にある「ミツワ」は最近復活をしたとあるが、何れの企業も日本が誇る石鹸を出発点としたメーカである。いま、石鹸屋さんが薬を作り、写真フィルムメーカーが化粧品を作る等、マルチ企業の時代。看板のようにシンプルには行かない昨今だ。
虫小窓や奈良格子が残る江戸時代にタイムスリップして町並みを歩いていると、突然目の先にどう見ても不似合なロケットのような建物が現れた。建築デザイナーの独りよがりか?いえいえ、時代と共に風景は変化して行くのでしょう。歴史ある奈良町の変化への挑戦か?
このようにして、運ばれてきた奉納竹はこの後、竹先に火籠が取り付けられ、3月1日から毎夜練行衆の道ち明かりとして足元を照らすのに使われる。特に12日には「大松明」が焚かれ多くの観光客が、無病息災や家内安全を願って集う。この行事が終わると関西にはゆっくりと、春の陽気が漂うようになる。(完)