月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

取材攻め&いかなごライフ

2012-03-17 | 仕事
連日連夜の取材やら講義やら同窓会やら飲み会やらで、やや疲労してきたか。
いや、体の疲れはまったく感じていないのだけど、原稿がたまる一方で、1つも消化できないのが精神的に辛い

今たまっている原稿。

・ボリュームたっぷりの座談会記事
・インタビュー記事2本
・奈良ホテル記事
・6ページの冊子制作
・お宅訪問記事2本

文字数にして1万字くらい?

怖い~

作業が怖いのではない。これだけの取材内容を忘れずに自分の中に保っていられるかどうかを考えると怖くなるのだ。
もちろんメモはとっているし、座談会などはレコーダーでも録音している。
だけど、良いものを書こうと思ったら、取材のときの空気感とか、自分の琴線に触れた言葉の響き具合とか、それこそ耳だけでなく、自分の感性をすべて使って感じ取ったものを出さなければならない。
それが時間が経つにつれて薄れていくことが怖くて。
でも、毎日その日の取材スケジュールや締め切りのものをこなすことに精一杯で、まだ原稿を書くゆとりなし。

今日も2件取材して、明日も1件。
来週は原稿に集中しようと思っていたら、転職サイトの記事1本と、流通業の商業誌の店舗リポートが1本入ってきた

怖い~

とりあえず、月火水と3日間、自宅カンヅメで全部書き上げるつもりでいる。
できるかわからないが、そのくらいの気合で

しかし、昨日の奈良ホテル取材も楽しかったなぁ。
一度は泊まりたい奈良ホテル!
デラックスツインの部屋も見せてもらったが、大正ロマンを感じさせる素敵なお部屋だった。
部屋の中に欄間と御簾があるという・・・
調度品も全て昔からのものをリペアして使っていて、鏡台や箪笥が素敵だった。

1泊5万円。
いつか泊まってみたいなぁ・・・

昨日はホテルの中のバー取材がメイン。
私にうってつけの内容だった(笑)
カクテルも飲ませてもらったし

リッツカールトンに行ったときも思ったけれど、やっぱり一流ホテルのスタッフは一流だ。
頭がいいとか技術がすごいとか、そういうことではなく、人柄が最高。
ホテルって最高におもてなしが必要な場所だと思うし、やはり人柄が重要なんだろうな。
言葉や立ち居振る舞いの1つ1つに感動する。

楽しい取材だったが、夕方から3時間もかかり、家に着くと11時半前
遅いのはいいのだけど、お腹が減りすぎて、多少人格をなくしかけていた・・・
お腹が減ると、どうしてあんなにも世の中を恨みたくなるんだろうかと思う。
もう絶望感しかなくなって、感動も何もなくなる。
家に帰って鏡を見たら、めっちゃ顔に縦線が入っていた(ちびまる子的な)

とりあえずビールを飲んで、先日あやにもらったいかなごのくぎ煮をアテに酒をあおって寝た。
ゴハンを作る時間がまったくない。朝昼と白ごはんにいかなご。
夜は先ほど述べたように、酒といかなご。
「1日で全部食べた」とあやにメールしたら、返信の文面と絵文字からは、やや驚きとショックが見られた(笑)

あーん・・・いかなご、もうない・・・と嘆いていたら、今日、W氏から(正確にはW氏母上)からお手製いかなごが大量に届いた!!
あー、生き延びたよ・・・これでまたしばらく「いかなごライフ」が楽しめる。感謝感激!

