月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

新しい器

2017-07-02 | 生活
河井久先生が亡くなられて、もう一年が経つ。

5月に行きつけの器やさんで河井先生の作品展があり、自分への誕生日プレゼント!ということで奮発して、器を購入した。

辰砂釉のコーヒーカップと、黒釉の花形小皿を2枚。
もっと欲しいものもあったけど、やっぱり高いので、これくらいが限界・・・。


いろんな作家さんの器を持っているけれど、やっぱり河井先生の作品が一番好きだ。
柳宗悦や濱田庄司、バーナード・リーチなどと共に民藝運動に尽力した河井寛次郎の甥っ子にあたる。
寛次郎のような豪快さはないけれど、ぼってりしたフォルムや釉薬のかけかたなどはよく似ている。
今回買った辰砂のコーヒーカップはピンク色だけど、昔はもっと赤い色が出ていたそうだ。
でも、私はこの穏やかなピンク色がとても好き。

このコーヒーカップは使ってみると、思っていた以上に素晴らしかった。
口当たりが優しくて、つるんとしていて、官能的なほどに心地よい。
花形の小皿も、ケーキ皿として使ってみた。なかなかいい感じだ。

私は、美しい器を見ている時が、本当に幸せ。

そして、先日は、二条城の近くにあるギャラリーで本田あつみさんの個展があり、立ち寄ってみた。
若い頃、私は民藝の流れを汲んだ作家さんのもの以外は受け付けないようなところがあったが、最近は若手の作家さんのものも、オリジナリティのあるもので気に入れば買うようになった。
今、一番注目しているのは、石岡信之さんという人で、リーズナブルなのにかわいくて使いやすい。
(結構人気の作家さんで、なかなか手に入らないのだ・・・)

今回の本田あつみさんの作品も面白くて、アンティークレースを集められていて、器にそのレースを直接乗せて型をつけているとのこと。
なんとも味わいがあるのと、「絶対的なオリジナリティ」が気に入って、今回いくつか買った。



写真だとサイズ感がわかりにくいと思うが、手前は直径10センチくらいの小皿が2つくっついてメガネみたいな形になっている。
2種類のおつまみを盛って、ほろ酔いセットなどいいかも。

右上の取っ手のあるものは、器部分が直径15センチくらいの片口。
普通の片口ではなく、大きな取っ手がびろーんと付いているのが気に入った。
お酒を入れてもいいし、ソースやドレッシングのようなものを入れて、人が来た時の食卓に出すのもいい。
もちろん、料理を盛ってもよし。

奥は大皿。
見た瞬間、「ピザ!!」と思った。
私は器を見た時に、「何を盛るか」を考えて買う。
というか、そのイメージがないと心惹かれない。
器を見ているときに、たまに「おいしそう!」と言ってしまうこともある。(想像力が・・・)

3つとも、今持っている器とは全然違う役割を果たしてくれそうなので、買ってよかった。
早く活躍させたくてたまらない。