今日、夫は会社の後輩の送別会で朝帰り。飲みすぎで、ずーっとゲボゲボ言っていた
入れ違いで、6時半に起きて私は取材へ。
別案件なのに、今日もなぜか奈良!!最近縁があるなぁ・・・
大変ではあるけれど、これくらい忙しくてようやく全盛期の3分の2くらい。
充実してるなぁ。いつもこれくらいだったらいいのになぁ。

今日一緒に動いたカメラマンさんも本当にいい人だった。
最近は、仕事で出会う人がみんないい人。
写真もすごく上手だった。好きなタイプの写真。ドラマが見えるというか。

お客様の家へ行っての商品撮りで、それも地味な電気設備が対象なんだけど、その場で画像を見たお客様が「うわー、すごい」って感動するくらいの出来だった。
私もプロってやっぱりすごいなぁと思った。

それにしても、一般人のお宅訪問取材は面白い。
新築ばかりなので、おしゃれで素敵だし。見ているだけで楽しい。
明日も同じ案件の取材をもう1件。がんばる。

何か書こうと思ったら、とりとめのない話になってしまったなぁ。
今日はとりあえずここまで。眠い。お風呂入って早寝する。明日も朝早い

ありがとう。そして、さよなら。

2012-03-16 | 生活
あれは大学4回生の夏。
やけに一段一段が高い急な階段を上って、初めて「ひのき」のドアを開けた。
「夏期講習の短期バイト」で講師として入った私。
それからズルズルと教え続けて。
2回辞めたけど、また呼び戻されて。
最後はもう授業をしなくていいから、新人講師の面倒を見てくれと言われ。
なんだかんだと足を運び続けた。

あれから17年。

阪急淡路駅の再開発により、「ひのき」の入っている築50年以上の古いビルも取り壊されることになった。
既に商店街のアーケードは取外され、店舗やビルは次々になくなり、今では戦後の闇市みたいな雰囲気。
入試前だからとなんとか待ってもらっていたので、ひのきのビルだけがぽつんと立っている。
でも、もうなくなる。

塾長からいよいよ引越しだと聞き、ひのきを見納めに行きませんか?と昔の講師に声をかけた。
昨日、私も含めて講師OB・OG、6人が集まった。
あやも来てくれた。(あやは20代後半に個別指導の講師で一緒に働いていたことがある)
久しぶりだったが、みんな全然変わらない。
会うと、まるであの頃が甦ってくるようで、心が浮き立った。

・・・浮き立ちすぎて、多少飲みすぎた

朝、目が覚めて、あれ?昨日はどうやって帰って来たんだっけ?と思い出せない。
急いで携帯見たら、何件かメールが入っている。
夜中12時過ぎに、講師から3件。夫から数件。

「今日はありがとうございました」というご丁寧な現役M講師からのメール。
「いかなご渡すの忘れてた」というW氏からのメール。
(※W氏の母上が作るいかなごのくぎ煮がおいしいので、毎年催促してもらっている)

まったく記憶にございません

返信してないだろうなと思って履歴を見たら、ちゃんと記録がある!
何を書いたんだろうかとこわごわ見てみたら、W氏への返信をM講師に!!逆や~!

それも、「いなご待ってます!」と書いている

M講師はさぞかし驚いたことだろう。
「いなごって何?」と謎の一文に頭を悩ませたはず

さっき、慌てて訂正のメールを送っておいた。
W氏からは電話の着信記録もある。話したのか?もう何もわからない。怖い。

さらに、夫へのメールは、「今、大山崎に着いた」と書きたかったのだろうけど、「大山鯖」となっていた。
なんだよ、鯖って・・・。
なかなか漢字選択の候補に挙がってこないワードである。

しかし、ちゃんと駅で降りて、タクシー乗って、1時までには家にたどり着いているのが偉い。
いつもならだいたい河原町まで寝過ごすパターンなのだが。私も多少は成長したか

昨日は楽しかったんだろうなぁ。久しぶりにみんなに会えて。
ひのきの講師はみんな気持ちのよい人たちだし、頭もいいし、話も楽しい。
気兼ねなく話せる。多少盛り上がりすぎた。(自分だけ)
もうあのビルはなくなってしまうけど、またいつかみんなで会えたらいいな。

ちなみに新しいビルがすぐそばに建って、そこに引越しは決まっている。
見に行ったが、タイル張りの可愛らしいビル。入ると新築の匂いがした。中も真っ白できれい。
こんなところで授業してみたかったなぁ。
・・・とつぶやいたら、塾長に「やりますか!」と言われたので即訂正

もう自分は通っていないけれど、それでもあのひのきビルがなくなると思うと、やっぱり淋しい。
汚くて臭くて暑くていやだったけど、それでも、私のホームだった。

ありがとう。
そして、さよなら。



ドキドキする、おもろい1日

2012-03-15 | 仕事
できるだけ毎日ブログを更新しようと思っているのだけど、昨日は朝5時半起きで奈良へ取材。
夜は「キャッチコピー講座」の講師もあり、小忙しい1日だった。さすがにパソコンに向かう時間なし。

しかし、昨日は久しぶりに「おもろい」1日だった。(『カーネーション』の糸子風に言えば)
この間、編集者さんと顔合わせをした奈良の雑誌の初取材。
M編集長と一緒に吉野の老舗のお醤油屋さんへ。

醤油造りって、酒造りに似ている。
酒蔵見学を何度も経験している私には、醸造工程もすぐに頭に入ってきた。

昔ながらの製造方法で造っている小さな蔵。
酒蔵と比べると少し汚く感じるが、食塩を使うのでどうしても道具が錆びてしまうとのこと。なるほど。
ひんやりと湿っぽく、薄暗い。
そして、醤油の甘い香り。

もろみを熟成させる100年物の杉樽は圧巻。
蔵付きの菌で発酵させる天然醸造だから、天井からも柱からも、そして空気からも自然の菌の存在を感じた。
胸の高鳴りを押さえきれない。

酒造りと同じ「ロマン」がそこにあった。

また、取材に応じてくださった店主(4代目)が本当にいい方で。
細やかな気遣いに恐縮するほど。

お土産もこんなにいただいた!


取材は楽しく進んだ。
キーになる言葉も引き出せた。

この雑誌での初取材だと言うのに、M編集長が私を信頼して完全におまかせというスタンスをとってくれたことも嬉しかった。
自分はカメラマンに着き切りで、私のことは完全放置。
いや、ほんまにこれがありがたい。
横で取材するの見られると、そのことに緊張してしまうし、自分の世界を創りにくい……。
そのことをちゃんとわかってくださっていると感じた。
本当に、素晴らしい編集者だ。

午後からは一般の銀行員でありながら、個人的に奈良をアピールし続けている男性の取材。
この方も、おしゃべり上手で気遣いのできる、やさしい方だった。
聞きたいことがありすぎて、なかなか核の部分にたどり着かないので焦ったが、写真撮影が終わってからの会話の中で、「これ」という言葉に出会えた。

2件の取材を終え、キャッチコピー講座の会場へと向かう。
電車の中で「頭切り替えて、講義の練習せな……」と思うのだが、言葉があふれて止まらない。
さっきの取材の感動を自分の五感がしっかり覚えているうちに書きたくて書きたくて。
たまらず、メモに原稿の走り書き。
ドキドキした。
まるで昔小説を書いていたときのように、ゴールは見えている。あとはゴールまでの道のりを書くだけという状態。
構成も何も必要ない。メモを見返すことすら不必要かもしれないほど、自分の中で記事は完成していた。

「書きたい衝動に突き動かされる」

これは本当に久しぶりのことだった。
そして、そんな自分にまたドキドキする。
私、まだ書けるのかなぁと。私らしい、いいものを書けるんじゃないのかなぁと。
頭で書くのではなく、魂で書くような、そんな文章を。

そして、それをちゃんと発表する場が仕事としてあることに、震えるほどの喜びを感じた。
やっぱり私は運がいい。

大阪に着いてからも、講座のほうに頭を切り替えようとするのだけど、うまくいかず、かなり苦労した。
1時間ほど時間があったので、ハービスエントのティーサロンでコーヒー飲みながらちょっと休憩。
大阪で時間ができるといつも行くお店。
こういうところがお金のたまらない理由だと思うけど、スタバとかごみごみしたカフェに行く気にならない。
ブランドショップが並ぶビルの中で、高級感のあるゆったりした空間で、ソファにもたれて優雅にティータイム(笑)
ドルチェセット1,050円也。
また夫に「お金ないのに、尊敬するわ」と言われそうだな……(20日にお金入るもん!)

さすがに時間に追われてきたので、講座に集中。
なんとかできそうだ。

講座は夜7時~90分。
定員は10名。
2、3人しか来ないんじゃないかと思っていたら、あっという間に定員いっぱいになり、その後はかなりの人数を断ったとのこと。
キャッチコピー講座って、そんなに需要あったのか!と驚いた。

会場に入って、担当者のOさんに挨拶。
今回は、ホールや会議室、図書室、スポーツジムなどが入っている区の施設からの依頼で、2月にここで行われたシンポジウムの記事を仕事で書いたところ、とても気に入ってくださって、「是非に」とこの話になった。
仕事が仕事を呼ぶというのは、本当にライター冥利に尽きるし、自信にもなる。

講座の部屋は、調理室みたいなところだった。
7時前になると、受講者が順番にやって来た。みんな女性。年齢は20代~50代かな、結構幅広い。
始まる前にちょっと雑談で尋ねてみると、会社の広報や人事担当の人が数名。自分で教室をやっていたり、サークル活動をしていて、その人集めのチラシを作りたいという方も。

で。

自分でもびっくりしたが、なんと、「緊張した」!!

長い間、授業やってきて、人前でしゃべるのなんて慣れっこのはずなのに。
最初に挨拶しながら、「うわー、私あがってる!声震えてる…。息できひん…。深呼吸したい……」と思っていた。
なんだろう。
久しぶりだったからか、キャッチコピー講座は初めてだったからか、大人相手だからか。
でも、数分したら落ち着いてきて、後半になったらちょっと笑いも入れたりして、いつもの調子が出てきた。

受講者の皆さんはとても真剣に聞いてくれていて、もっともっといい教材作ってきたらよかったなぁと後悔するほど。
いい感じのムードで講座は終了した。
終わってからも、個人的に相談されたりして、結局終わったのは9時だった。

終了後、担当のOさんが受講者の皆さんにその場で書いてもらったアンケートを見せてくれた。
悪いこと書かれていたらいやだなぁと思いながらも読んでみると、

「わかりやすかった」
「1時間半があっと言う間だった」
「先生もソフトな口調でわかりやすくてよかった」
「少しキャッチコピーの基本がわかるようになった」

などなど、いい意見しかない。
「よかったぁ~」と胸をなでおろす私を見て、Oさんが言ってくれた。
「他にもいろんな講座ありますけど、普通はこんなにアンケート書いてくれないんですよ。10人いたら3人くらいが普通です。全員書いてくれてるんで、よほど満足してもらえたんでしょうね」

うわ~!うれしい~!!

でも、「私、最初のほう、めっちゃ緊張しちゃって…」と言うと、
「そうですよね。あ、先生、緊張してはるわ~って思ってました(笑)」とOさん。
やっぱり気づかれるよね……

ともかく、私の「キャッチコピー講座」第1回目は成功。
Oさんいわく、今回断った人もいたので同じ内容でもう一度お願いするかもしれないし、別の企画を組んで、来年度コンスタントに行ってもいいかもしれない、とのこと。
「来年度の企画に上げてみますわ~。またよろしくお願いします」と言ってくれた。

1回やったし、もう緊張せーへんで!(笑)

なんとなく需要の細かな内容もわかったし、次回、もし話が来たら、テキストを改訂して挑もうと思う。
塾のときの授業みたいに、もっと面白くて、もっとわかりやすくて、もっとためになると感じてもらえるものにしたい。
そのためには、私も勉強しないとなぁ。

夫は仕事関係の勉強に熱心だ。自分への投資だからとお金をつぎ込んで英会話に通いだしたのもそう。
失礼ながら学歴もないのに、同志社や早稲田や、そんな一流大学出身者と一緒に仕事をし、世界の一流メーカー相手にプレゼンするのは、傍で見ているより大きなプレッシャーがあるんだろうな、と思う。
だからこそ、人一倍勉強するし、毎日遅くまで頑張って仕事しているんだろうな。本当に偉い。
ちゃんと結果も出している。

うさぎとカメのレースじゃないけど、私はある程度、要領よくできてしまうほうだから、すぐにサボる。
気づいたら、コツコツやってきた人に抜かされているかもしれない。
今回のコピー講座のテキストを作るにあたっても、夫の助言がかなり力になった。
(こういうとき、夫婦で同業者はいいなと思う)

私ももっとがんばろうと、気を引き締めた。

さて、その後、講座の興奮がさめない状態で、夫と待ち合わせ。
会場が夫の会社の近くだったので、ゴハンを一緒に食べようとのこと。
夫が会社の人とよく行く、日本酒のラインナップがすごいお店を予約してくれていた。

「今日はホワイトデーやから、ご馳走するね」とやさしい夫。

バレンタインデー、私は何もあげていないのに!!
もしかして、皮肉?!

なんにしろ、いいお店だったからうれしかった。

最初のお通しが、こんなに豪華!


お造り盛り合わせもおいしかった。


日本酒も本当にたくさんあって、私は東洋美人のおりがらみと、東北泉「瑠璃色の海」を注文した。
夫は、田酒と花垣と貴。

私は今日、感性がフル活動しすぎて、かなり躁状態になっており、ひたすらしゃべり続けた。
朝5時半起きであちこち行ったから、お酒が入ると一気に眠くなった。
でも、心まで満たされて幸せで仕方がなかった。

久しぶりに「おもろい」1日。
こういう刺激があるから、人生は楽しいんだなぁ。感動したり緊張したり、そしてホッとしたり。

「私って、ほんまに運がいいやろ?」と言うと、夫が「俺もめっちゃ運がいいで」という。
鶏と卵じゃないけど、運がいいから「運がいい」と言うのか、「運がいい」と言い続けているから運がいいことが本当に起こるのか?
どっちかわからないけど、やっぱり「いい言葉」をたくさん口にしているほうが、いいことが起こりやすいのは確か。
何よりも自分が楽しくなるし。

まだ今週は金土日と取材が続き、小忙しい毎日だけど、楽しくてドキドキする。
明日は憧れの奈良ホテルを取材。

とてもいいドキドキ。

弱気なキリギリス

2012-03-13 | 生活
かおりライター事務所、平成23年度の確定申告をようやく提出。
毎年のことだが、本当にギリギリである。

計算してみると、昨年度も売上はあまりよくない。
結婚する前と比べると75%くらいか。

しかし、この5年で考えると、確実に仕事の「質」はよくなっていて、
・割のよい仕事
・ギャラは安くてもやりがいのある仕事
・実績(作品)として残せる仕事
が増えていると感じる。

だから、仕事内容についてのストレスはないし、労働時間は30%くらいに減ったのに75%の売上と考えれば、自営としては「よし」としなければならないのかもしれない。

ただ、根っからのワーカーホリックなので、お金のあるなしに関わらず、労働が30%に減ったとなると、そのことがストレスになってしまうのだからやっかいだ。
余った時間を自分磨きのために使えばいいのだが、すぐウツになるのでそれもままならない。
この情緒不安定、何とかならんかのー

でも、今年はもう少し先を見て行動できるようになったとは思う。
時間が空いたからといってヘタに営業したりしない。
目先の収入よりも、「あと15年食える仕事」につながる準備をしよう、と考えるようになった。
それは自分にとって大きな進歩である。

そういえば、一昨日、「そろそろカードの引き落としやし……」と思い、こわごわと銀行残高をチェックしてみた。
すると、「あれ?」思っていたより20万円以上多く入ってる!!
一瞬喜んだが、いやいや、待てよ、と。
基本的にお金管理に無頓着な私だが、「いつの間にか減っている」はあっても「いつの間にか増えている」はないはず。
おかしいと思って入金チェックしてみたら、某取引先から1月に振り込んでもらったギャラが、2月にも10円単位までまったく同じ額で振り込まれている!
ここの仕事の次の振込みは3月末で、2月はないはずなのに……。
急いで問い合わせたら、完全に先方のミスで二重振込み。もちろんすぐに返金した。

ぬか喜び……

夫にその話をしていたら、
「えっ!かおりってもしかして、今○万円しかないの?」とびびっている。

「いや、実は家計から○万円借金しててさ……

「じゃあ、それ差し引いたら、全財産○万円?!

自分では考えないように、口にしないようにと過ごしてきたが、夫に言葉にされたらおかしくなって、大爆笑!

「40歳でちゃんと稼いでて、この貯金!笑えるなぁ~」

と、もうおかしくておかしくて、リビングで笑い転げていたら、夫が冷たい目で私を見ていた……

最近、夫は私の金遣いに関して怒ることをやめ、たまに「なんかもう尊敬する!」と言うことがある。
以前は「お前はくるくるぱーか!」と怒鳴っていたのに、「尊敬する」ってなんだ……気持ち悪いな。
なぜか、「そんなにお金ないのに飲みに行けるって、すごいな。尊敬するわ」といわれるのである。
堅実で貧乏性。財布の紐の堅い夫にしてみれば、最後の100円まで飲み干す勢いのヨメが信じられないのだろう。

うちは財布が別々なので、一般の夫婦ではあまり聞かれない会話がある。
夫が最近、しみじみと私に言う言葉。

「かおりって、ほんまにお金ないよな……

これを言われると、私もふと立ち止まる。

あれ?
何か道を誤った?
そんな絶望的な言い方って、何?
私って、人間失格?

そんな気分になって、一抹の不安を覚える。(が、忘れる)

夫にはまったく迷惑をかけた覚えはないのだが、心配してくれているのはわかる。
わかるけれど、お小言がいやで、だいたいお金の話をされると最後は暴れる。

キリギリス(私)はまだ寒い冬が来ることを知らないのだ……

しかし、人生の折り返し地点を過ぎ、さすがに少し考えるようになった。
年金ももらえないし、このままで60歳になったらどうよ?
でも、絶対死ぬまで自分の稼ぎで生きていきたいし、夫の世話にはなりたくない。

そんな迷えるキリギリスに舞い込んできたのが、ドル建の個人年金(生命保険)の誘い。
保険会社の営業(FP)の人が帰った後、こんなウマイ話があったのか!と有頂天になり、
「ド~ル建♪ド~ル建♪」と踊っていたら、
「そんなうまい話ないって!やめとき!」と言う夫。
「自分のお金積み立てるんやし、いいやんか!あんたの世話にはならん!」と頑固老人のような私。

とは言え、何の知識もなく不安だったので(笑)、取引先の社長に「ドル建って、どうですかね?」と聞いたら、
「僕の友達のファイナンシャルプランナーに聞いてあげるよ」とのこと。
この間メールが来て、「友達のFPも悪くないって言ってます。僕も興味あります」と返事が!

これはやっぱりやるしかないね!

20代・30代とむちゃくちゃに生きてきたキリギリスも年をとって、やや弱気……
不景気のあおりも受けたし、政治不信もあるし、将来の日本の経済は決して明るくはないし、親は貧乏だし、子供はいないし。

でも、貯金は無理だし(性質的に)、貯金したところで金利もつかないし。
それならドル建で死亡保障にもなる個人年金したほうがいいかなぁと。
65歳になったとき、月に3万円でもあれば、家はあるんやし、なんとか凍えず飢えることなく暮らしていけるやん?

と、最近になってようやく将来のことを考え始めたキリギリス。
誰かドル建やってるか、詳しい方、教えてください!

神の領域

2012-03-12 | 想い
いい天気だなぁと思っていたら雪がチラつき、寒いなぁと思っていたら太陽が照り始め、穏やかだなぁと思っていたら突風が吹く。
最近の天気は変わりやすい。
でも、この感じが少しずつ春を連れて来ているようで、頼もしくもある。

仕事をしながらドキドキしている。
全部できるのか、間に合うのかというドキドキ。
今のところ、一段落の先は見えず。

ただ、ようやく仕事モード全開。
ペースが早くなってきた。

今はちょっと休憩。

震災から1年が過ぎた。
この2、3日はずーっとテレビをつければどこの局も震災特集をやっている。

なんだかなぁ……とやりきれない。
被災者たちにとっては長く苦しい1年だったことだろう。
人間はそんなに前ばっかり向いていられない。上を向いて歩いたって、涙の量が多ければ零れ落ちる。

個人でできることの小ささと、何の進展もない政治とに、ほとんどの日本人が苛立ちと憤りを抱え続けた1年だったと思う。
大量のガレキを前にして、まだ受け入れ拒否とか意味がわからない。
何が「絆」だか、何が「がんばろう、日本」だか。
この国にはもう真のリーダーは生まれないのか?

義捐金を送る、東北のお酒を飲む、毎日一生懸命生きる。
そんなことしかできない無力な自分にもがっかりするけれど。

それでも時は流れていく。

この1年で一番嬉しかったことといえば、岩手出身の友達に新しい生命が宿ったということ。
愛する故郷が見知らぬガレキの町に変わり、不安と心配で心を痛め、
慣れない大阪と新しい家族の中で1年がんばってきた彼女に
血を分けた人間が生まれるということは、涙が出るほどうれしかった。

私は、人がさびしいのが苦手。
よけいなお世話だけれど、そのさびしさを想像して自分が辛くなってしまうのだ。(やっかい)

もしかしたら、人は自分が思うほどさびしくないのかもしれないけれど。

さびしい、さびしいと思っているのは、いつも自分だけなのかもしれないなぁ。

でも、赤ちゃんが生まれると聞いたとき、「あー、これでもうさびしくないね、よかった」と思ってしまった。
もし私が思うほどさびしくなかったとしても、新しい家族が増えるということは心強いものだろう、きっと。

たくさんの命が奪われたけれど、こうやって新たに生まれる命もある。

昔…というか、ほんの1年くらい前まで、私は少しでも長生きしたいと思っていた(もちろん健康を条件に)。
私の周りは「60歳くらいで死んでいいわ」という友達が何人かいて(それは死にたいという意味ではなく)
「ええっ!あと20年しかないやん!」と思っていたが、
最近はそういう寿命のことを考えること自体、無意味に感じている。
そして、「60歳で死にたい」わけではないけれど、それでも構わないという心境はなんとなく理解できるようになった。

無常観。

死んだら私のこの「想い」はどこへ行っちゃうのかなぁ……なんて、中学生の時に考えていたようなことを思ったり。

人間の手が及ばない、神の領域みたいなものは確かにある。
かといって、ジタバタすることもあきらめてしまうこともなく、ただ毎日一生懸命生きて、日々のキセキに感謝するしかないのだと、そんなことを改めて思う。

そして、できれば人にやさしくしたい。
人生で出逢える人なんてほんの一握り。
じゃあ、出逢った人とできるだけいろんなことを分かち合いたいな。

そんなことを考えていた、私の3.11